Who is the culprit?(犯人は一体誰!?)

犯人は部員たちの中にいる!?

    フロリダ州 フローラの別荘 二〇一五年七月六日 午後一〇時〇〇分

 ふとしたことからパーティー会場でダチュラを発見する香澄たちだが、残念ながら犠牲者が一人出てしまった。犠牲になったのは、心理学サークルに属する部員のエドガー・レイブン。レベッカの話によると、エドガーの死因はやはり毒殺。しかもキッチンで白い液体を発見したことから、使用されたのはダチュラで間違いないようだ。

「な、何でエドが……弟が犠牲にならなければならないんだ!?」

どうしようもない気持ちを抑えられないアルバートは、涙ながらに香澄たちへ訴えかける。

 なおレベッカとダグラスはエドガーの死因が毒殺であることをアルバートとエリノアへ伝えたものの、ダチュラという具体的な毒薬の名前・シャンパンに混入されていたなどの事実は、一切伝えていない。


 しかしここで一つ重要な事実があることを、香澄たちは密かに思っている。エドガーを殺害した犯人、つまり飲み物にダチュラを混入した人物は部員の中にいる。しかも容疑者と思われていたエドガーが亡くなったことため、犯人はアルバートとエリノアのどちらか。

 FBI捜査官のダグラスとレベッカは、皆にある提案を持ちかける。ダグラスとレベッカが中心となり、一人ずつ香澄たちを事情聴取するというもの。しかしアルバートとエリノアの二人だけ事情聴取するのは、さすがに不公平。

 そこでダグラスとレベッカの考えた策として、香澄たちにも事情聴取を受けてもらうというもの。だが香澄・ジェニファー・フローラが犯人とは思っていないため、あくまでも形式的な内容となる。

 なお事情聴取を行う順番はじゃんけんで決めた結果、【ジェニファー→エリノア→フローラ→アルバート→香澄】となる。


 ジェニファーの事情聴取を終えたダグラスとレベッカは、続いてエリノアを呼び出す。緊張した様子で、彼らの前へと座るエリノア。動揺も隠し切れていないことから、エリノアがひどく怯えていることが確認出来る。……だがエリノアが犯人だった場合、それもすべて演技ということにある。

 何とか緊張をほぐしてもらうと、レベッカは用意していたミネラルウォーターをエリノアへ差し出す。“ありがとうございます”と弱々しくお礼を述べると、一口水を飲み乾いていた喉を潤すエリノア。

「……少しは落ち着いたかしら? それでは早速始めるわね」

「はい、よろしくお願いします」

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