ぼーけんしゃ たかし( )
桃色の花びらが、季節外れの大雨によって流されて行っては、河川に華やかさに一瞬でも満たされる時分、いかがお過ごしでしょうか?
タカシです。
現在、お約束ともいえる冒険者という組織に与しながら旅をしています。
結局、あの晩から
ですが、その行為を行った後に残される、レイとテールの二人が"最悪巻き込まれて・・・"と、よろしくない状況を推測したため断念しました。
そうなると、元の世界に戻る方法を考えてみたのですが、今まで神様だのみである事には変わりなかったため、"こちらから会いに行けばいいか"という安直ともいえる思考で行動を開始しました。
そうして、猟師小屋を後にして村に行っては情報を仕入れ、町に行っては"よくあるふぁんたじー"で登場する互助会的な組織に与して身分証を確保して、といった形で旅をする形になっていきました。
旅をするには旅銀を稼ぐ手立ても必要なのですが、この互助組織の制度を使えば行く先々で確保できるといえば出来ました。
が、
自分、ヒモ状態としかいえない状況にしかなりませんでした。
特に、金銭の稼ぎが良い魔物討伐というのがあるのですが、魔物の素材または討伐証明部位が必要という事で、(推測はできてましたが)自分が攻撃的なアクションを起こしてしまうと一切の価値が無くなります。
当前の話でしょうか。
いつもどおりに粉微塵になった対象は証明にも素材にもなりえません。
仕方なく、当初はレイの"危なくない"光魔法で仕留めてもらいました。
レイがいうには簡単になったとのことで、何でも
近代化してるのか、現代化してるのか、未来化してるのか、ごちゃまぜだなぁという印象はありました。
また、テールの方も大活躍していきました。
その大き目の手で獲物を切り裂いたり、身体に鱗が現れては・・・顔もややトカゲ?風に、髭あったりするから龍?みたいなものと混じりあっては、いきなり目の前から消えて、次の瞬間には獲物を仕留めて持ってくるなど大活躍をし始めました。
ただ、返り血で"ふわふわ毛"が"ゴワゴワ毛"に代わっているのは、ちょっと頂けないかなぁと、常日頃思いながらも身体を洗うのを手伝うのが日課になりつつあります。
血まみれで帰ってきたとき、どこか嬉しそうにしている表情を見ては、サイコパス的な何かを感じたのは、気のせいにしておきます。
と、そういう形で、自分は戦闘に関して一切何もしなくても問題なさそうでした。
そうして、しばらくの間は
ただ、その後にも
"これで冒険者と名乗っても良いのか?"
とか、
"男として、これでいいのか?"
という自尊心に対する自問自答をし続けていた時期もありましたが、エビさんに諭されて、今ではそういう役割で助けるという認識になっています。
そうそう、エビさんというのは、テールの魂に
最初、テールを寝かしつけていた時に、いきなり龍みたいな恰好に変わった時は驚きました。
が、色々と説明を受けたら"あぁ・・・テールって、そういう・・・"と納得してしまいました。
他にも、呼称は勝手につけましたが
”グランデューク・マフティマ"のグラさん
”スロンズ・イスラフ"のスロさん
"ロイヤル・タイガー"のロイさん
"エンペラー・バット"のエンさん
"バーテックス・スネーク"のバーテさん
"シュプリーム・ドラゴンフライ"のシューさん
"プリミティブ・シルウォーム"のハクさん
などなど、ここに挙げた他にもおられるそうですが、いまだ目覚めていないとか何とかで、覚醒したら魂内会議で伝えておくとの事でした。
魂内会議って、脳内会議みたいなものなのでしょうか。
色々と物事が起きては対応していっていたら[RANK:A]という扱いになっていたりしましたが、元の世界に戻る為の方法を探す旅は順調に進み続けてました。
そうして、今までの様に神様という存在がその方法を知っているだろうと、この大陸の一大宗教の総本山ともいえる巨大都市、聖都「アーバーム」という所に来ました。
ここには、この大陸を創ったという神様が祀られてるとか何とかで、何かしらの情報が得られればよいなと思います。
敬具
追伸
巨大な外壁に設けられている門を抜けて街に入った瞬間、
今までとの場違い感がすごかったです・・・
きっちりと整備された道路に、コンクリート壁やガラス窓の街並み
無人の車輪のない自動車(?)が行きかい、バスの停車場(?)もあります
そして、そこに並んでいる人々はどうみても今まで見てきた"ヒト"じゃなく
昔風を現代風に置き換えた様なタコ型宇宙人ばりの恰好したり、
どこかの人を模した機械骨格のままに服を着ていたりする"ヒト"たちが、
スマホ(?)端末みたいなモノを器用に触りながら待っていたり・・・
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