第16話 ◆勘違い
◆勘違い
昼飯を食っていると、珍しく佐々木つぐみが俺の座っているテーブルの真向かいに腰を下ろした。
桃島さん、最近あたしのこと避けてませんか?
ぶふっ 急に何を言い出すんだ。 米粒が息穴に入ったじゃないか!
俺がゲホゲホ言ってる間はおとなしくしていたが、俺が少し落ち着こうと思ってお茶を一口飲んでいるときに第二弾が襲った。
もしかして、あたしの秘密知っているんですか?
ぶーーーっ 今度は思いっ切りお茶を噴く。
やっぱり知ってるんですね?
いや、何の事いってるんだ佐々木君は・・・ はは ははは
もしかしたら一条さんから聞いたんですか?
一条がどうしたって?
だって、一条さんしか、あたしの秘密は知らないはずですもの。
いや、俺は何も聞いてないぞ。 それに佐々木の秘密なんて俺が知ってどうするんだ?
ほら、そのいやらしい目つき。
なんだ、お前ちょっと失礼じゃないか。
どうせ、あたしはHカップのおっぱいお化けですよーーっだっ!
おまえ、マジでHカップもあるのか。 すげーな!
えっ、 本当に知らなかったんですか?
なんだ、もしかして秘密って、その事だったのか。 俺はてっきり・・ あわわ なんでもない。
あたしの秘密は、猿渡さんたちには内緒ですからね。 もし喋ったらセクハラで訴えますよ!
佐々木君、それ俺に対する脅迫罪!
でも、なんで俺が佐々木君のバストサイズを知ってるって思ったんだい?
だって、医務室のナースロボットが結果はキャプテンだけに報告するって言ってましたもの。
なんだよ、あかねはみんなに説明してないのか。
あのな、個人情報は例えキャプテンにも特別な場合を除いては開示されないんだよ。
俺が報告を受けたのは、みんな健康だったってことだけだ。
あっ、そういえば、血糖値とコレステロール値には気をつけろよ。
や、やっぱり、いろいろ知ってるじゃないですか。 もう、桃島さんって最低。
いや、違うんだ・・ 聞いてくれ。
知りません!
・・・
佐々木がぶりぶり怒って行ってしまったのを見ながら、俺は大量にかいた汗をハンカチで拭った。
いやーー ほんと、ぶっ飛ばされなくてよかったーーー!
短いけど次回へ続く・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます