第四章 甘蜜な新婚生活
(どうしてかな?未だに分からない)
それぞれ別室で寝て一ヶ月が過ぎた。
「楓、今日は一緒に出かけてくれ」
「あっはい。分かりました」
正俊と楓は商店街で色々な店舗を見回った。
「あっこれって!」
ある店舗で綺麗ないくつもの桜と真っ白な真珠が飾られてる簪が置いてるのをを見つけた。
(綺麗な簪…。欲しいかも)
「着物を着てる時に似合ってるな。欲しいか?買ってあげるよ」
「え?いいですよ!大丈夫です」
楓はあえて本音を言わないようにした。それをじっと見つめながら、正俊の後をついて行った。
「楽しかったか?」
「はい、とても楽しかったです!」
優しく微笑む楓の顔を見た正俊はそっと楓の頬を触れ、軽くキスをした。
顔を赤くしながら、楓はそっと俯いた。
(正俊様は…もしかして?)
「楓、元通りにしよう」
「同室に戻るんですか?」
「ああ…それと伝えたいことがある」
(お前なら受け入れてくれるはずだ。そう信じている)
夜になると、正俊は楓を部屋に誘った。
「実は俺は子供がなかなか作れない体なんだ」
「え?どういうことなんですか?」
「前先生に見せた所、なかなか子供が作れないことが分かったんだ」
「他はなんも問題はなく、唯一生殖機能だけ異常だと」
「それは治せますか?」
「ああ…なかなか子供ができない可能性は薄くなると言っていた」
「そうですか。良かったです」
安心した顔しながら、楓は自分の手を正俊の手に重ねた。
(こんな秘密があるなんて…。でも、一人で悩んで苦しんでる気持ちが分からないから、なんとも言えない。でも、何かしてあげたい!)
「正俊様のためなら、どんな苦労だって耐えられます。これからも何か悩み事がありましたら、構わず言ってください。正俊様のお力になりたいんです」
「そう思ってるお前を信用してる。だが…これからが、大変なんだ。それでも、俺の傍にいたいと思うか?」
「思います。どんな秘密があっても受け入れられる自信はありますから」
「そうか。ありがとう」
「いえ、私は何もしてません。ただ正俊様の傍にいたいだけです」
明るく笑った楓を見た正俊は、軽く楓の頬を触れ、そっと額にキスをした。
「正俊様?どうかしましたか?」
「いや、可愛いなと思って」
「…そんなことありませんよ」
楓は少し顔を赤く染めながら、正俊を見つめた。
「では、始めようか」
「え?何を?」
少し戸惑いながら聞くと、正俊はそっと優しく抱きしめた。
「夫婦がすることを今から始めるんだよ」
正俊は楓の耳元で小さく呟いた。
楓はコクリと頷き、正俊の傍から離れ、風呂場へと向かった。
(どうしよう。ドキドキする…)
「正俊様…」
「早いな。俺がシャワー終わるのを少し待ってくれ」
「分かりました」
しばらくして、正俊は風呂場から出てきて、ベッドに座ってる楓の傍に近づいた。
「心の準備はできたか?」
正俊はそっと楓の髪に触れた。
「は…はい」
「では始めようか」
「よろしくお願いします」
楓は緊張しながら、正俊の顔が近づくのを待った。
「緊張しているようだな。少し安らげよう」
そう言うと、正俊は自分の唇を楓の唇に近づけ、優しく触れた。
「ん…」
(これがキスなんだ。前にもされたことあるけど、今回のほうがなんか感じてくる)
楓は心の中でそう思いながら、正俊の服をぎゅと握った。
(まだ少し緊張してるようだな。それなら…)
「んん…!」
優しいキスから激しいキスに変わり、楓は少し体を震えた。
(さすがにこれだと慣れるよな)
「んあっ正俊様…」
「なんだ?」
「あの…正俊様はこういう事するのは初めてですか?」
「初めてだ。楓もそうだろ?」
「はい」
「だから不安になることはないよ。お互いゆっくりと慣れれば問題ない」
「そうですね」
(良かった…。正俊様もそう思ってるんだ)
楓は安心した顔をしながら、正俊を見つめた。
「楓」
「どうしましたか?」
「服を脱いでくれ」
「分かりました」
正俊の指示に従い、楓は服を脱いだ。
「あの…正俊様」
「綺麗な体だ。思わず触れてみたくなる」
「ありがとうございます」
「枕で寢る状態になってくれ」
「あっはい」
楓は言われるがままにその姿勢になり、正俊は楓の体に近づけた。
「んっんあ…」
「楓、準備はできたか?」
「はい、できました」
「!!」
(え?何かが入ってきてる…!これってもしかして?)
楓の秘部に正俊の剛棒が入ってきた。
「正俊様…少し、痛いです」
痛さと辛さが圧迫して、声がなかなか出てこない。
「大丈夫だ。痛いのは最初だけだ。後で徐々に慣れていくよ」
「んっんあ…待って下さい」
「どうした?」
「感じて声が…」
「抑えなくてもいいよ」
「え?いいんですか?」
「そうだ」
少し笑いながら、正俊はそっと自分の額を楓の額にくっ付いた。
涙目になりながら、楓は正俊を見つめた。
「怖がるな。全て俺に任せてくれ」
「…はい」
「んっんあっああっ」
軽く挿入をしただけなのに、こんなに体が反応するとは思わなかった。
(中でゆっくりと動いてる。こんなに感じるなんて…)
楓は自分の声を手で思わず抑え、その姿を見た正俊は悲しそうに見つめた。
「我慢しないで。大丈夫だ」
「でも…んあっ正俊様。感じ過ぎて、声が出ちゃいます」
「それでいいんだよ。もっと可愛いい声、聞かせて」
「んあっああっでも…」
「恥ずかしいのか?」
「はい、ごめんなさい」
「いや、謝る必要はないよ」
「俺もそうだから」
(え?そうなんだ。なら恥ずかしがることなんてないよね)
「もっと…欲しいです」
恥ずかしい。けど、嬉しい。楓は心の中でそう思いながら、正俊におねだりした。
「分かった」
「んんっああ…正俊様」
「どうした?」
「辛いです」
「…大丈夫だ。心配するな」
「これからもお前を大切にするよ」
優しく楓の頭を撫でながら、正俊は楓を見つめた。
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