第77話 デカい(太い?)ワームで釣れた!
本日は遅番でございま~す。
昼飯も食ったし「もぉちょいしたら会社行こうかな~…」な~んてコト考えているとLINEの着信音。
画面を見ると坊ちゃんの名前&「秦拓馬おった。」とのメッセージ。続いて写真が送られてきた。
開いて見てみると、
お~。
釣りビジョンの人気番組「俺たちのバスフィッシングR」でおなじみのお方とのツーショット。
と、ここで。
バス釣りしてない人にとっちゃ「何が何だか」なハナシなんだけど、まぁ、秦拓馬氏っちゃ~バスプロやね。
業界の中じゃかなりの有名人でね。本名よりも「ダウザー俺達」とゆー呼び名の方が有名…なのかな?いや、どっちも有名だと思う。
年齢は自分よりも10歳ぐらい若いよ。
結構厳つい見た目にド派手なヘアスタイル(ソフトモヒカンだったりシンサイ刈りだったりオオカミだったり。色もピンクだったり緑だったり金色だったり、初回放送放映の度、変わる)なのに、繊細な釣りからビッグベイトを使う釣りまで何でもこなす多才っぷり。っち、それで飯食っていきよる人やき当たり前か。
ちょい前までトーナメントに出ていて、しょっちゅうお立ち台に上がるほど強かったよね。他にも琵琶湖で釣りのガイドをやっていたりだとか、釣り具の開発に携わり本人プロデュースのルアーやアイテムがいくつも出ているとゆースンゴイお方なのよ。
ここ数年はyoutubeでの活躍がスンゴイと聞くね。
といったコトをアタマの片すみに置きつつ。
坊ちゃんの話によるとクルマで土手を走行中撮影に気付き、どんなプロが来ているのか確かめるため河川敷へと下りたそうな。するとダウザー氏だったらしい。
撮影風景が楽しそうだったので、その様子を邪魔にならないところで見ていたら、「タックル持っておいで。一緒に釣りしよう。」と声かけてもらったんだと。
でも生憎クルマにタックル積んでなくて、そこから家まで往復すると15分なり20分なり掛かってしまう。
プロを待たせるのは申し訳ないと思い、事情を話すと「んじゃ、自分のタックル貸すから一緒に釣りしよう」ってことになったんだとか。んで、プロの道具借りて一緒に釣りをすることになったげな。
しかしこの場所って見た目が美味しくクルマは横付けできる。足場もメッチャ良いもんで訪れる人多いのよね。そんな良い条件の揃ったポイントだから、遠賀川水系での撮影あるとかなりの高確率で紹介される。もちろん「俺たちのバスフィッシング」でも紹介されたし作中第5話にも「河川公園」として登場したよ。だから、多分この川でも1、2位を争う有名なポイントじゃなかろうか。結果、モーレツに叩かれており、ちょっとやそっとじゃ口を使わなくなっちまっているのよね。しかも今日は冷たい雨がかなりの勢いで降っているから水温の低下も考えられる。結果出すにはかなりキビシー状況やんね。
しばらく頑張ってはみたものの、案の定ボーズ。解散になったらしく坊ちゃんからは「釣り、終わった。今行ったらまだおるよ。」とのメッセージ。
会社行きがけその場所を見てみると、片付けをしているダウザー氏と関係者が。
連絡あった時、合流すればよかったかな?
とか考えたのでした。
次の日、撮影の風景を事細かに聞いてみると、どーやら「俺たちのバスフィッシングR」じゃないっぽい。 ←「友情」がテーマなので「俺たちのバスフィッシング」なら水野浩聡プロという相方がいる。この時はスタッフを除くと彼一人だったそうな。
っつーことはyoutubeやんな。
番組は検索したらすぐ見つかったので、しばらくワクワクしながらチェックしていたんだけど、やっぱしというかなんというか、ボーズで番組が成立しなかったらしい。
最新の映像が上がるとどっか遠くのフィールドだったので諦めましたとさ。
あ~あ、坊ちゃんの勇士、楽しみにしちょったんやけどな。
もしその場面が使われたのなら近況ノートに上げて、イケメン(笑)坊ちゃんの顔を皆様に見ていただこうと思いよったんに。
う~ん、残念。
とゆー、まあまあドラマチックな出来事があったのですよ。
しかしまぁ、よくもこんな上手い具合に撮影とガチ会うよね。自分、たいがい釣り歴長いしかなり頻繁にフィールドに出よるけど、そんなこと一回もないよ?ニアピンすらないよ?
坊ちゃん、もってる男なんかな?
このまんま続けていたらそのうち遭遇する日、来んのかな?もしもそーゆー事態になったのなら、ソッコー近況ノートにてお知らせしますんで、そん時は小汚いオイサン見て指差して笑ってやってくださいまし。
撮影ネタはこのくらいにしといて。
タックル編へと移っていきましょうかね。
今回活躍してくれたのは、
タトゥーラエリートTAEL731HFB+リョウガ2020
三本ある強いタックルの中でいちばんの釣果を叩き出してくれているお利口さん。とゆーよりも、持っているタックルの中でも上位に食らい込むほどの釣果を出してくれているお利口さん、といった方がいいな。
とはいえしばらく登場してなかったよね~。だから、おさらいのために紹介しときますよ~。
サオは持っている中じゃ珍しく、現役の機種。
アメリカのトーナメントで活躍している大森貴洋プロのシグネイチャーモデルで、701MHRB-Gと731HFBがあるよ。
731HFBは撃ちに特化しているモデルで、
アクション:H(ヘビー)
長さ:7フィート3インチ(2.21m)
使用範囲:3/16~1.5oz.
使用ライン:14~30 lb.
自重:150g
カーボン含有率:98%
継数:2(グリップジョイント)
っつースペックよん。
激しく強いサオの割に使用範囲の最小値は3/16 oz.=5g。かなり軽いルアーが扱えるからヒジョーに有難いのよ。これって2~3クラス下のパワーであるMLとかMに匹敵する軽さだったりする。そのおかげで3インチファットヤマセンコーや4インチシュリンプといったルアーのノーシンカーがリョウガ2020で辛うじてキャスト可能。まぁ、ノーシンカーだと手返しが悪くなるし、風の影響受けやすくなるから板オモリをハリのシャンクに巻くけどね。こうすることによって若干操作性良くなるよ。
F=ファーストテーパーなのでかなり鋭敏。「コン!」って金属的なアタリを伝えてくれるのがいいよね。
バットのパワーが強力だから、デカい魚との強引なファイトは超得意。真ん丸の冬バスは勿論、ゲスト様であるコイやライギョ掛かってもゴリゴリ巻いて寄せられるもんね。
「タトゥーラ」ってことでかなり良心的な値段っつーのも貧乏人にとっちゃ有難い。メーカー希望小売価格が33000円なので、売値は25000円ぐらいになるのかな。値段的にはほぼブラックレーベルやもんね。
なのにブランクスは最上位機種である「スティーズ」や「ハートランド」にも採用されることがあるSVF(スーパーボリュームファイバー)。この値段だとフツーはHVF(ハイボリュームファイバー)といわれるもう少しカーボン繊維間の樹脂が多い素材を使うのに。だからかなりコスパ高いのよね。
といった長所があるよん。
短所は組み合わせるリールによっちゃ固定がしっかりできないコトかな。リールシートの形状があんまし良くなくてね。ロープロリールの分厚いリールフットだと問題なく固定できるんだけど、丸型が…そのままじゃ固定できないからアルミ板やプラ板挟むことになる。それでもカッチリとは固定できないのよね~…ってこれ、どっちかとゆーとリールの短所になるよね。なので、サオの短所はほぼないかな。
続きましてリール。
リョウガ2020は「09リョウガ」と呼ばれる機種で、スペックは、
自重:295g
ギヤ比:5.1
最大ドラグ力:6.5kg
ベアリング(ボール/ローラー):12/1
巻き取長:60cm
標準糸巻量:20lb-100m
と、こげな感じ。
キャスティングをメインとしたダイワの丸型ベイトのフラッグシップモデルになるよ。で、ベイト初のREAL FOUR(滑らかさ、操作性、耐久性、カスタム)搭載モデルでもあるよね。
ソルトにも対応できるからジギングに使ったり(ジギング専用モデルも別にある。名前に「BJ」=ベイジギングと入る)シーバスやロックフィッシュに使ったりする人も多いみたい。
アルミ無垢材から削りだされたフレームに、アルミ製サイドプレートとセットプレートを組み合わせたフルメタルボディなんでスンゲー頑丈。その恩恵でファイト時の安心感が桁違い。そんなボディなので09リョウガベースの派生モデルもいくつかあったりするよ。
高精度かつ強いギヤを採用しているから巻き心地が絶品。シットリとした巻き心地は感動モンやし。
アルミ製の38mmといったかなり大径かつ重いスプールを搭載しているにも関わらず、軽いルアーでも割と飛距離が出る。ピッチングとなると流石にキビシーけど、3インチファットヤマセンコーとか4インチシュリンプくらいならノーシンカーで投げられるもんね。総重量が14g超えるようなルアーとかリグだと、かなりぶっ飛んでくれるよ。
マグフォースZの性能がいいからバックラッシュしにくい。たとえ飛行中に糸が弛んだとしても着水するまでに治まっていること多いもんね。
といった長所を持ったリールです。
短所は重いことかな。素材や技術の進化によって130g台の機種もあるというのに295gもあるし。とはいっても手元に重心寄るから数値ほど重くは感じないんだけどね。
それよりもなによりもリールフットが小さく薄いのがヒジョーにイタダケナイ。対策無しでセットできるサオ、ほぼないもんね。
といった感じでタックル編は〆たいと思いま~す。
それでゎ!
実釣編、いってみましょうかね。
昼飯を食い、ダラッとしながら用意する。
今日持っていくタックルは、
ファンタジスタYABAI FNC-69MH+リョウガ1016H。
糸はフロロ16ポンド。
ルアーはゲーリーヤマモト4インチシュリンプで色はグリーンパンプキンシード。
リグはウェイテッドフックもどき。
そして、
タトゥーラエリートTAEL731HFB+リョウガ2020。
糸はフロロ20ポンド。
ルアーはOSP4.5インチドライブスティックファットのグリーンパンプキンシード。
リグは上と同じ。
今回は新旧リョウガの出撃やね。
今日の気分はゴムの場所な感じ。
場所も決まったからこいつらをハイエースにぶち込んで、さぁ!出発だ!
ポイントに着いて水の状態を見る。
一昨日、昨日とかなりキョーレツな雨が降っていたので増水&激濁。流れ、でったんキツイじゃ~ないのよ。
とはいえ他に行くところ思い付かんし。
そのまましばらく頑張っていると背後に人の気配。
誰か来たな。隣で釣ってほしくねぇな。
とか思っていたら立ち止まり、
「こんちわ!○○くんのお父さん。」
と声をかけられる。
ビックリして振り向くと、なんとなく見たことがある顔。
坊ちゃんの友達やんか。
釣り具の話なんかをしながら一緒に釣りしていたんだけど、狙うポイントがあまりにも狭いためイマイチ釣りに集中できない。
だからその子にポイントを譲り、移動。
自分は下流の消波ブロック帯へ。
いつものポイントに入り、まずはデカい方のリョウガから始める。
カチッ!
クラッチを切って、バックスイングからの~
ビュッ!ヴ―――――ン…ポチャ
沈めてみると流れが思いの他強いため、狙ったトコロに着底しない。
1.5号ナス型オモリのショートリーダーダウンショットに結び替え、どうにかこうにか狙ったポイントに沈めることに成功。
同じポイントにもう一度投げ込むと…
流心にある障害物にリグが接触し、糸が水を切る抵抗が大きくなった。
これ、上手いこと動かさんと根掛るよね?
なんてこと考えながら操作していると、その抵抗に「ガリガリ…」といった感触が断続的に加わりだす。
ん?食った?
巻くのを止め、張らず緩めずの状態で待つこと数秒。
持って行かないものの、重さは残る。
でもその感触はチビと思ってしまうくらいに軽いもの。でも待ち過ぎるといくらチビとはいえ飲まれてしまうコトがある。
それはイヤなので、とりあえずいつものタイミングでアワセを入れてみると、重さが乗り、一気に走る。
これがまた予想以上に強い。
上流方向に横っ走りし、フワッと軽くなると水面付近で反転。
白い魚体が見えた。
バス!
さらに巻くとまたもや浮いてきて、
ガバガバッ!
エラ洗い。
デカい!
消波ブロックの間に潜られないようサオを立て、強引に巻き取っていく。
こんな時、リョウガの巻きの強さは非常にありがたい。
どうにか躱せた様子。
足元まで寄せると数度の突っ込みのあと「せーの!」で抜き上げた。
傷のない綺麗な魚体。
エサも食えているようでまあまあ太い。
水が濁っているから日焼けが取れて色白になっている。
さぁて。記念撮影を…
ポケットに手を入れるけど、
あれ?電話…え~くそ!ハイエースの中やん!
充電しながら音楽聞きよったもんな~…だき忘れたんか。
今回は記念撮影無し。
あ~あ、やっちまったよ。
とりあえずサオで大きさを測り、下アゴ持って水にそっと浸け、指を解放してあげるとゆっくり深場へと去って行きましたとさ。
移動してすぐ釣れたから超期待。
それからもとっかえひっかえ頑張ってみたけどこのプレッシャー。
追加できず撤収することに。
ただでさえボーッとしちょーっちゃき、今度からクルマ降りるときは電話ちゃんと持ったか確認するようにしよ。
それにしてもあんなデカい(太い?)ワームで釣れるとは!
嬉しかったな。
魚は帰って測ったら43cmでした。
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