---
小学五年生になって直ぐ、ソフトボールの関東大会に東京代表でチームが出場することになった。一泊二日で遠征に出ていた私は、1日目の試合が勝つと、両親にではなく迷わず祖母に電話した。チームの勝利を伝えると、祖母は大きな声で喜んだ。そして、祖父に電話を変わってくれた。
「帰ってきたら、詳しく聞かせてくれ。お土産楽しみにしているよ 」
次の日、私たちのチームは3位入賞という成績を収めた。 試合に負けて、初めて涙が出た。次は勝つよと、祖母と祖父に伝えようと決めた。帰りの車は皆んなよく眠った。家に帰ると母と姉がおかえりと言ってくれた。そして直ぐに、着替えて祖父の家に行こうと言われた。
「 今日は疲れてるから明日会いに行くよ 」
「 今日行くんだよ 」
「 明日でいいよ。おじいちゃんとおばあちゃんにお土産買ってきたから、明日渡しに行く 」
母は泣く。どうしたのと問う。
姉がいう。
「 おじいちゃんが亡くなったの 」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます