ネット環境から崩れ落ちた庶民 ①

「えっ、スマホが...使えんくなったんやけど」

「嘘でしょ?」

「ほんとだ! ねぇ、俊哉、どんな感じのウイルスか、わかる?」

上から、豊津トヨツ 俊哉シュンヤ

    蜷川ニナガワ 悟志サトシ

    上尾アゲオ 瑞穂ミズホだ。

3人の通う高校の部活中に、それは起こった。

プログラミングや、ワードなどを活用した「もの」を作り上げる

PC部に所属する3人だが、ウィルスに関する知識があるわけではなく、

ごく普通の高校生活を送っている最中であった。

普通に使っていればスマホはウィルスに感染しないであろう

と思い込んでいたらしい。

「ねぇ、俊哉!このツイート、見て!」

「ん?......あーっ!」

3人は一気に悲鳴をあげた。

ツイッターの柴島のツイートを発見したようである。

「嘘....これが?....確かに、最後に開いていたのはGaysonだけど......」

俊哉はそう呟く。

しかし、もう遅い。

この時点で、90%は感染している状況、どうにもこうにも行かないのだ。

「まぁ、ツイッターで拡散ぐらいはしておきましょうか。」

残りの10%といえども全世界単位でものを見れば莫大な人数である。

その点をついて行こうとしたのである。

「Gaysonは開いちゃダメよ!」

そう警告したが、悟志はその瞬間にGaysonを開いてしまった...。

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