子羊の歩み

渡馬桜丸

登場人物・舞台設定・梗概

【登場人物】

・サトシ…視点人物。集いの管理者。ポーカーフェイス。


・シンジロウ…混乱を極めた前回の集いにおいて、ゼロ番の謎を解き明かした人物。大病を患っている。


・少年…一回目の集いの参加者。病いが進行し、現在は病室でほぼ寝たきりの状態になっている(冒頭で登場するが名前は明かさない。共通点の多いシンジロウなのだと読者にミスリードさせる狙い)。


【舞台設定】

『十二人の死にたい子どもたち』本編終了から数週間後、シンジロウや少年の入院している病院が舞台。


【梗概】

あの集いの管理者であったサトシは、かつての参加者だった少年の病室を訪れる。少年は、当時かぶっていた帽子をいまも傍らに置いてはいたが、身体は衰え、意識も虚ろだった。彼を目にして、サトシは動揺する。自分のしてきたことは間違いではなかったのか、と。

見舞いを終えて廊下へ出ると、たまたま同じ病院に入院していたシンジロウと再会する。お互いについて話しているうちに彼と病室の少年の姿が重なり、ますますサトシは苦しむ。しかし、その様子を悟ったらしきシンジロウから、自己の胸の内を明かされた。あの集い、ひいてはサトシのおかげで、生きる意義を見出せたと。その言葉を聞いて、サトシは迷いを振り切る。そしてシンジロウと別れた後、次の集いへと思いを巡らせていくのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る