第四話〜ミドル1(2)〜
GM:さきほどと同じシーンで情報収集をやっていこう。
項目どーん!
情報項目:奏 時貞の拠点について
<情報:UGN> 10 or <情報:FH> 10
備考:どちらの技能でも入手情報は共通
情報項目:アンナについて
<意志> 9
影裏:いきなり核心を突くような項目が来たな。
影裏&春見:どっちの項目行く?
GM:同時に同じ事言うとかお前ら仲良しか。仲良しだったわ(笑)
春見:じゃあアンナさんの方に行かせてもらおうかな(笑)
影裏:んじゃ、まずはこっちから行こうか。敵の拠点について、<情報:UGN>で。
影裏は「コネ:UGN幹部」を合わせて宣言し、達成値12で成功した。
影裏:よしよし。
春見:(・д・)チッ
影裏:えぇ……(笑)
GM:それでは情報を公開しよう(笑)
情報:奏 時貞の拠点について
N市沖にある、建設が途中で休止している海上プラントが中継拠点のようだ。
UGNとFHの共同出資で建設が開始されたものの、折衝がつかない状態となり一時放置されている状態。
海上にあるため、水の上を移動できる手段が必要となる。
調達判定で「モーターボート」(難易度 22)を購入することで突入することができる。
調達判定の達成値は複数回の判定を合算して計算する。またこのシーンの最後に行なうものとし、失敗した場合はシーンを立て直すこと。
春見:……あ、ヤバいなこれ。
影裏:調達難易度22……だと……。
GM:(ふふふ……難易度22は一人ではなかなか出せまい! これで今回は調達で苦しめられる機会が少なくなるって寸法よ!)
……愚かな私は考えていた。ああ、その結果がまさか"あんな事"になるだなんて! この時は思いもよらなかったのだ。
影裏:まあ、後で悩もう。春見さん、やぁっておしまい!
春見:ではアンナさんについて挑戦するよ。思い出の一品の効果も使って……(ダイスころころ)達成値16! どやっ。
影裏:b
GM:どや+春見=かわいいの法則。
影裏:わかるけど、なんだそれ(笑)
情報:アンナについて
佐倉家のメイドとして表向きは働いているが、実態は佐倉家とその住人を警護するのが仕事のようだ。
佐倉家の屋根裏には専用の通路が複雑に張り巡らされており、有事の際にはそこを通って迎え撃ったり脱出したりなどができるようになっている。
……有事用だがアンナは気に入っているのか、平時から使うことも多い。
動きでわかるかもしれないが、オーヴァードのようだ。
年齢は28歳。しかし外見年齢は14歳ほどに見える。
春見:ふむ……古代種なのだろうか。
影裏:屋根裏ェ……(笑)
春見:完全に忍者である。
GM:趣味が丸出しだな(笑)
影裏:お、そうだな。
GM:まぁそれは置いておいて。情報項目EXを公開しよう!
情報項目EX:UGNの動向について
<情報:UGN> 9
情報項目EX:佐倉 杏子について
<知識:レネゲイド> 8
影裏:春見、どっち行きたい?
春見:もちろん、杏子の方かな。
影裏:っすよねー。んじゃ、影裏が先に判定を済ませてしまおうか。
EX項目、UGNの動向について。「コネ:UGN幹部」と一緒に……(ダイスころころ)達成値11! うっし。
春見:ないすぅ。
情報EX:UGNの動向について
UGNの創始者にしてトップであるコードウェル博士が、近々ニュージーランドの研究施設へ直々に出向くようだ。
また、世界各地の有力なレネゲイド研究者も同時に召集されている。
このことから当該研究施設にて重要な実験を行なうことが予想される。
関連したミニトリガーイベントが発生する。
春見:……これ、やっぱりそういう事だよね。
影裏:ニュージーランドの研究施設……あー、そういう。
えるみん:え、なんかみんな分かってるみたいだけど、どういうことー?
影裏と春見の中の人であるイズミユキさんとmistoさんはダブルクロスを長く遊んでいるからピンと来たようだが、隣に座るえるみんから質問が投げかけられた。
だみ:ダブルクロス3rd本来ならコードウェル博士がどんな人なのか、えるみんは知ってるかい?
えるみん:うんー。FHの指導者でしょー?
だみ:うむ。でもね、FHに来る前はUGNにいたんだよ、彼。
えるみん:あれでしょ、UGNを最初に立ち上げた人なのにFH行っちゃってさー。UGN一般エージェントも一緒にFHに出てっちゃったっていう。
だみ:そう、それそれ。じゃあ、いつUGNを辞めたんだい?
えるみん:えっと……確か辞めたんじゃなくって死んだんじゃなかったっけ。
そう。UGNにいたコードウェル博士は死亡、あるいは行方不明となり、一度世界の表舞台から姿を消した。
だみ:死亡か行方不明かはちょっと曖昧だけどね。ここで重要なのはそのコードウェル博士が表舞台から姿を消した"きっかけ"だよ。
えるみんは首を傾げた。まあ、そこまで覚えてる必要は大抵ないからな、無理もない。
だみ:コードウェル博士の死亡理由は、ニュージーランドに設立されていた研究所での事故が原因とされているんだ。
えるみん:ニュージーランド……えっ! ていうことはこの情報ってー!
だみ:うむ。ダブルクロス3rd公式が出している歴史上の出来事ってわけさ。
「コードウェル博士の死と帰還」については上級ルールブック82ページに詳しく掲載されている。気になった方はお手に取ってみてはいかがだろうか。(唐突な宣伝)
及川:「ニュージーランドの研究施設……か」
影裏:「コードウェル博士直々とはな。かなり大掛かりな実験をやるつもりなんだろうさ」
及川:「そうだな。……大規模な実験だ」
春見:「及川君、何か知ってない? 未来に何か起きたとか……」
及川:「……もし、彼に何か言っておきたいことがあるなら、今のうちに──少なくとも4年間の間には言っておいた方がいいだろう」
春見:「彼、というと……コードウェル博士に?」
及川:「ああ。彼は──」
しかしその口を固く閉ざす。
及川:「……いや、止そう。余計な憶測を立てられては困るからな」
春見:「そ、そう?」
影裏:「……いろいろ知ってるってのも、大変だな。言えないことなんだろ?」
及川:「ああ。この時代に存在してはいけない情報だ」
遠い目でわずかな間、物思いに耽る及川だったが、
及川:「(俺だけが偶然生き延びたが。あの時のことは、決して──)」
その思いを語ることはない。
及川:「気を取り直して、情報を集めよう。それが、今できる最善策だ」
影裏:「ああ、だな」
春見:「……うん、分かったよ」
影裏:いやー、時代の変遷を感じますなぁ。
春見:だねぇ。でも確かコードウェル博士が死んだのってダブルクロス3rdから11年前じゃなかったっけ?
GM:その通りだ。とはいえ研究施設に入った直後に事故が起きるわけじゃないだろうから、死亡する4年前からニュージーランドで研究をしていた……ということにした。
影裏:なるほどね。いいよーこういうの!
春見:うん、いいよね。及川君の口ぶりだと、彼はあの場にいたのかもね。
影裏:かもしれない。研究者としてなのか、エージェントとしてなのかは分からないけれど。
GM:さて、それでは残りの情報項目EX:佐倉 杏子について、判定どうぞ!
難易度は<知識:レネゲイド> 8だ!
春見:「コネ:専門家」で判定ダイスを+2個して判定っ!(ダイスころころ)38! どやっ!
影裏:!?
GM:なんて知識量だ……。
情報EX:佐倉 杏子について
春見は佐倉家の一人娘。そう聞かされて育ったし、自身もそうだと思っている。
しかし調べた情報によれば、娘は二人いたようだ。
名前は佐倉 杏子(あんず)。春見より4年ほど先に産まれている。
夢に出てきた紫髮の少女は、どうやら実在していたようだ。
春見は一人、みんなから離れた場所で、下がった視力を補うための眼鏡をかけて調べ物に没頭している。
──UGNが発足して一年。組織での事務作業のほとんどは支部の管轄内にいるオーヴァードの所在把握が主だった。いつジャーム化するか分からない彼らの所在を掴むことは、UGNにとっては急務なのだ。
春見:「佐倉、杏子……佐倉……」
元UGNエージェントである春見もまた、その事務作業に携わることが度々あった。だからこそ彼女はUGNが既に把握しているオーヴァードのデータベースをハッキングしている。
春見:「もしあの夢が記憶違いじゃないのなら、レネゲイドに精通した佐倉家の人間なら……。もし消されてても、どこかにデータが残ってる筈。それを特定できれ、ば……」
呟いた独り言は途切れた。それは、一人の人物へと辿り着いたからに他ならない。
春見の知らない、もう一人存在した佐倉家の人間──佐倉 杏子。記憶にない、自分の姉の存在へと。
春見:「お、ねぇ……ちゃん……?」
口をついたその単語は、普段発さない筈だが──春見の口に、酷く馴染んだ。
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