逆転

キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン‼︎


真っ暗な海の中に、突き刺さるような音が響いた。



そして、無数の光が辺りに飛び交い、暗い水中を駆け巡っていく。



その光は、水中の何かに反射して、さらに伸びていく。



それはまるで、暗い夜空に星が浮かぶようだ。


「太陽はただ燃えているだけではない‼︎その光は宇宙中を駆け巡って星を照らし、光り輝かせている‼︎」


全身を眩い光に包まれたラーは、それまでの諦めは嘘のように立ち直った。



光はさらに強さを増し、ついに暗い水中を泳ぐ巨大なバハムートの姿をあらわにした。


「グォーォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ‼︎」


苦しそうにもがくバハムート。


「そこにいたか‼︎そりゃァ‼︎」


ラーは、バハムート向けて光線を放つ。


光線は、数多の細い光に分裂して、バハムートの体に突き刺さる。


「グォーォォォォォォォォォォ‼︎」



大量の血を吹き出して苦しみ、もがくバハムート。



その体からは、攻撃を受けた箇所から炎が上がっている。


「俺は太陽‼︎この宇宙の光だ‼︎」



いつの間にか、バハムートの巨体より、光のラーの方が大きくなっていた。


「グルルルル……」


よほどこたえたのか、低いうなり声を上げながら、なおラーへの敵意を示すバハムート。



「まだくるか‼︎ならば‼︎」


ラーは、バハムートへむけて手をかざす。



「――――っ!?」


すると、バハムートの巨体は、ラーへむけて吸い寄せられ始めた。


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