第41話 ◆裏切者

◆裏切者


キャプテン、海賊船からメッセージが届いてますデス!


OK、あかね。 チャネルをオープンしてくれ。



こちらは、海賊船デビルズアロー号の船長ビッグシャークだ。 そちらの船は俺たちが隙間なく取り囲んでいる。


逃げることは出来ない。 おとなしく積荷を渡すよう警告する。  もし拒否すれば、こちらの全ての主砲が火を噴くことになる。


返事は10分だけ待ってやるから、よく考えてからどうするか返事をしろ!



海賊船の船長は一方的にそう言うと接続を切ってしまった。



すごいデス!  あかねも、返事は少し待ってやるみたいの、初めて聞きましたよ!


おいおい、そっちかよ!  


仕方がないな、5分後に積荷を渡すので乗員の安全を約束するように伝えよう。


あかね、シャーク船長のメッセージと積荷の引き渡しをすると船内放送してくれ。


ラジャーデッス!


・・・


船内へメッセージを流すと直ぐに、イラルシュカとラードゥシュカの二人が操舵室へ飛び込んで来た。


キャプテン桃島、積荷が軍事機密なのはご存じデッスネ?


ああ、イラルシュカさん知っているよ。


あれが海賊たちの手に渡るのだけは、なんとしても回避しなければなっりません!


んっなことは、分かっていても人の命には変えられないでしょう!


いいえ、あれが海賊の手に渡れば、何万いえ何百万もの人が死ぬかもしっれません!


ええーーーっ  そんなに危ないものを積んでたのか。  屑山の野郎・・・ ぜってーーゆるさねぇ!


キャプテン桃島、だから例え我々が命を失っても、積荷は奴らには決して渡しません。


それは、自爆するってことですか?


それは、まだわっかりません。


でもイラルシュカさん、返事をするまであと3分しかありませんよ。


僕は商船RAG号のキャプテンです。 政府や軍とは関係ありませんし、乗員の生命を守る義務があります。


残念ですが、あなた方の希望や方針には従えません。


カチャ


ならば仕方があっりませーん。 


イラルシュカさん、お願いです。 銃を下してください。  


ラードゥシュカ、桃島が変な動きをしたら構わず撃ちなさい。  あたしたちは、絶対に軍事機密を守らなければなっりません。



RAG号のAI!  海賊船と話がしたい。 通信チャネルを接続しっなさい!


いう事を聞かないと桃島の命があっりませんよ! 



クッハーーー  キタアーーーー  何という究極の要求・・・  あかね、興奮して来ましたよーーー


シャーク船長と桃島、そしてイラルシュカさんの攻めに翻弄される「あかね」。 ああ、もうこの状況すごっくないですか?


ちっ、あかねの変態野郎め。 この状況を楽しんでやがるな。



おい、AI!  時間がない。  早く海賊船にコンタクトしろ!


仕方がないですねぇ。  ちょっと待ってくださいデス。  いま接続しますよ。


あかねがそう言ったと同時に、


パァーーン


一発の銃声が操舵室に響き渡った。


あがっ・・




桃島が撃たれたかもしれないけど、次回へ続く・・・

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