('A`):|厄病神《クソ》野郎は、|糞《クソ》でも喰らってろや・・・

 恭賀新春

 謹んで新年の御祝詞を申し上げます





 タカシです。




 管理神様が戻られました。



 大変疲れたとでもいう雰囲気とやり切ったという感じを醸し出されておりますが、その要因としては、所々にみられる青あざの様な物と、何故かあちこちに破れた衣類に、何やら闇オーラ的に黒ずんでいる何かが見えていたのは、見なかった事にしておきます。



 さて、結論から申し上げますと、自分のチートは、この異世界のことわりにガッチリと紐づけされているので、それを修正というか、断ち切るるためには、一度、この異世界を壊してから作り変えるしかない。との事でした。




 ただ、紐づけするための部分は余裕を持たせておいてあるために、そちらを弄れるように権限を奪って・・・もとい、下賜してもらえた。との事だそうです。




 "最後にモノを言うのは、己の拳だった"とか何とか言ってましたが‥‥‥

 神様の世界には、物理的なパワハラ(?)は許容されているのでしょうか?





 さっそく、権限の行える範囲でという事で修正作業に入られ、結果としては、


 "攻撃の意思を持って行動を取り、実際に物理的な実行が成された場合"


 という、言葉遊びのような、これでもかというような設定に落ち着きました。

 "爆発四散"という結果部分は、どうやっても取り切れないための苦肉の策らしいです。





 早速という事で、食料を手に取ってみても問題もなく、ただ単に強く握る行為をおこなっても、爆発四散しません。


 "おおっ"と、お互いが喜んびながら噛んでみると





 口の中で爆発四散しました。

 静寂に包まれ、全然落ち着きませんでした。




 どうやら、食事という行為の中で、"歯で噛む"というのが「攻撃の意志あり、行動され、実行された」という認識にされたという事だそうです。








 正直、もうウンザリです。








 管理神様も、御使い様も、そして自分も疲れました。


 なので、異世界とかそういうのは、もうどうでもいいので帰らせてほしい。という事を伝えてみました。


 "そう・・・なるよね・・・"という意味の納得の表情を頂き、じゃぁ、特別処置として帰るための手続きと段取りを取っておくという話になりました。



 正直、こんな精神的にも肉体的にも、疲弊度合いが洒落にならない場所にこれ以上居続ける気が一切いたしません。



 異世界のことわりからも、とっとと退散する事にしました。




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 そうして、自分の異世界ファンタジーは、終わりを告げました。







 気が付けば、いつもの1LDKの隅にある万年床ともいえるパイプベッドの中で目覚めました。


 今いつなのかと、スマートフォンで日付を確認すると、いきなり異世界に飛ばされた最後に確認した休日と同じ日時でした。



 あれは夢だったんだろう。

 いや、夢に違いない、というか夢であってほしい。



 そんな願望とも呼べる思案を終わらせ、冷蔵庫から水を取り出しては水を飲んでは一息つきます。



 ふと、キッチンの足元に黒光りするアイツが現れました。


 春先、暖かくなってきたのか、こういう輩が出てくるのだろうと、冷凍氷結スプレーを吹き付け












 小さく"パンッ"という衝撃音と共に爆発四散しました。



 あたり一面には、アイツの肉片や体液だったらしき粉みたいな・・・

 うっすらと流れる空気にのって、煙のようなものが流れていき・・・




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 エッ?












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 エッ?
















 皆様におかれましては幸多き一年でありますよう、心からお祈り申し上げます。









追伸:

 そ、そうだ、これは夢なんだ

 ぼくは今、夢を見ているんだ

 目が覚めたとき、ぼくはまだ12歳

 起きたらラジオ体操に行って、

 朝ご飯を食べて、涼しい午前中にスイカを食べながら宿題して、

 午後から友達とプールにいっておもいっきり遊ぶ・・・




('A`):厄病神クソ野郎は、クソでも喰らってろや・・・



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