第四話〜マスターシーン2〜

GM:3人が情報収集している間、プランナーと京香が地下室で何をしているかをマスターシーンで描写しよう。

影裏:気になるところだ。



 これまでの2週間と同様に、プランナーは京香に"力"の使い方を指導している。しかし春見やアンナとの訓練と違い、京香はリラックスとは程遠い状態だった。


京香:「(プランナーさん……私と、同じ名前の人……。近くにいると、なんだか胸がざわついちゃう)」

プランナー:「いいかしら。今から私が言うことを、よく聞いて。そしてそのまま実践しなさい」

京香:「は、はい……」

プランナー:「手始めに……深呼吸をしてはいけない。アンナさんの指導は一旦頭の隅に追いやりなさい」

京香:「え……?」

プランナー:「アンナさんのやり方は、集中することでレネゲイドの出力を高めるもの。──京香は元々の出力が高いから、当然制御しきれない」

京香:「……」

プランナー:「加えて、戦いに慣れているわけでもないのに、敵を前にして冷静でいられるかしら」

京香:「無理、だと思います」


 その答えに、プランナーは微かに笑顔を浮かべる。


プランナー:「それでいいのよ。抑えきれず溢れてしまった分だけのレネゲイドを使いなさい。コントロールの基礎は、アンナさんが教えてくれたわ」

京香:「──抑え付けて、それでも、抑えきれないもの……」


 意識の違い。ただそれだけで、京香の手元に現れたエフェクトは制御可能なものへと変貌した。手元で燃える赤々とした炎を見つめながら、京香は尋ねる。


京香:「……あなたは──私、なんですか?」


 その言葉に驚く様子もなく、耳元で囁く。


プランナー:「──、────」


 京香は大きく目を見開き、小さく驚嘆の声を上げた──。


プランナー:「でも、あなたは違う。……みんなには内緒よ」


「──さ、行きましょう?」


 差し伸べられた手を、今度は固く握り返す。

 ここに一人、新たな戦力が生まれたのだ。

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