#3 


 驚きを隠せず、ただ赤毛の男を見ることしか出来ないカシラ。そして、辺りから悲鳴が上がった。


 次々とラクダから転げ落ちる男達。


 「なんだよ、もう終わりかよ」


 カシラの後ろに座った赤毛の男が漏らした。


 男はカシラの首筋に剣の柄を当て、気絶させた。


 盗賊の群れは全員気絶し、辺りは静まり返った。


 「レイン、縄持ってるか」


 「持ってねぇ」


 「町に戻って借りてくるから、しっかり見張っとけよ」


 ハガンは急ぎ足で町に入っていった。







 気絶していたカシラが目を覚ました。


 「お前ら、何者だ」


 「あ?……綺麗に切れるという伝説の鼻毛切りバサミを探して、町から町へ旅をしている者だ」


 「……」

 

 ハガンは一人で盗賊に縄をかけている。


 「冗談言ってねぇで、お前も手伝えよ!」


 レインに縄が投げられた。


 縄を持ったレインは、不適な笑みを浮かべた。


 「面倒臭いからエビみたいに縛ってやる」


 「……エビってなんだ?分からないが、そっちの方が面倒臭いと思うんだがな」






 


 

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