ネット環境から崩れ落ちた庶民 ②

「南方課長!Gaysonにアクセスしたら...ウィルスに感染してしまいました。」

「嘘だろ...急遽代わりの端末が必要な人間は総務課全体で何人だ?」

「25人中13人です!」

宮山と南方の話である。


この報告を聞いた時、南方は社長に相談するか迷った。

しかし残りの12台はどうしても残さなければならない。

そして、他の課のパソコンもどうやってでも残さなければならない。

Wi-Fiに関する権限については南方自身が持っていたため、

速攻でWi-FiのOFF化を進めた。

しかしながら、悲劇的にその時に残っていたのは、20台のみであった。

総務課、財務課、営業課、本部の4つは必要なため、

どうなってもいいように基本的には、8台は倉庫に保管されている。

その20台にOfficeが搭載せれているので、すべてが一件落着...と思ったのだが、

Wi-Fiを切ったおかげで、感染していなかった、ポケットWi-Fiで

データ通信を行なっていたため、また4台減ってしまった。


そんな時、速報が流れた。

またパソコンがフリーズしたのだ。

このままではダメだ、と思ったのではあるが、情報収集を

パソコンで行なっていたため、他の方法ではすることの知らない世代が多く、

自身もその一人であったために、

そんなことはない、と思うしかなかった。


そんなこんなで、

98%のPC・タブレット・スマホなどの

「通信媒体」が消え失せることとなってしまったのである。

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