第103話 デビューしたばっかのルアーで買ったその日に!

 デビューしたばっかのルアーで釣れた!


 しかも、買ったその日に!!


 もぉホント、う・れ・し・す・ぎ!!!



 と、まずは盛大にはしゃいでみたところで。

 本編に挿入…じゃない、突入していきたいと思いま~す。


 ここ最近、愛機09リョウガ2020の調子がイマイチでね。

 これまで無茶な使い方に耐え抜いてくれていたのですが、既に10年落ち。ついに異音を発するようになりやがったのですよ。

 飛んでいるときしなくて巻いているときすることから原因はギヤボックスの中だと思われ。多分(23歳、うーっ、多分、多分、多分23歳。ぶーしゃかLOOP by岡村靖幸)、ピニオンギヤの両端を支えているベアリングのどっちか、または両方が逝ったのでしょーな。

 ベアリング交換ぐらいなら自分でできるっちゃけど、いらんところまでぶっ壊したり部品無くしたりしてしまう可能性あるのよね。そうなると、無駄な工賃が発生しちまう。

 ぶっ壊さんやったとしても、都合よく欲しい大きさのベアリングが手に入るかとゆーのはまったくもって謎。

 もし手に入らんやった場合、バラし損になるもんね。

 だからここは素直にオーバーホール。まだギリ受け付けてもらえるから、利用しとかんとね。


 せっかく釣具屋に行くのだから、足らんモンを補充しときたい。っちゆーか、ここ数回の釣行で巻きのルアーロストしまくりなんよね(泣)。


 ルアー買うのなら新製品の情報があると参考にできる。とりあえず色々検索するつもりでまずはゲーリーヤマモトのホームページ開いたら、あ~らビックリ!新製品出ているじゃ~ないのよ!


 お名前は「2.5インチヤマタヌキ」だそうで。

 画像を見ると、なるほど、それっぽい。

 動画じゃ河辺プロが何やら激しく釣れる的なことを言っている。

 感化されやすいワタクシは、まさにメーカーの思う壺。秒で欲しいモードになったよね。

 といった流れからの~今回のタイトルなのですよ。


 っち、前置き無駄にナゲーよ!


 とゆーワケで、コイツの紹介をば、しときますよん。


 でゎでゎタックル編、はっじまっるよー!


 ゲーリーヤマモトの商品説明によりますと、

『2.5”YAMATANUKI(ヤマタヌキ)

《ストーリー》

 河辺がSNSのフォロワーさん達との交流の中で、どんなワームが欲しいのか問いかけてみたところ、「オカッパリで使いやすいもの」、「川、池、湖など場所やシチュエーションを選ばず釣れるもの」、「いろんなリグでオールマイティに使えるもの」などのご要望を数多くいただきました。

 それらの意見を具現化するべく、ファーストサンプルから製品完成までトライ&エラーを何度も繰り返し、ついにヤマタヌキが誕生しました。』

 といった感じで、誕生秘話的なものまである。これまでの製品にこんなのなかったから、かなりの力作なのでしょーな。


 特徴はといいますと。

『ボリュームのあるボディは、十分な自重を持たせることでオカッパリでの使いやすさを実現し、小ぶりながらもしっかりと存在感をアピールします。

 今までに無い特徴的なYAMATANUKIテールをプルプルさせることで静と動を意識的に演出でき、またトゥイッチでのダートアクションも秀逸です。

 丸みを帯びた転がりやすい形状は、流れの中での使用ではころころと転がりながら自発的テール波動でナチュラルにアピールします

 ほぼ全てのリグ、季節、場所、シチュエーションを問わずにオールマイティに使用できるワームです。

 ボディ全体に入ったスリットは浅いバイトも確実にフッキングに持ち込みます。

 十分な自重があるのでベイトタックルでも使用可能です。』

 といった感じになっておりまする。


 スペックは、

 奨励フック:スゴイフック#1/0、マスバリ

 長さ:2.5インチ

 重さ:約5.3g

 ※重量比較4″グラブ:3.5g

 色:12色

 入数:10本

 で~す。


 見た目はテール方向にかけて太くなっていくイモグラブチックなボディ+先端の方が太いテール。

 このテール、断面は扁平でございますよん。

 センターにはスリットが入っているので、フックをセットするとウィードレス効果も期待できるよね。


 使ってみた感じはといいますと。

 デビューしたばっかなもんで、大したことは書けませんが、よく飛ぶって印象強いかな。空気抵抗小さいから、フツーのベイトの完全ノーシンカーでも扱いやすいよ。

 テールの動きがいいよね!微波動とゆーよりも、ぴょこぴょこと確実に動く感じ。

 あとは、一般的なゲーリー製品と同じでフォールスピードが絶妙!みたいな感じやね。

「特徴」の中で、転がして使うのが前提みたいなコトいっているから、何かしらヨレ対策した方がいいのかもね。

 こんな感じでタックル編、〆たいと思いま~す。




 続きまして実釣編。

 只今ゴールデンウィーク明けて約10日。仕事はお休みなのでございます。

 午前中、隣町の釣具屋にリョウガ2020のオーバーホールを依頼し、黄色い壁(パッケージが黄色いから、ワーム売り場のゲーリーコーナーはそう呼ばれることがある)へと直行。

 お目当ての品を探す。

 そして、左端の真ん中付近にて発見。

 色は出番の多そうなので揃えてあるっぽい。

 どれも良さげな色なので、しばし悩んだ末、スカッパノン/スモールブルーフレークを洗濯屋ケンちゃん…おっと、違った。選択。

 レジに持って行くのでありました。


 乳…違った、ニューアイテムを手に入れ、釣れたときの妄想しながら気持ち悪い笑顔でお家に帰る。

 その帰り道。

 見坂峠に差し掛かったところで、


 あ!巻きのルアー買ってねぇや。


 重大なことに気付いてしまう。

 ホントは巻きのルアー買いに行ったのに…な~にやってんだか、やね。



 昼飯食ってちょっと休憩。

 天気は…いい。


 歩きで行きたいな。


 な、気分から、場所は前の川対岸に決定。

 ならば、タックルは、


 ブラックレーベルPF701MFB+アルファスSV105SH。

 糸はフロロ12ポンド。


 これに決まり!自分の中でのお助けタックルその二、でございますな。


 リグはノーシンカーが結んである。

 これに買ってきたばかりの2.5インチヤマタヌキをセット。

 動画では「ノーシンカーがオススメ!」と、やたらいっていたので、まずはその通り実行してみるよ。

 オフセットフックの#1/0をノーマルにセットすると、ハリ先がウマいコトスリット内に収まった。


 お~。これ、かなり根掛かりしにくいかもね。


 準備も終わり、いい時間になったのでバッグをπ/に掛け、歩きでGO!

 土手に出ると…釣り人はいない。

 腐れボートもいない。


 ならば、まずは橋脚撃ち。


 おっと。なぜかいつもやらない「この場所初めての人」ムーヴ、やっちまったぜぃ。ちょい、はづかしゐぞ。


 といったワタクシの意味不明な行動は置いといて、橋脚。上流側から撃っていくよ。

 狙いやすい場所に立ってピッチング。


 カチッ!


 クラッチ切って、


 スッ!


 振り子の要領でルアーを送り込むと、


 フワ~…ポチャ。


 お~。


 イモグラブみたいな感じで飛んでった。


 ノーシンカーなのにフツーのベイトでピッチング可能とゎ!コイツ、なかなかやるな。


 感心したのはよかったっちゃけど、結局異常無し。

 撃たれ過ぎたポイントだから、そんな上手いハナシはないよね。


 上流側の端から50cmずつ刻むイメージで撃っていき、下流側の端までやり切るも、一切異常無し。

 ついでにちょい下流の水位計も撃ったけど、やっぱし異常無し。



 ここで。


 ちゃんと投げたらどんぐらい飛ぶっちゃろ?


 確かめたくなってくるやん?だから、フルキャストしてみることにしたのよ。


 カチッ!


 クラッチ切って、バックスイングからの~…


 ビュッ!


 5.3gの自重+ハリの重さ=多分7gないぐらいの総重量は、ちゃんとサオの胴に乗る。


 ヴ―――――ン…ポチャ。


 ちっこいノーシンカーにしてはよく飛ぶ部類。

 川幅の2/3以上飛んだ。


 なかなかEじゃないの!感心感心。空気抵抗が少ないって、ス・テ・キ❤


 飛距離も確認できたので、橋脚から離脱。

 撃ちながら上流に移動するよ。

 途中で、


 う~ん…もぉちょい早く沈んだ方がいいな。


 じれったくなってきたから、じれったい愛by T-BOLANを心の中で歌いながら、ハリのシャンクに板オモリを巻く。

 投げてみると…対岸に届きそうな勢いで飛んだ~!そして気持ちいい❤本気汁出そうになるくらいに!


 といった冗談はさておき。

 護岸を約10m刻みで移動しながら対岸ちょい手前を撃っていく。

 そしていかにも釣れそうな、でも釣れない。大きな木が二本立っているポイントまでやってきた。


 フルキャストすると、木の手前2~3mのところに着水。

 ここは何年か前、巻きで50UPが来てくれた実績ポイント(52話参照)で、もう少し季節が進むとウィードパッチが出現する。

 川底には少し生えているようで、底を取りつつ引いて来ると、ブチブチとした藻の感触ある。


 うん。釣れそう❤


 テンションがちょい上がる。

 当てにならない自分の直感を信じ、丁寧に同じ場所を通してゆく。


 そして、その4~5投目。


 キャストし、上流から吹く風に対しサオを寝かせ、糸の出を制御すると底を取る。

 沈む糸を見ていると、


 コツッ…


 吸い込んだアタリ。

 目視では変化を確認できなかったのに、サオが伝えてきてくれた。

 流石、「敏感」を売りにしているサオなだけあるよね。

 感心しつつ糸を見ていたら、上流方向へと動き出す。

 一呼吸おいてアワセを入れたら対岸方向へと突進が始まった。


 ブチ…ブチ…ブチ…


 糸が藻を切る感触。

 ヤツはウィードパッチの中にいるらしい。

 強引にリールを巻くと、藻がちぎれる感触がなくなって上流方向へと走りだした。

 重さが徐々に失われ、


 飛ぶ!


 急いでリールを巻くと、次の瞬間、


 バシャバシャ!


 ド派手なエラ洗い。


 あれ?引きの割に小さい?


 そんな気がした。

 直後、潜って下流方向へと走りだす。

 またもや重さが失われ始め、


 バシャバシャ!


 二度目のエラ洗い。


 うっひょ―――っ!コエ~…お願い!バレんで!


 サオを立て、リールを巻いてテンションを保ちつつ耐える。

 アルファスは小型ベイトでも小さい部類。そのためハンドルが短く30cmを超える魚が掛かった場合、結構なスリルを味わうことになる。

 今、まさに大変なコトになっているからさっきのはゼッテー見間違い。

 恐らくだけど、だいぶんデカい。


 まだまだ走り回る魚。

 なかなか弱らない。

 突進されたら巻くのを止め、サオを立ててやり過ごす。

 突進が止まると巻く。

 これを繰り返し、なんとか足元まで寄せてくる。

 すると、反転して姿が見えた。

 エラ洗いしたとき感じた大きさよりもはるかにデカい。

 掛かり具合を見ると、上アゴ真ん中より少し左にルアーが確認できる。

 シッカリ掛かっているっぽいので抜き上げることに。


 せーの!


 でサオを立てると、


 ビヨーン!


 あっさりぶっ飛んできた。

 大きさの割に軽い。


 とゆーことは。


 抜き上げた子を手に取ってみてみると、頭でっかちでお腹がベッコリ凹んだ、どアフターに見える女の子。でも、尾びれの傷は既に治っている。


 産卵直後じゃないみたいやね。それにしても、口、ボロボロやん!


 釣られ過ぎて口のパーツが一部欠損し、大きく抉れている。

 下アゴは真ん中辺りがいびつ。これ、多分、雑な外され方をしたか、雑な持たれ方をされて骨が折れた跡。

 なんか…こーゆー魚に出会うと可哀そうになってくる。


 こんなご時世でございます。

 釣り人が多いから、そういった目に遭う魚が増えるのはしょうがないのだけど、それでもね、釣ったらそれで終わりじゃないんだから、もうちょっと丁寧に扱ってあげようよ。

 ま、変な呑まれ方したりすると自分もやってしまう可能性はあるんだけどね。


 ハリを外してあげて、いつもの如く記念撮影。

 サオの模様で大きさを測る。

 写真を撮り終わり、護岸に座るとなるべく低い位置からそっと投げ込む。

 落ちてすぐはグッタリと浮いていたけど、すぐに勢いよく元の深場へと泳いでいきました。



 早い時間に来てくれたから、追加を期待する。

 上流方向へ移動しながら撃っていくけど…そう上手くいくはずもなく。

 結局、スタート位置まで戻ってきたものの、一切異常無し。

 いい時間になったので、ルアーを外し撤収するのでありました。


 魚は帰って測ると41cm。

 冬場、真ん丸になったらまた会いたいな。そん時は下アゴだけでも治っちょってほしいよね!




 そーいや今回久々のベイトリールでのお魚さんじゃ~ないですか!よかったぁ…ベイトで釣れる魚、幻じゃ~なかったのねんのねんのねん。この調子で釣れ続いてもらいたいものですな。


 そして、ヤマタヌキさん、グッジョブ!

 今後も世話になりたいと思うので、絶版にならんでね。


 っち、なんでわざわざこんなことを言っているのかとゆーと、今回また主力兵器がラインナップから消えたんですよ。

 その方のお名前はDDDシャッド。

 これまでいい思いをたくさんさせていただいたルアーで、シュリンプと同じくらい出番あるんよね。

 ホント、ヤになるっちゃ。

 OSPのドライブスティックが全く同じ使い方できるけど、それはそれ。やっぱコイツでも釣りたいのよね。


 いつか復活することを期待しております。そこんとこ、どーぞ夜露死苦です、ゲーリーさん!

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