第12話 種明かし

「思い出してみろ俺が5枚チェンジした時のことを」

カズがアリツカゲラに言った

「5枚チェンジ…あ!あの時確か4枚しか無いと思ったのですが…カズさんの所にカードが無くて…」

するとカズは…

「そのカードはここにあったのさ」

ポケットからカードを1枚取り出した

「いつの間に!」

「素人相手ならこの手が通じるのさ…おそらく何枚チェンジするかによってカードの切り方を変えたりしてたんだろ?だから1枚取るだけでその手は効かなくなるのさ」

「まさか…気づいていたのかい?」

「ディーラーとグルになって勝つ…よくあるからな…じゃあ勝負は終わりだ…俺は行くぜ」

カズはロッジから出ていこうとするが…

「勝負は私の負けだ…賭けをして負けたんだ…今後私は…」

「賭け?なんの話だ」

「え?」

「俺はただ売られた喧嘩を買っただけさ賭けの事なんか知らねえよお前も知らねえだろ?アリツカゲラ」

聞かれたアリツカゲラは

「え?はい私も何も知りません」

そう答えた

「アリツさん…カズ…」

「そういう事だ、てめえも賭けだとかよくわからない事言ってねえでさっさと新作描きやがれ…まさか描かねえとは言わねえよな?」

カズはそう言いロッジから出て行った

「ふ…まさかこの私が…」

オオカミはそう言って紙とペンを取り出した

「次は何を描くんですか?オオカミさん」

「そうだね…タイトルはまだ決まってないが…次は恋愛ものかな…」


カズはさばんなへ向けスクーターを走らせていたが…

「おいおい!聞いてねえぞ!まだセルリアンがいるなんてよぉッ!」

猛ダッシュでセルリアンから逃げていた

「クソ…どうにかしねえと…こうなったら!」

カズは懐に手を入れ…

「あまり使いたくはなかったんだがな…」

バァンッ!

パッカァーン!

何かを取り出しセルリアンへ撃った

「やっぱりスクーターに乗りながらだと狙い定めるのが厳しいな…まあ倒せたし結果オーライ…ってああああああああああ!!!!!!」

ガァンッ!

カズは木に突っ込んだ、そしてその反動で崖から落ちて行く


「イテテ…スクーターはなんとか無事らしいが…これじゃ動けねえか…」


カズの服から血が滲んでいた

「俺もここまでか…だったら死ぬ前に一回やりたかったことがあったんだよな…」

カズは立ち上がり右拳を空へ向け…

「我が生涯に一片の悔い無し!!」

叫んだ…


「何が一片の悔い無しだ馬鹿者が」

「え?」

カズの後ろにヤタガラスが立っていた

「あ…よ、よぉヤタガラス…」

「全くその方はよく無茶をする…どれ余が怪我を治してやるからじっとしていろ…」

その後怪我を治してもらいカズはヤタガラスにさばんなへ運ばれた

「…さっきの言わないでくれるか?」

「何故あのようなことを言ったんだ…」

「男は誰しもラ●ウのあのセリフを言いたくなるんだよ」

「はあ…馬鹿者が…」

ヤタガラスはため息をつき

「だが無事でよかったぞ…」

そう呟いた

「何か言ったか?」

「いやなんでも無い…見えてきたぞトモカズ」

「そうだな…ありがとよ」


家に着くとゼロがヤタガラスに礼を言った

「ありがとうございますヤタガラスさんトモカズさんを助けていただいて」

「なにたやすいことだ…そろそろ余は行くぞ」

ヤタガラスは飛び去っていった


「トモカズさん…あなたはどれだけ無茶をするんですか?」

「別にいいだろ?お前らに迷惑かけたわけじゃねえんだからよ」

「…どれだけ心配したか…あなたにはわからないのですか?」

「あ?知るかよ別に俺がどうしようが勝手だろ…」

するとゼロがカズを殴り飛ばした

カズは近くの木にぶつかった

「てて…いきなりなにしやがる!」

「あなたのような分からず屋には拳骨これが一番だと思いましてね…なんだったら大剣こちらでも構いませんよ?」

ゼロは大剣を構えた

カズはゼロを睨みつけ

「てめえ…上等だよ…やってやるよ!」

木刀を構えた



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