類は友を呼ぶ、らしい

「なんで、王女様が父親である王様をボッコボコにするんだ?」

「俺も良くわからん。ミファも唖然としていたらしいけど、何か王様がお前の事を馬鹿にした発言をしたらしいがミファよりも早くキレたのが王女様で笑顔で殴り続けたらしい。」

 何それ怖い。

 て言うか、なんで見ず知らずの俺の為にキレてくれたのがさっぱりわからない。

 とりあえず、ディオから聞いた話はそれだけだった。

 まぁ、ミファから聞けば良いか・・・・・・。


翌日

「家の掃除、完了と。」

 庭の草刈りの次は家の掃除を始めた。まぁ、兄妹で住んでいたからそんなに広くはないからすぐに終わった。

 すると、扉をノックする音がしたので開けてみた。

「あれ?こないだの。」

 そう、俺の事を最後まで気遣ってくれた新人騎士だ。

「先日はダイナ殿にご迷惑をかけてすみませんでした。」

「あぁ、別に構わないよ。」 

 どうやら気にしてくれていたみたいだ。

「それで、何か用でも? まさか妹が何かやらかしたとか。」

「いえ、そうではなくダイナ殿にも褒賞を与える事が決まりましたのでご報告を。」

 俺に? 褒賞?

「俺はパーティーから外されたし、そもそも活躍してないんだけどな。」

「勇者様が『お兄ちゃんが評価されないなら褒賞なんていらない!!』と・・・・・・。」

 なるほど、やっぱりへそ曲げたか・・・・・・。

「勇者様は終始機嫌が悪かった様で・・・・・・。『早く家に帰りたい。お兄ちゃんに会いたい。』とおっしゃっておられました・・・・・・。」

 いや、何かすまん・・・・・・。

「妹が迷惑かけてすまない。」

「こちらこそ『父』が迷惑かけてすみませんでした。『妹』がちゃんと制裁を加えたので。」

・・・・・・え?父?妹?

「今、父、妹て・・・・・・。」

「あっ・・・・・・。」

 しまった!みたいな顔をしている新人騎士。

「実は、僕はこの国の王子でして、社会勉強の一環で騎士団で入隊しているんです。」

 何と王子だったのか!!

「でも、王子がいる、て言うのは余り聞いた事無いな。」

「跡継ぎとか色々問題があるんです。僕には腹違いの兄弟が他にもいますので・・・・・・。」

 他にもいるのかよ・・・・・・。どんだけ女好きなんだよ、王様。


    

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