第11話 オタクの休日
・オタクの休日
新年号に変わり、ゴールデンウィークも終わった5月のとある日の朝。
ボクとヨメは未だベッドの中にあった。
10連休もなんだかんだと仕事をして連休中はどこにも行かず
いつも通りの生活をしていたボクらは仕事を終えた後、二人同時にベッドの中へと
ダイブフォールし、そのまま眠りに入って今し方目覚めたのであった。
「おはよう…」
「…おはよごじゃりますじゃ…」
未だ眠たいのか半目の状態でボクの言葉に応じるヨメ。
寝巻は色違いでサイズは彼女に合わせたものとなっているが
上だけは胸が窮屈とのことでボクの着ているサイズになっている。
その為、若干ブカブカといった感じで眠気眼の彼女の寝巻姿が
どことなく色っぽいと思ったのはボクだけの秘密。
「結局ゴールデンウィークはどこにも行かなかったね」
「そうだね…」
ベッドの中でお互いに顔を合わせながら思考を活性化させていく。
だけども起きたくないという感情も強まっていた。
「ベッドから出たくない…」
ボクはうんうんと無言で同意の頷いた。
「偶には一日中、ベッドで何もせず一緒にゴロゴロやるのもいいよね~」
「そだね~ここの所お互いゆったりと一緒にいる機会がなかったからね」
相槌を打つボクの手を握るヨメに視線を移す。
彼女の顔は幸せを表した感じの表情でボクを見ていた。
「どうしたのさ、凄く嬉しそうだけど」
「だって結婚してからこんなにゆったりと一緒にいるのなかったから」
「そういえばなんだかんだとお互いせわしなく動いてたね」
「だからさ、短い間でもこうしているのが凄く嬉しい」
「…うん」
短くそう頷いてボクも口を嬉しそうに変える。
「そういえばさ。マンガでもこういうベッドでいちゃいちゃするシーンあるじゃん。あ、R-18系のじゃなくて」
大丈夫、そこまで言わなくてもわかってるよといった感じでボクはヨメの言葉を聞く。
「ああいうのってさ。やっぱ実体験をベースにしてるのか。それとも夢物語的な感じなのかな?」
「…なかなか難しい部分だねそこは」
ある意味では作者の妄想の産物としての部分もあるのかとかそんなことを考えてると
ヨメが覆い被さるようにボクの上に移動し、屈伸の姿勢でボクを見つめる。
「もう、今はネタとか仕事のことは考えずゆっくりしよう」
「そうだね」
ボクがニッコリとそう言うとぐぅ~とお腹の音がなった。
ボクはそのまま視線を上にいるヨメの顔に向けると真っ赤な顔になって恥ずかしがる彼女がいた。
「よし、ごはんにしよう!!お昼はこのままパジャマでパーティだよ!!」
誤魔化すように飛び上がる様にベッドから立ち上がるヨメの姿を見ながらボクは背伸びする
今年も徐々に暑くなってきてるが新年号になっても僕らの生活は変わらないのであった。
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