WORLD IN LIVER

下園 悠莉

First








「 キミは、親なんかじゃない。 」






「 ・・・なんですって・・・?

  アンタ、自分が言ってる事分かっt 」





「 このツウワ、ロクオンしてるから。 」






「 ・・・!? 」






「 ボクはホンキで問い掛けた。

  それでも君はシラバックレた。

  この状況ソノモノが、もう証拠になってるンだよ。 」






「 このコは、絶対にオマエなんかに渡さない。 」







「 ・・・ッッッ!?!?!? 」








「 ワタシは、負けない。 」











「 クソがああああああ!!!!!!!!! 」









「 戦いてェならかかってコイ。 」










「 ・・・ 」










目の前で、起きてる現象が分からなかった。


いや、受け入れ難かったんだ。

状況は、情報では分かった。

信頼性もある、確かな現実。


でも、文字通り。

そう、文字通りに

受け入れる事が難しかった。



だって・・・、だって・・・


こ、こんなこt・・・・









大きな腕が二本。

僕の体をガッシリと抱き締める。

ぎゅッと。

もう絶対に悲しませないと。

独りにさせないと。


その思いを、体で

動きで表すかの如く。










「 ・・・おじ、さ・・・ッ。

  な、なんで・・・、なんで・・・ッ!。 」






「 なんでぇー、ッテー。

  ユウが掴み取ったミライだヨ?、へへぇ~。 」






二本ずつ。






「 ソウソウ。 」






少年を抱く手が増えていく。







「 オニーーチャン!!!! 」






小さな手。細い手。

黒い手。強い手。






「 ・・・・・ 」






「 What's??、ユウ。

  もしィかしィてェ、ナイてる?。 」






ぽろぽろと溢れる涙。




胸。

んーん、違う。



もっともっと。

体じゃない。

”僕”の奥から。


熱くて、暖かいものが溢れ出て。






「 オニーチャン!!!!! 」





「 ユウ! 」



「 ユウくんッ! 」



「 ユウ・・・! 」











「 う、うぁ・・・ 」



「 ああああああ・・・・!!!!! 」






燃えていた炎。

熱く熱く、火傷してしまう程に燃え上がって。




でも、火傷してしまっても良いってくらいに

燃え上がって。





僕の体を覆って。






























僕の夢は、世界平和だ。

誰もが、幸せで。

夢を。

希望を抱いて。

迫りくる理不尽に抗って。



「救い合い」で溢れた。

そんな世界。



一先ず、僕は、そんな

「普通」で

「当たり前」の

「日常」が欲しい。


きっと、その「日常」に辿り着いてる頃には

又、もっと輝かしい「日常」を抱いているのだろうけど。



だからこそ、「一先ず」。









これは、人類ならば

この世に生きとし生けるものならば

誰しもが抱く、夢。


特別なものではないけれど。

それでも、大切な、夢。


それを、僕も持ってるってだけに過ぎない。


だけど。









僕は、この夢を大切にしたい。


そして、叶えたい。









これから筆者が語り

そして、描くのは

そんな素敵な夢を抱く種族。

人類が、蔓延り、迫りくる理不尽に戦い続ける物語。

その一端の人々に視点を向けた、一つの御話。

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