2話 小さな歓迎

「それでは、あなた方が勇者様の後継者と言うことですか?」


どうやらエルフの長らしい老人に家に招かれた私達

もてなしてくれているというのが伝わる少し豪華な料理が目の前に並び、小さな歓迎会が開かれた

私達の話を聞いた長はそう言った

「勇者の後継者……いいな!」

アレスさん達は、嬉しそうにしていたが

(そうかなー?)

私は否定的な思いをした、多分身内だからだろう


「それで何故、貴様は眠らないんじゃ」


多分、料理に仕込まれていただろう睡眠薬のせいで眠ってしまったみんなを尻目に

勿体ないからと料理を食べる私


「……何故なんでしょうね?」

と、とぼけた後

「睡魔の秘薬」

「何故解った!?」


(オシオキから逃げる父を捕まえるために、母が使った睡眠薬と同じ匂いが料理からした、なんて言ったらどんな反応するんでしょうか?)


睡魔の秘薬とは、その名の通り睡眠薬です

かなり特殊な薬で、服用者の魔力が低ければ低いほど効きやすくなる効果があります。


つまり……


「生贄でも要求されましたか?」

「……ハァ、降参じゃ」


そうして彼は訳を話し始めた

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