第2話
「さてと、どんな家なのかな・・・」
と、扉を開けようとしたところで急に立ち止まった。
「・・・なんかあったか?」
「な、なんでパ○ツがこんな所に・・・」
ルームシェアしている(勝手に住んでいる)同僚のパ○ツだと思った俺は
「あー!それは俺のじゃなくてだな!」
「そんなのは分かってるわよ。」
「え?」
なんで?男物なら絶対に俺のだと思うはずだが・・・
「女物だし。」
「はい?」
おかしいぞ?俺は1度も女物の下着をつけたことがないし、女装の趣味もない。
同僚がそうなら気づくはずだし、女性をこの家にあげたこともない。
────いや。母さんなら上げたことがある。
まさか、母さんが・・・? そんな訳ないか・・・?
いや、母さんならやりかねない!
「ま、まさか・・・!浮気?」
違う!と言おうと思ったが、ここで浮気だと認めれば帰ってくれるのではないかと考えた俺は、
「あぁ、そうだ。悪いか?」
「悪いに決まってるでしょ!」
「呆れたか?」
「もちろんよ!」
「なら、帰るか?」
「いい加減、嘘だって認めなさい。和志。」
「母さん!?」
「お久しぶりです。お母さん。」
「あらー!?美郷ちゃん?」
なんで、彼女の名前を知ってるんだ?
「・・・なぜ私の名を?」
「あなたを連れ戻しに来たからよ・・・」
「ようやく、彼女が居なくなってくれる。」とホッとした。
「和志。」
「お、俺?」
拍子抜けした。なんで未来から来たのに俺を連れ戻すわけ?おかしくないか?
「当たり前でしょ!」
「・・・なんでだ?」
その答えは彼女が答えた。
「私達は離婚したからよ。」
「それだけか!?というより、母さん死んでる年なはずだろ!」
「人体の冷凍保存技術で生きてるのよ!」
自慢げに言えることじゃないし・・・母さんには悪いけど、命って儚いし、限りがあるから大切なんじゃないのかよ・・・
「あ、はい。」
「流すの!?」
「もちろん。めんどくさくなりそうだし。」
「久しぶりの母親との再開でしょ!?」
「冷凍保存出来るんだろ?」
「うっ・・・」
「どうせ、若返らせる薬とかもあるんだろ?」
「・・・そ、そんな訳ないでしょ?」
「図星なんだな。」
「飲んだわよ。悪い?」
「とりあえず、帰ってくれ。」
「あなたも来ないなら嫌よ。」
「なんでだよ!」
「あなたは、現代じゃ治せない病気にかかっているの。」
「は?ピンピンしてるじゃないか。」
「いや、まだ気づいていないだけ。」
「病気ってなんだ?」
「性癖よ!」
「は?今、なんて言った?」
「性癖。」
「マンションでさ、大きい声で言うのやめてくれない?」
「重大な病気でしょ!」
このあと、同じような会話を繰り返した。
危険な発言は、何度注意しても直らなかった。
次回も危険な発言が続きます♪
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