第一話。








「 人は確かに、弱い。

  だが、弱くても人は人としての規約を持つ。

  それは、誰かを助ける。

  其処へ最善を、全力を注ぎ続けるという本能だ。 」


「 その一点だけが

  その一つの本能が

  例え腕が無かろうと足が無かろうと

  人を人たらしめるのだ。 」





「 正しさとは、その状況において

  その行動が最善であるかに由来する。 」



「 故に、絶対的な正しい答えとは 

  常に、最善のその先にあるものだ。 」



「 正義とは、規約の名称である。

  正しさの原理、そのものを指す名称だ。 」



「 努力も、心も、命も、誇りも、愛も。

  この世の全ては、正しさの先にこそ在るものだ。 」













「 それすらも侮辱する貴様が。 」


「 国の誇りも、国民の思いも、戦士の願いも 」



「 分かった様な口を聞くんじゃない!。 」

























「 メアリーさん、帰りましょう。 」


「 皆さんが待ってます。 」














「 ...Mary....?

  Mary...!!! 」


「 Maria.... 」

































分かっている。

僕が手にしたい景色が

まだ手に入っていない事くらい。

これから。此処からだと言う事も。

分かっている。

僕は、絶対に手にして見せる。

この手に、取り戻してみせる。




人々が手を取り合い

支え合う。

子供たちが元気に笑って暮らせるような。

そんな、当たり前な未来を

現実を、日常を。





これも、あくまでその過程に過ぎない。

でも


それでも、思うんだ。





「良かった」って・・・




救えてよかったって。

たった一つの事。

たった小さな事かもしれないけど。




「良かった」って・・・






へへっ。



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