どちら様でしょうか?

囲会多マッキー

第1話

 ピンポーン



 インターホンが鳴る。


 俺は宅配便だと思い、スウェット姿で出迎えた。


「ヤッホー!タマ!」


「あんた誰?」


「そりゃあないと思うよ・・・」


「いや、全く誰だかわからないんだけど。」


「え?マジで?」


「あぁ。」


「あなたの妻なのに?」


「はぁ?何言ってんの?ホントのこと言いなさい。」


「あなたの妻です。」


「まだ15歳なんだけど?」


「え・・・今って西暦何年?」


「2005年ですけど・・・」


「2005年ってことは・・・液晶テレビって知ってる?」


「知ってますよ?」


「なんで!?」


「聞いといてそれはないでしょ・・・」


「なら、有機ELは?」


「なんですか?それ。」


「やっぱり知らないんだ・・・。」


 するとその女性は俺の家に入ってきた。


「あ、あの・・・!」


「ん?」


「なんで、勝手に入ってんですか。」


「だって、未来の私の家だし。」


「状況飲み込むの速すぎるだろ!」


「だって、電車で来たんだもん。」


「なら帰れ!」


 俺は彼女を追い出そうと腕を掴んでいた。


「切符買えない。」


「お金が無いならあげるから。」


 本気で帰って欲しいんだけど。


「その年のお金じゃ無理。」


「ならいつのなら・・・」


「2595年のやつ。」


「なら無理だな。」


「帰れなくなっちゃった・・・」


 帰れなくなっちゃった。じゃねぇよ!普通帰ることを想定してお金とか持ってくるだろ!


「彼氏さんいるなら来てもらえるんじゃないのか?」


「別れたばかりだから来ないと思う。」


「よりにもよって、破局してんのかよ!」


 破局して逃げてきたからお金を持っていないと・・・


「向こうに連絡出来ないのか?」


「出来るけど、君といたいから嫌だ。」


「出来るなら、連絡しろ!そして帰れ!」


「なら生活費送って・・・?」


「いくらだ?」


 2000円くらいならまだ5ヶ月はなんとか・・・


「1回につき10万円。」


「馬鹿か!」


「しょうがないじゃん。郵送料が高いんだから・・・。」


「今が何年だと思ってるんだ!」


「2017年。」


「それが分かるなら年収も分かるよな!?」


「1人の年収が1000万の人がいるとしか・・・」


「俺はそんなにもらってると思うか!?」


「うん。」


 その後は無理矢理まとめられた俺であった。


 次回は騒がしくなります♪

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