やって来たのは元筆頭魔術師
どうやって住人を集めるか、という相談を受けてから数日後、
村の外のパトロールをしていた時、でっかい荷物を二つ持ち歩いてくる男が対面から歩いてくるのを見た。
この道は一本道で村しかない。
村に用事が無ければこの道は通らない。
その男は村に用事がある、という事だ。
「あ、すいません。この先に村がある、と聞いて来たんですが。」
「えぇ、案内しましょうか?」
「お願いします。」
男はメガネをかけ、細い体で所謂知的タイプだ。
「村に何か御用でしょうか?」
「いえ、私ねずっと宮殿に勤めていたんですが、そろそろのんびりしようか、と思いまして。」
元役人か何かだろうか。
見た目、俺と大して変わらない感じがするんだけどなぁ。
男と一緒に村に到着した。
「見ての通りの空き家だらけなんで好きな家を使ってもらって結構ですので。」
「いやいや、なかなか良い所じゃないですか。」
と
「『カシュア』!」
畑仕事をしていたセイラが叫んだ。
「貴方、カシュアじゃない! お城の仕事は大丈夫なの!?」
「姫様、こちらにいらっしゃったんですか。お暇を頂きまして、こちらでのんびりと過ごそうか、と思いまして。」
「はぁ~、お父様にはカミソリの刃を送った方が良いかもね・・・・・・。」
いや、それどんな嫌がらせだよ。
「セイラ、知り合いなのか?」
「はい、宮廷魔術師の中でも一番位の高い筆頭魔術師のカシュアです。」
え?筆頭魔術師!?
「それってエリートて事か?」
「いや、たまたまですよ。」
という事は持って来たのは魔術関連の道具、て事か?
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