太陽神

――ラー。



Ra


Re、とも呼ばれ、その語源はエジプト語でそのまま(太陽)を意味する。



ハヤブサの頭を持つ姿で描かれることが多く、ラーの頭にも、ハヤブサの頭の形をした被り物が見受けられる。



敵を睨むその目は、吸い込まれるような綺麗な金色をしていて、光を反射してギラギラと輝いている。


その目は、かつて人間を滅ぼすためにセクメトを生み出したり、強烈な光を放ち、敵を焼き滅ぼしたとされ、恐るべき力を秘めていることが伺える。


象徴する元素と色は、火と赤。



ラーの体中には、自らの象徴とする火と赤を体現するかのように、赤と金色を基調とした、美しい装備が身につけられている。




太陽はラーであり、ラーは太陽そのものと言われ、エジプトにおいて、ラーは、最も重要な神とされているのである。


そして、



今、まさに燃えるような真っ赤なオーラを全身から発しているラー。


彼は今、自らが持つ火の力を解放しようとしているのだ。


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉォォォォォォォォォォォォォ‼︎」


ラーのオーラが強くなるごとに、あたりの熱は増し、壁や地面が真っ赤に燃え始める。


その勢いは増す一方で、凄まじい高熱の嵐は、ラーを中心に、広範囲に広がっていく。


あれだけ調子づいていたベヒモスの突進が、熱の嵐に押し返され、完全に止まってしまう。


「行くぞ‼︎獣野郎‼︎」


全身に赤いオーラをまといきったけラーは、ゆっくりと、足が止まってたじろぐベヒモスへ向けて、歩み始めた。

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