第30話 ◆副キャプテン犬居?

◆副キャプテン犬居?


どうしてこうなった。  なんで俺が佐々木つぐみと付き合う事になったんだ?


もう、わけが分からない。



顔はカワイイ、どちらかと言うとタイプではある。


おっぱいも大きい。 俺は貧乳よりは豊乳派だ。 


ここまでは問題ないが、佐々木はサイボーグだ。  一人で海賊船1隻を制圧する女なんて、俺にはとてもじゃないが手に負えない。


それに加え、天然ボケが入っているところが、怖さに拍車をかける。


もし、佐々木の両親に気に入られて結婚させられるようなことにでもなれば、もはや死刑台でロープを首にかけられたのも同然だ。


この事態を打破するには地球に帰るまでに、なんとかその解決策を見つけ出さなければならない。




キャプテン桃島、報告事項がありますデスよ!


なんだ、あかね。 俺はいま、忙しいんだ、


えーーー?  キャプテンはさっきから頭をかかえてるだけで、何もしてないじゃないですか。


バカだな。 頭を抱えるほど忙しくて、ずっと考え続けてるってこった。


なるへそデ~ス。


なんだその1世紀前の感心のしかたは。 



そんな事より、例のお客様たちが明日からRAG号に乗船するらしいんデスよ。


そりゃ1年近い長旅だし何日か前に来て足りない物とか、いろいろチェックしたりするんだろ?



そこじゃない。 あかねが言いたいのは、お客様が来たときにはキャプテンが出迎えるってことデスよ!


桃島キャプテン、明日はどこかに逃げないでくださいね。


・・そうだ!


ダメです。


いや、いいアイデアなんだよ。  聞いてくれよ、あかね。


ふ~ん  聞くだけですからね。



キャプテンはさっきみたいに常に忙しいだろ。  だから、犬居君を副キャプテンに任命するんだよ。


そうすれば、俺が忙しければ出迎えは副キャプテンがすれば良いじゃないか。


なっ、いいアイデアだろ。


優秀なAIのあかねでも、それは了承できませんね。


なんでだよ。


それは副キャプテンを任命しても、二人の役割分担が明確にできないからデスよ。


例えば、RAG号の行先をキャプテン桃島が地球に行けとあかねに指示するじゃないですか、そのあと犬居副キャプテンが木星に進路を変更しろと言ったらどうなりますか?


むぅ・・・


だから副キャプテンの指揮命令が有効なのは、キャプテン桃島が死亡した場合か病気などでキャプテンとしての任務が遂行出来ない場合なんデス。


でも、客の出迎えは副キャプテンでもいいんじゃねえの?  だって出迎えは命令じゃないだろ。


だからデスね。 規定に分担が明記されていないのは無効なんデス!


出迎えだって犬居さんがキャプテン桃島に了解をもらわず、勝手にお客様の対応してたらどうデスか? 


いや、よくわかんねぇ。


あーー もういいデス。  それじゃあ、キャプテン桃島の好きにすればいいじゃないデスか!


あかねも、これから誰の命令をきけばいいか、もう分からないデスよ。



あ、いや・・・  なんかごめん。


・・・


・・・



あかねが、むくれたので次回へ続く・・・

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