#2


 「これ!食べれるよ!」


 レインは差し出された花を手に取った。


 「なかなか分かるお嬢さんだな、ほれ、金貨を二枚やろう」


 ハガンは開いた口が塞がらなかった。金貨一枚で家を一軒建てられる。


 「え?金貨なんて初めて見た……いいの?」


 「食べられる花なんて、素敵だからな。持ってけ泥棒、落とすんじゃねーぞ」


 少女は走り去った。


 「なぁ、レイン。大丈夫か?」


 「金の心配はするな」


 「いや、ちげぇ。あの子だよ。金貨狙われて襲われねぇかなって」


 「やれやれ、お人好しだな、お前は」


 二人は少女が家に着くまで尾行しながら護衛することにした。








 

 「お姉ちゃん!ただいま!」


 花売りの少女は玄関から家に入り、台所にいる姉の元に駆け寄った。


 「おかえり、リン」


 リンはレインに渡された金貨を見せた。


 「ちょっ、これ、えぇ!どうしたの?」


 リンは金貨を貰った経緯いきさつを話した。


 

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