('A`):やっぱ無理・・・
拝啓
雨が多く、
タカシです。
数日ほどあの部屋に軟禁されていましたが、ようやく、お天道様の下に出ることが叶いました。
ただ、その場所がなぜか円形の壁に囲まれ、観客席から見下ろされる舞台とでもいうのでしょうか。
そして、連れ出されるままに従って、その舞台に出されると、出てきた鉄の扉が閉められては、放置された状態です。
しばらくすると、何かしら鼓舞するような大声が広がり、大歓声が辺りを包み込んだ時、正直、自分がここにいる必要があるのか理解に苦しみました。
そうして、何かの宣言とファンファーレ?の後に、自分が出てきたところとは対称の位置にある鉄の扉がひらいて、そこから現れたのは一つの大きな動物たちでした。
ええ、一つの大きな動物に複数の動物で間違いはなかったと記憶しています。
なにせ、顔がパッとみだけでも5つほどあり、それぞれがそれぞれの獣の手足があるけれども、その中のひとつ大きな手足?が、大地に立っているというか、立たせているというか・・・
なんというか、生物としておかし過ぎる存在が現れました。
その生物だったものというか、気持ち悪いモノとでもいう存在は、あたりを見渡しているのか、しきりにそれぞれの顔を動かし、視線を動かして・・・あ、目があいました。
一つの顔に付いている目とあったら、その頭部?胴体?に付随しているそのほかの色々な目がこちらを見つめてきます。
そして、たれ落ちる涎
これはアレですか。
確実に捕食にくる前動作というのでしょうか。
さすがに、これはなすが
「攻撃」する意識をもったのですが、相手は
意識だけじゃダメか?と、まずはこの
なぜか、今度は盛大に粉末が散らばる様に吹き飛んだんですが・・・
一応は、チートスキルが発動はしましたが、何か以前とは異なる発動条件とでもいうか、そうとしかと思えませんが、元が
とにかく、なぐり付けたその壁に連なっている壁に含まれる部分は跡形もなくなり、粉というか煙が舞い散る中、観客席と思しき座席にいた人たちが落下してくる始末でした。
そうすると、一瞬静かになった後、あたり一面先ほどまでの歓声とは打って変わって、悲鳴?的な声があちらこちらから聞こえてきます。
そういえば、生物らしきモノはどうしたのかと見てみると、こちらをジッと見ているまま止まっていました。
たしか、野生動物とかは視線を逸らしたらヤバいという話を記憶しています。
さすがに、今更ながらに思い出し、その視線に対して目をそらさないように睨み返していると、軽く後づさった後、急に体をひっくり返してはお腹を見せ始めました。
・・・
なんでしょう、野生の動物っていうのはこういう事するのでしょうか?よくわかりません。
恐る恐る近づいてみるも、その状況から変わる事もなく、触ろうとするとビクッという感じで震えているというか・・・
普通に触れました。
おとなしくなった事で、危険を感じる事はなくなったと判断しました。
ただ、離れていく多くの人のほかに、武器を携えてこちらへ向かってくる人たちがおり、そういった人たちによって周囲を徐々に囲われているのが、次の問題だと思います。
とりあえずは覚えている内容を、お伝えさせていただきました。
敬具
追伸
なんか生物もどきに懐かれました。
近寄ってみると、甘い声で鳴いてすり寄ってきます。
ただ、毛もない素肌的な代物と、いくつもの頭部からそれぞれ異なる声で鳴かれると
やはり、こう・・・こたえます・・・
('A`):やっぱ無理・・・
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