3話 水晶の城

「ここがカインの城じゃ」

長と私は森の隅にある紫水晶で出来た城にやって来た


長の話では

この城に住む、吸血種の魔族(いわゆるヴァンパイア)が更なる力を求めて生贄を欲したいるらしい


魔族の中でも、種によって力を得る方法は様々である

例えば、うちの母の家系(つまりクラスカインド)は純血の夢魔であり

夢を見ている人間から精力を得て、力を得る

……私もやり方が分かれば出来るのかな?


いつものようにディテクトを使いつつ

城の奥まで踏み込む私達


「ジジィ、遅かったなもう少しで適当に襲おう……と……」

私を見て固まるカインさん?


「……イヤ、そんなわけはない……よな?……ただの人間だって言ってたし……」

……この人案外、口悪いけどいい人そう


「それで私をどうするんですか」

話が進まないので、先を促す


「あ、あぁ……コホン、貴様は選ばれたのだ。未来の魔王であるこのカイン様の食料兼嫁にな!」



はい?

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