ハッキングされた人の生活

「速報です。

  アメリカの有名なWebサイト『Gayson』が、ウェブサイトを通じて

  ハッキングされており、その影響は世界各地で起きています。

  その影響は、全国でも全域に及び、内閣府の調べによると、

  日本の官庁が利用しているすべての通信機器がハッキングされた模様です。

  この写真をご覧ください。これは、スマホなどの電波があることを示すもので、

  これはGaysonによるハッキングがなされなかった端末で検出されたものです。

  約3週間前のものは、光り輝いていましたが、3時間前に撮影されたものは、

  全く反応がなく、真っ暗な写真となっています。

  ホワイトハッカーによる調査の結果、

  クロスサイトスクリプティング型ウィルスが検出された模様です。」

NHKによる緊急速報、そしてそれは

あさイチの途中で流れた。

同じ頃、イギリスのBBCニュースでも

同様の放送が流れ、下の通りだ。

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「It is a flash report.

America's famous Web site "Gayson" goes through the website

It has been hacked and its effects are taking place all over the world.

Its influence extends throughout the country, according to the investigation by the Cabinet Office,

It seems that all communication equipment used by Japanese government offices has been hacked.

Please see this picture. This indicates that there is a radio wave such as a smartphone,

This was detected on a terminal that Gayson did not hack.

Those about three weeks ago were brilliant, but what was filmed three hours ago,

There is no reaction at all, it is a pitch dark picture.

As a result of investigation by White Hacker,

Cross-site scripting virus was detected.」

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これを聞いて、柴島クニジマ 邦彦クニヒコは意外だった。

真っ黒ではないのだ。

しかし、真っ黒であるという証明も一瞬でついてしまう。

柴島はPCについて、特にプログラミングの方面において非常に有名な人物である。

自分のスマホが感染した時ピンと来たのが、

クロスサイトスクリプティング型である、という情報である。

これがもし本当であるとするならば、Gaysonのホームページは開いてはならない、と思ったのである。PCを3台所有する彼は、Twitterや、FaceBook、を使用して、

どうにかこうにか拡散を止めようとした。が、そんなにも世の中は甘くなく、

早くも感染してしまった端末が全世界の98%を占めていた。

残りの2%は、というと、Gaysonの社員のPCや、柴島、柴島のフォロワーで、

柴島の例のツイートを見て、感染しなかった者だ。

「はぁ。どうしたものか...」

柴島は、ぼそっと呟いたのである。

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