第5話 サルデルの戦い
最初に衝突したのは、レムリア軍屯田兵一二〇〇〇とファールス軍一〇〇〇〇。
兵数はレムリア軍がやや優っている。
そして一方で士気と練度は……
「……やはりレムリアの歩兵は質が良いな」
「屯田兵は常備軍の予備役だ。その質は遜色ないぞ」
一瞬は均衡を保った中央歩兵同士の戦いだが……
それは本当に一瞬だけ。
すぐにレムリア軍が戦いを優位に進めていく。
そして……
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レムリア軍の屯田兵が、ファールス軍の第一戦列を打ち破った。
ファールス軍の第一戦列は散り散りとなり、両翼へと逃げていく。
一方でレムリア軍の第一戦列は勢いをそのまま、ファールス軍の第二戦列へと襲い掛かる。
「第二戦列、攻撃の準備を始めろ」
「第二戦列を前へ!!」
エルキュール、ササン八世はそれぞれ予備兵力の投入準備を開始する。
そしてついに、レムリア軍の第一戦列とファールス軍の第二戦列が衝突した。
連戦続きということもあり、レムリア軍の第一戦列の動きはあまり良くない。
疲労により数と質の差が埋まり、ファールス軍はレムリア軍の進撃を食い止めた。
……レムリア軍が予備兵力である第二戦列を投入するまでは。
「第一戦列はそのまま、両翼へ。第二戦列、突撃!」
「……第三戦列へ。攻撃の準備を開始せよ!」
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レムリア軍第二戦列を構成する屯田兵が、ファールス軍第二戦列を容易く打ち破る。
これを迎え撃つは、ファールス軍最後の予備戦力である第三戦列。
指揮するのは、元レムリア貴族。そして八忠将の一人、『盾』のヘレーナだ。
「……しかし、これがレムリア軍とは、信じられません」
ヘレーナは驚愕しながらも、レムリア軍の猛攻を食い止める。
『盾』の名の通り、ヘレーナは防衛戦を得意とする。
加えて……
「腐敗の精霊、『サブナック』よ!」
自らの精霊(あくま)、サブナックを呼び出した。
この精霊は腐敗を司る、大悪魔。
射程およそ半径三十メートルの敵の肉体と武具を少しずつ腐らせるという効力を持つ。
この能力により、レムリア軍の屯田兵は士気を低下させた。
ヘレーナとファールス軍第三戦列の奮闘により、戦線は一時沈着する。
……一時的に。
「さあ! 我が軍の精鋭たちよ!! 最後の一押しだ!!」
ついにエルキュールが虎の子の、常備軍歩兵で構成された虎の子の第三戦列を戦場へと投入した。
これを受け止める予備兵力は……ファールス軍にはない。
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「……」
「……」
エルキュール、ササン八世は戦局を見守る。
そして……
「皇帝陛下!!」
「国王陛下!!」
エルキュールとササン八世はの元へ、前線の様子を知らせる早馬が掛けてきた。
二者の早馬は、ほぼ同時に以下のことをそれぞれの君主へと伝えた。
「右翼、ニア将軍より伝令です。『これ以上、右翼戦線の維持は困難。撤退を進言する』以上です!!」
「左翼、クロセル将軍より伝令です。『レムリア軍右翼への強襲中。そのまま攻勢に移る』以上です!!」
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「全軍、撤退!!」
「全軍、攻勢開始!!」
エルキュール、ササン八世は全軍へ号令をかけた。
斯くして、勝敗は決した。
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