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祖父との記憶は、もうあまり鮮明ではない。なんの薬か分からないが、食後に大量の薬を服用していたこと。 私が欲しいと言ったゲームやお菓子は、必ず買ってくれたこと。だけど、祖母と笑顔を交わしている姿は一度も見たことなかった。 自宅から祖父母の家は小学生の足で歩いても10分程度の所にあった。 学校が終われば私は、友人と遊ぶことよりも祖父母の家に行くことを選んでいた。私が会いに行かないと、いつかどちらかが、どちらかを殺してしまうんじゃないかと不安だった。 祖母は私にうるさかった。 歩く姿勢や、食べ物の食べ方、言葉遣いに逐一喝を入れられた。テストが100点でないと必ず叱られた。でも、私が祖母に会いに行くだけで

、祖母はとても嬉しそうな顔をした。私は毎日叱られているのに、毎日祖父と祖母が喧嘩をしないかと怯えているのに、毎日の様に祖父母の家に通った。 私は、祖父と祖母が大好きだった。

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