王国は爆発寸前
「……と言う事らしいんだ」
俺はセイラに相談しよう、と思ったがその前にクラウスに先に話をしてみる事にした。
「ダイナさん、セイラに話をしないで正解でしたよ。もし話をしたら間違いなくブチギレてますよ」
「やっぱりそうか……」
「えぇ、父達のやり方に散々口を出してきましたけど全く無意味でしたからね。だからこそこうして距離を置いたんですが、どうやらその意味を父達は理解してないみたいですね」
クラウスははぁ~とため息を付いた。
「ぶっちゃけ今王都は爆発寸前です。やる事なす事裏目に出てますからね。こないだの他流試合も結局騎士団の責任にされましたから一部の騎士達は不満が溜まって来ています。……実はここだけの話、騎士団の中にはクーデターを計画している者もいるみたいです」
「マジか……」
「その筆頭は騎士団の団長です。散々文句言われて更に騎士団の予算も削られたそうです」
「そりゃあ不満も出るわな……、そもそもあの鎧だって王族が勝手に作らせたんだろ?」
「えぇ、もう忠誠のかけらも無いみたいですよ。出来れば平和的に退陣してもらいたいんですが……」
「誰か止められる奴はいないのか?」
「父達の暴走を止めれるのは母だけなんです。セイラの性格は母譲りなんです」
「そういえば王妃の話は出てこないよな」
「母は今療養中なんです。体調が著しくなくて……、原因不明の病に侵されてるみたいなんですが……、僕はそれもちょっと怪しんでいます」
「どういう事だ?」
「どんなに薬を飲んでも効かないんです。まるで何らかの呪いを受けているみたいで……」
呪いか……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます