第20話 ◆死ぬほどエロイ

◆死ぬほどエロイ


コントローラーの調整作業を俺は舐めていた。


なにしろ作業にかかった時間は、5時間である。


その間、佐々木は両足を大開脚したままで、その間に背中合わせで俺と一条が入って、コントローラを調整していた。


作業イメージは、昔の大型金庫のダイヤルを合わせて行くのに似ている。


ダイヤルを同じ方向に回していき、カチッとした手ごたえを確認しては、またダイヤルを回すの繰り返しだ。


これを永遠5時間に亘ってやっていた。


4時間経った時、佐々木が尿意を催して喚いた時は一瞬殺意が湧いた。


もう、ダメ。  漏れちゃう。


つむぎちゃん、しっかり。  あと少しだから・・


あ゛ーーーー


佐々木君、そんな時は頭の中で おさるのかごや を歌うんだ。


そうすれば、なんとか我慢できる。



エッサ エッサ エッサホイ サッサ


お猿のかごやだ ホイサッサ


日暮ひぐれれの山道 細い道


小田原提灯おだわらぢょうちんぶらさげて


ソレ ヤットコ ドッコイ ホイサッサ


ホーイ ホイホイ ホイサッサ


(歌詞:山上武夫)



桃島さん、オペの邪魔です。  あたしの頭の中で おさるのかごや がぐるぐる巡って調整作業に支障が出ています。


すまん、一条。  自分で言ってて俺もいま同じ状態だ。


キャーー  桃島さん。  肘が・・・ 肘が当たってます。  もうダメ 漏れるーーー!


す、すまん。  佐々木、もう片っ端から童謡を歌い続けろ!



おい、一条まだかかりそうなのか?


あたしの方は、右腕部分込みのコントローラーだから、桃島さんのより複雑なんです。  黙っててください!


悪かったよ。  すまん。


あ、あたしも実は我慢してるんです。


何を?


もう、鈍いですね?  乙女の口から言わせますか?


う゛ーーー


あ゛ーーー



こうして、佐々木つぐみのコントローラーの調整は難航しながらも何とか無事に終えることができた。


ただし、オペが終わった途端、俺の顔面を蹴飛ばしながら、トイレにダッシュして行った佐々木の破壊力を見て、俺は調整が失敗したのじゃないかと思ったのだった。



今回は短いけどエロかったので、次回へ続く・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る