第四話〜ミドル1(3)〜

GM:はぁ死んだ! 私死んだ!

影裏:よき。よき!!!

春見:ふふ、ありがとう。


 春見の好演に尊死するも「まだだ、まだ終わらんよ」とばかりに調達判定が残っている。


GM:さて、では調達判定いきましょうかー。(尊死からリザレクトしつつ)

春見:はぁい。モーターボート、難易度22か……。

GM:先ほどの公開した情報の中にもあったけど、複数回、つまりは二人の調達判定の達成値を合計して調達してもらいます!

 そしてもちろん、もしも一人で買えたなら、もう片方分は他の調達に回せるとしましょう!


 まあ、難易度22を一人で越えられるわけないだろうけどな!

 隣のえるみんから「めっちゃ悪い顔してるー!」と言われてるが、関係ねぇとばかりに続行する。


影裏:となると……。春見先生! やっちまってくだせぇ!

春見:三下(笑)

 でも、うん。全力で行こうかな。

 「コネ:手配師」を使用してダイス+3個して判定いくね。挑戦するのはもちろん、モーターボート。

GM:ダイスは合計9個、固定値は7。買えるものなら買ってみろぉ!

影裏:GMが必死すぎる(笑)

春見:本当にね(笑)(ダイスころころ)……あっ。

GM:あ……。


春見:達成値20なので……財産ポイントを2点消費して購入しまーす。


影裏:春見せんせーーー!!! 出来る子!!!

GM:うごわぁぁぁぁ!! 二人で買ってもらって調達での強化を少なくする作戦がぁ!!

春見:調達上げておいたのが功を奏したね。

GM:こんな……こんなことって……。モーターボート、お買い上げありがとうございましたー……。

影裏:いただきまっす!

春見:やったね。結理君は憂いなく好きに調達していいよ。

影裏:ありがたい! さて、じゃあUGNボディアーマーでも買ってみようかな?

春見:《宵闇の魔花》があるから、少し難しめでも成功させられるよ。

影裏:では欲張って、アルティメイド服いってみようか!


 しかしこの後影裏が出した達成値は11。財産ポイントと《宵闇の魔花》を合わせても1足りなかったのだ。ありがとう、妖怪「イチタリナイ」……!


GM:さて、モーターボートの調達に成功したので、ちょっとしたイベントを描写しよう。


 春見が顔を隠した手配師からモーターボートを融通してもらっている間に、影裏の元へ記録者レコーダーが近付いてくる。


記録者レコーダー:「影裏結理。これを持って行って欲しい」


 そう言って文庫本ほどの大きさの機械を渡してくれる。


影裏:「コイツは?」

記録者レコーダー:「奏 時貞と私が近しい存在であることを逆手に取った、セキュリティを突破するための装置だ。どれだけ綿密、精密に編まれようとも、私にしか分からない癖というものがある。その脆弱性を突いたものだ。……保険のようなものだと考えてくれ」

影裏:「へぇ……さすが、便利なもんだな。ありがたく貰っとくよ」



 NPC効果:記録者レコーダー

 以下のアイテムをひとつ取得する。

 「記録者レコーダーのセキュリティボックス」

 種別:使い捨て

 解説:情報項目判定の失敗が確定した際に使用可能。その判定結果を成功に変えることができる。1シナリオにつき1回のみ使用可能。



記録者レコーダー:「私に出来ることは少ない。だがどうか、私が辿ったかもしれない可能性を閉ざしてくれ。あの存在は……私のプライドが許さない」


 表情を変えず、ただ淡々と話す記録者レコーダー。だがその瞳の奥に確かな闘志を感じただろう──。

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