第25話 オタクな水着

「ねえねえ、リアルの水着と2次元の水着、どっちが好き?」

ある日の夏の8月も残暑な時にヨメから上述の言葉を質問として投げられた。

いきなりどうしたの?って表情を浮かべながらもボクはヨメの質問に

少し思考を走らせる。

「どっちも捨て難いけどもやっぱり2次元の方がボクはいいかな?」

「ほほう、やはりオパーイの大きさかい?」

「そ、それはあるけどもやっぱり2次元だと機能的以外にも色んな感じの水着が

色々観れると言うか…」

しどろもどろに慌てふためくボクが見たのはヨメはニヤリと表情を浮かべて笑いをこらえる姿だった。

「な、何も笑うことじゃないだろ!?」

「ごめんごめん、だってそんなにきょどるんだから可笑しくてね…」

ぐぬぬ、と言った表情を見せるボクにヨメは謝る仕草をする

「まあそれはともかくとしてやっぱ2次元の方が水着とかのデザインとかポーズとか色々できるからね~…」

そういうと深いため息を吐くヨメ。

若干気まずい空気になりかけたがそれを払拭するためにボクは提案する。

「そうだ!こういう時こそ彼女を呼ぼう」

彼女とは“おぱーいマニア”の彼女だ。彼女もよく水着関連のイラストを描いているので彼女の意見も

参考になるのではと思ってのことだ。

それに賛同したヨメと共に即座に彼女に連絡を行うのであった

『ハイハーイ…』

「なんか元気ないね?」

「何か問題でもあった?」

ボクらの疑問に答える様に彼女は通信越しに大欠伸をしていた

『ああ、大丈夫。ただ単にゲームで徹夜してただけだから』

「なんだよ元気ないから何事かと思ったら」

『仕事明けだったんだからしょうがないじょのこ』

「微妙に分かりづらいネタだよそれ?」

そんなやり取りをした後、ボクらは彼女に本題をぶつけた

「というわけなんだよ」

「そっち的にはどう思う?」

『ウーン…』

彼女はしばし唸るように思考している様子を見せていたが答えが固まったのか

おもむろに口を開く。

『絵的に映えると言えば2次元の方かな?巨乳とか絵師によって大きく映えたりしするからね』

「やっぱりか」

『だけどもこれはあくまでもイラストレーターというか絵を描く側としての一個人としての

一意見であるだけは忘れないで。私以外も同じとは限らないからね』

「それはわかってるよ」

『でもそれはそれで2次元は想像を如何に活かして自分の理想を追い求めれるかってのも大事だと思うのよね

特におっぱいの大きさとかハリとかポージングもだけども水着のデザインや背景とか云々・・・!!』

自分で言ってヒートアップしたのか徐々に饒舌となって自分の持論的なことを

マシンガンの如く喋り出した彼女にボクらはただただ苦笑と困惑の様子を浮かべながらそれを黙って聞くしかなかったのであった


その後、ヒートアップしたのもあってか彼女らはイラスト含めた挿絵を描き始め、しかもそれを乗っける話を

勢い良くほぼ一方的に決められてしまい、やや理不尽を感じながらも執筆を行うのであった。

しばらくしてそれが何故か編集者らの眼に止まって掲載する話にまで発展したがそれまたいつかの話。

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