碧涙~碧血双傳【上篇】~

碧涙

登場人物紹介

【飄冷伯】ひょう・れいはく

二十六歳。大貴族・飄家の長男。繊細美麗な容貌とは裏腹に性格は荒っぽく、喧嘩っ早い。プライド高く傲慢。性格も口も良いとは言えないが、正義感の持ち合わせはある。ただし、基本的に主たる芝蘭が行動基準なので必要性を感じたら多少の汚れ仕事もやる。

剣術に秀で、芝蘭と共に「武龍の双侠」と並び称される。


【琅芝蘭】ろう・しらん

二十五歳。仁政を以て民に慕われた先皇・章皇の遺子。勇敢かつ曲がったことを嫌い、竹を割ったような性格。思い立ったら即行動!で、冷伯には「暴走皇子」とよく言われている。粗野な印象だが、基本的に礼儀正しい。冷伯とは主従、というより親友や兄弟の様に思っている。

刀術に秀で、冷伯と共に「武龍の双侠」と並び称される。


【琅脩軌】ろう・しゅうき

四十二歳。珱皇。曽て明王として明州におり、武勇をもって知られたが、十年前に兄・脩仁から玉座を簒奪した。人の下に居るを良しとしない。文弱な兄には反発心が昔からあった。力で全てどうにかなると思っている嫌いあり。明珠を寵愛する。


【飄明珠】ひょう・めいしゅ

珱国皇后。珱皇の寵愛を一身に受け、舞を得意とするる。物静かでミステリアスな雰囲気を纏う黒衣の女性。その真意は……?


【馮宗純】ふう・そうじゅん

珱の宰相。脩軌の腹心。明珠とは折り合いが悪い。


【劉莫我】りゅう・ばくが

飛龍門の頭。脩軌に仕える。幽蘭を拾い、「殄」と名付け、暗殺者として仕立て上げる。


【殄/琅幽蘭】てん/ろう・ゆうらん

十二歳。人形の様に感情表現に乏しい。頭が良く、完璧主義。武芸に天賦の才がある。十年前、行方不明になっていた芝蘭の妹だが……。


【飄寒山】ひょう・かんざん

 飄家の当主で冷伯達の父。章皇に仕え、その子である芝蘭を守り育てる。

心配性で胃痛持ち。


【飄碧山】ひょう・へきざん

破山派の掌門。冷伯の叔父。


【飄婀禮】ひょう・あれい

十四歳。明るくさっぱりした性格。「好き」「可愛い」と感じたものに囲まれるのが大大大好き。難しい事は考えない。感性が大事大事。剣と槍を得意とする。


【飄冷光】ひょう・れいこう

冷伯、婀禮の弟。穏やかで口数は多くないが、文章になると能弁。病弱で、兄姉とは違い、争いごとは好きではない。後、清瑩先生と世に称されて数々の著作を遺し、最後に『碧血双傳』を著す。


【院清叔】いん・せいしゅく

若き水輪派の掌門。芝蘭や冷伯と親交が深い。正義感が強く、不正や卑怯を見過ごせない。打倒・脩軌を目指し、芝蘭達に協力する。


【孟景元】もう・けいげん

皇師将軍を務めたが十数年前に致仕。用兵の才に優れる。現在は望山に住まい、玉爕派の掌門として、弟子を育てる事に意を注ぐ。無双の刀遣いであり、「飛天双龍」の遣い手として名高い。


【炎瀞帝君】えんせいていくん

琅(隆)家の祖。炎を掌り、導きの神として知られる。穏やかながら力強さを秘めた神。


【嬰姫】えいき

嬰河の神。嬰神。河川を統べる先代河伯の娘。歌舞に秀でた女神。見た目は色香漂う女性だが、天真爛漫で少々子どもっぽいところも。芝蘭を気に入り、新たな河伯に据えようと目論む。


【九華】きゅうか

嬰姫の侍女で九水の神。その本性は白い大蛇。天真爛漫な主に振り回されている。


※なお、楊明臣序・飄冷光自序は、

 読み飛ばしていただいても構いません。

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