俺は実家の片付けを始める。

 翌日

「ふわぁ・・・・・・。」

 昨日はディオと遅くまで飲んで、そのまま眠ってしまったらしい。妹がみたら怒られるだろうな。

 妹の姿は・・・・・・、無い。多分お城だと思うが、うん、ちょっと心配だな。

 下手したら暴走して王様をぶん殴って牢屋行き、も極めて想像できる。後でディオに見に行ってもらうよう頼むか。

 俺は家を出て外を見た。

「こんなに殺風景だったか?」

 畑は荒れ果て草は伸び放題。

 たった1年でこんなに荒れるもんだろうか、と思うと寂しくなって来る。

「妹が帰って来るまで、とりあえず掃除するか。」

 まずは庭の草刈りからだ。

 倉庫にある鎌を持って草刈りを始めた。

「おっ、早速やってるな。」

「おぅ、ディオ。二日酔いは大丈夫か?」

「ははっ、そんなに弱くないから安心しろ。手伝う事あるか?」

「まぁ、特には無いが王国の様子、妹がやらかしてないか気になるんだが。」

「じゃあ、街に行ってる奴等に電話で聞いてみるよ。」

「よろしく頼む。」

 ディオに頼み事をして、再び草刈りを始めた。草て言うのは根元から刈らないとまた生えてくるから質が悪い。 

 ある意味、魔物と一緒だな。

 そんな事を考えながら草刈りをやっていた。

「とりあえずこんなもんか?」

 ある程度は綺麗になった。

「流石はダイナだな。手際よく綺麗になってるな。」

「それ、褒めてるのか? ところで王国の様子は?」

「おぅ、ちょうど城の方に下働きに行ってる奴がいたから連絡したんだがな・・・・・・。」

 一呼吸置いたディオは

「特に表立ったトラブルは起きていないみたいだ。ミファちゃんの姿もチラッと見たらしいけど、向こうの王女様と仲良く会してるみたいで、2、3日したら帰って来るそうだ。」

 とりあえず、ホッとした。

「まぁ、昨日の晩餐会で王様はやらかして王女様にボッコボコにされたらしいがな。」

 ・・・・・・は?      

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る