#3






 ハガンらは木箱に座っていた。ハガンは懐中時計を取り出した。


 「あと30分くらいか」


 レインは欠伸あくびをしながら言った。


 「もうしばらく、あのおっさん見てたかったなぁ」


 初老の男がまだ荷物と戦っていた。


 「助けてやろうとは思わねぇか?」


 「いや、助けたら終わりだから」


 何が終わるのだ。ハガンが頭を抱えていると、路地裏から殺気を感じた。


 「おい、レイン。って居ねぇや……30分しかねぇんだからな!」


 




 

 ──路地裏。ラウスを挟み込むように、男6人が囲んでいた。


 「ラウス。お前を倒せば名が上がる。悪く思うなよ」


 ラウスは髪を掻き上げた。


 「やれやれ、名が売れるとこれだから」


 ラウスは人差し指を上に向けた。


 男達は氷の柱に閉じ込められた。


 「一時間くらいで溶けるから」


 ラウスはその場を離れようと歩きだした。


 しかし、すぐに歩みを止めた。


 赤毛の男が不適な笑みを浮かべて立ちはだかっている。


 「レイン……。私はやらないぞ」


 殺気を放ちレインが歩み寄ってくる。 


 「じゃんけん」


 「は?」


 レインは拳を突きだした。


 「じゃあ、じゃんけんで勝負だ!」


 

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