第13話 喧嘩

「「はあああああああ!!!」」


ガキィィィン!

木刀と大剣がぶつかり合う

カズがゼロへ向け木刀を突き刺すが

「くっ…」

ゼロはそれを躱しカズを大剣で吹き飛ばす

「ぐ…」

「はあああああああ!!!!」

ゼロは大剣をカズに向け振り下ろした

ドオォォォォン!

あたりに土煙が舞う


*ただの喧嘩です


「………っ!」

カズが木刀で足払いをした

「ぐっ…」

「喧嘩は剣だけでやるもんじゃねえんだよ!」

そしてそのままゼロを吹き飛ばす

「がはっ!」

カズは追い討ちをかけるが…

「はあ!」

ガキィン!

大剣に防がれた


「「…………」」

2人はしばらく鍔迫り合いを続けていたが…

「「はあ!」」

キィン!

手にした武器を薙ぎ払うと同時に2人は後方に跳ぶ

「ふん!」

カズが突然木刀を投げた

「なっ!」

ガキィン

ゼロはそれを大剣で弾くが…

「でやあああああ!!!!」

ガンッ!

「うっ…」

カズから飛び蹴りを食らう…しかしゼロは…

「はあっ!」

ダァン!

カズの足を掴み地面へ叩きつける

「がはっ…」

「はあああああああああ!!!」

ゼロは再び大剣を振り下ろす

ドオォォォォン!


*ただの喧嘩です


「………」

カズはいつの間にか手にした木刀で攻撃を防ぐ…

「「はあああああああああ!!」」

ギギギギギギギギギギギギ!

ゼロは振り下ろした大剣に力を、カズはそれを防ぐ木刀に力を込める

「うおおおおおおおおおお!!」

カズは足元の石をゼロに蹴飛ばした

「ふ…」

それを避けたゼロは大剣に込める力が弱まり

「今だああああああああ!!!」

その隙をつきカズは足払いを仕掛けるが…

「同じ手は通じませんよ!!!」

ゼロはジャンプしそのまま飛び蹴りをするが

「無駄だぜ!」

ガンッ!

カズはそれを防ぐ

再び後方へ跳んだ2人は武器を構え直し…

「「はああああああああああ!!」」

突っ込んで行く

ガキィィィン!

そのぶつかり合いでお互いの武器が飛び地面へ突き刺さる


*ただの喧嘩です


「チッ…こうなったら!」

ガシッ!

カズは*ただの喧嘩ですを掴みゼロへ投げる

「ふん!」

バキッ!

ゼロがそれを殴り…真っ二つに割った

   の 喧

  だ   嘩

 た     で

*       す

       

「「うおおおおおおおおお!!」」

2人は拳を構え殴りかかるが


「やめてください2人とも!」

「喧嘩はやめようよ!」


「かばん…」

「サーバルさん…」

かばんとサーバルが2人に近づく

「何でだ…こうざんでしばらく紅茶を飲むって…」

「何故…まだ帰ってくるには早いでしょう…」

「カフェに居たら急にボスが光り出して…」

「カズさんとゼロさんが喧嘩してる映像が流れてきたんです…」


「映像…まさか!」

カズが家の方を見るとカズのラッキーが目を光らせていた

「どうやら私たちの喧嘩の映像がかばんさんのラッキービーストに流れたらしいですね…」

かばんは声を震わせながら2人に話す

「喧嘩?あれは喧嘩じゃなくて殺し合いに見えましたよ…カズさんとゼロさんが怖い顔で…怖い顔で…うぅ…」

かばんはついに泣き出してしまう

「「…………」」

カズとゼロは互いに…

「その…なんだ…悪かったな…嫌な言い方しちまって…」

「こちらこそ急に殴ってしまい申し訳ございませんでした…」


「ほら!かばんちゃん2人とも仲直りしたから!ね!元気だそ!」

「うん…」


こうして2人の喧嘩は幕を下ろした

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