第70話 16セルテート2004。

 新しいスピニングリールをね、買ったのよ!


 まぁ、「新しい」とはいっても型落ちの新品なんだけどね。


 で。


 何を買ったのかとゆーと!


 16セルテート2004


 ダイワの汎用スピニングの上位機種でございますよ!


 と、ゆーワケで早速タックル編、イッてみたいと思いまぁ~す。

 まずはカタログのヤツ、ぶち込みますよ。ズボヌルッとね。


 16セルテート全体としましては、


『更に防水・耐久性能、回転性能が向上。進化は止まらない。「マグシールド」をメインシャフトとラインローラーに加え、「マグシールドボールベアリング」をドライブギア両軸に装備、防水、耐久性能は勿論、回転性能も向上。新型の超軽量エアローターは、従来のエアローターと比較し、強度はアップしながらも10%以上の軽量化を実現。回転初動は10%以上も軽くなり、感度も向上した。魚の引きに追従しながら、滑らかに効き続けるATD(オートマチックドラグシステム)を全サイズに搭載。そして、待望のヘビーデューティー(HD)モデルも登場。高剛性モノコックボディが回転性能と防水性能を飛躍的に向上した。』


 といった感じ。

 性能面では、


『ダイワの洗練されたテクノロジーをいち早く搭載し、高い回転性能や耐久性能を誇る「セルテート」シリーズ。

 ローターのさらなる軽量化とバランスの追求が、高い回転性能を実現。

 海水やほこりの侵入を抑えるマグシールドやモノコックボディ構造が、高い耐久性と剛性を生みだす。


 ・限りなくスムースな巻き心地が持続

 磁性オイルが壁を作り、リール内部への海水や埃の進入を阻止する「マグシールド(MAGSEALED)」を搭載。

 メインシャフト、ラインローラー、ドライブギアの両軸各所に使用しているため、ハンドル、ローターの回転が非常にスムースで巻きやすい。

 また海水やごみの侵入を高いレベルで防ぐため耐久性も向上、メンテナンスやオーバーホールの手間を激減。


 ・軽量でレスポンスの良い回転を生むローター

 最適なリム構造により負荷を分散させることで、従来と同等の強度で大幅な軽量化を実現した「エアローター」を搭載。

 滑らかな曲線を描くアーチ型の形状で、ローターバランスが向上しレスポンスの良い回転をもたらす。


 ・滑らかに効き続けるドラグ

 魚の引きに追従しながら滑らかに効き続ける、新発想ドラグシステム「ATD(オートマチックドラグシステム)」。

 魚に余計な抵抗を与えないため、過度に暴れさせることがない。

 また適度な抵抗を与え続けるので、魚の体力を早期に奪い取り、常に主導権を握ることができる。


 ・アルミニウム合金のモノコックボディが高い剛性を実現

 モノコックボディとは、ボディ単体にギヤを埋め込む一体成型構造。

 ボディとボディカバーで構成する従来の構造と異なり、強度と気密性が高く海水の侵入などを防ぐ。

 ※3500/4000のHDモデルのみ。


 ・糸ヨレを起こしにくいラインローラー

 ラインローラーにテーパーをかけて糸を転がす構造の「ツイストバスターⅡ」。

 スピニングリールの宿命と言われたローラー回転で発生する糸ヨレを大幅に解消した構造。


 ・細糸でもライントラブルが起きにくい綾巻方式

 巻き糸角度の大きい綾巻き方式を採用した「クロスラップ」。

 スプール巻糸部へのラインの食い込みや糸のズレを防ぐためにクロスして巻き取る。

 特に細糸やPEラインを使用した場合にライントラブルの減少が顕著であり、同時に心地よい飛びを実現。


 ・糸がらみを軽減するベール構造

 ラインがラインローラーまで流れるように送り出される、凹凸のない滑らかな構造の「エアベール」。

 さらに中空構造にすることで、重量を変えず、大幅な強度アップを実現。』


 といった感じになっちょります。

 なんだか凄そうでしょ?

 よかったぁ。まだ型落ちして間もないからカタログのまんまの説明、アマゾンにあったよ。


 スペックは、


 標準巻糸量 ナイロン(lb-m):3-140、4-100、標準巻糸量PE(号-m):0.4-120、0.6-100

 自重:230g

 巻取り長さ(ハンドル1回転あたり):64cm

 ギヤ比:4.8

 最大ドラグ力:2kg


 っつーことになってま~す。



 ここんとこいよいよ人的プレッシャーが高まってきてね~。そのせいでフィネスじゃないとダメな場面がスンゲー増えてきた。

 でもね。

 自分、スピニングって極端にヘタクソで。

 というのも糸細いから結構な確率で切られちまうんだわ。

 そんな絶望的なテクを練習もせずに(練習しようにも上達するほど釣れんし)どうにかしようとすると、機械の性能=ドラグ性能に頼るしかない。

 セルテートってね、アルミボディに限定すると最上位機種なのよね。ならばドラグ性能ヘボいワケがない。だから、以前より「ちょっと高いけど無理して買おうかな~」な~んてこと考えていたんだけど、そんなトコロに今回の叩き売り!

 定価の50%OFFとか…。


 こんなことされたら、もぉ買うしかないじゃない!


 てな具合でまんまと釣具屋の策略にハメられちまったワケなのですよ!っち、いつものパターンやし。パターン成立は釣りの時だけでいーよ(泣)。


 実は前回の買い物の時既にこの値段で売られていたんだけど、何故か買うのを躊躇ってしまってね。おかげでいちばん欲しい大きさの2506が売れちまい、一つ小さい2004で妥協したとゆー経緯が…あ゛~、マヂ悔やまれるぅ~!


「型落ちの新品」ってね、基本※フルモデルチェンジ直後しか出ない品なのよ。だから、見っけたらすぐ決断しないと今回みたいに残念な結果になっちまうんだな。


 ※)釣具屋によっちゃ出さない。中古屋でデッドストックが出ることはあるけど、このような上位機種は超絶高いことが多い。


 でわでわ。

 実際に扱ってみた感想を書くよ。


 箱から出して本体にハンドルを取り付ける。

 この状態でクルクルやってみると…。


 なんじゃ、こりゃ~!


 驚愕の滑らかさじゃ~ないですか!

 間違いなく今持っているスピニングの中じゃブッチギリの回転性能。

 これってスンゲー長所なんだけど、場合によっちゃ短所にもなるって知ってた?例えばね、リグるときサオを何かに立てかけるとするじゃない?この時糸にテンション掛かってなかったとしたら、ハンドル止めた位置によっちゃ重力で勝手に回転する。具体的には真上より少しでも回転方向側(時計で表すと12時~6時の位置)にあった場合。この時は必ず真下まで落ちる(回転する)から、かなりの確率でスプールとローターの間に噛みこむのよね。そうなると、中にあるパーツで擦れ、糸に傷が入っちまうんだな。

 それ知らなくて釣り始めてしまい、魚が掛かったとすると…どーなるかわかるっしょ?

 対策としてはサオを寝かすか、ストッパー効く位置(6時~12時の位置)まで回しておくコトやね。

 それかベイルを起こしておくか。

 今の時点じゃこれくらいしか言えん。

 とまぁ、リールはこんな感じかな。


 サオはこれまでずっと活躍してきたヤツなんで、省略するよ。


 以上でタックル編はおしまい。




 続いて実釣編、イキますよ!


 買い物を済ませ、帰ったらすぐに糸を巻く。

 小さいリールなので4ポンドかそれ以下を巻きたいトコロなんだけど、スピニングでのやり取りはヘタにクソが付くほどの致命的っぷり。だから、使いにくくなるギリギリの太さである5ポンドフロロを巻くことに。

 んで飛距離稼ぐため、いちばんの長ザオであるブラックレーベルSSS6101MLXSに組む。


 買ったからにはすぐにでも魂込めたい!…んだけど既に遅い時間。前の川くらいしか行ける場所ないのよね。ここでフィネスすると時間が掛かりすぎるから今日は使いません。

 巻きの道具を持ってGO!

 71話がその時のお話となっておりま~す。


 翌日。

 本命場である「ゴムの場所」は只今絶賛草刈り中。

 おかげで他のポイント大賑わい。

 超絶ハイプレッシャーなのは間違いない。


 ならば!


 カタ狙いは諦めおチビさんの数釣りで強引に魂込める!って、う~ん…セコい。

 思い付いたのは隣町のちょい山奥にある小規模リザーバー。

 只今11月終わり。

 ここ最近、朝晩はだいぶん冷え込みだした。

 ダムは山奥でかなりの標高だから、活性はそれなりに低いはず。

 深場に落ちているだろうから飛距離は必要。

 リグは1.5号ナス型オモリのダウンショットで、リーダーは約15cm。

 これなら飛ぶはず。

 ルアーは3インチドライブスティックで、色はグリーンパンプキンシード。


 もう一本はベイトフィネス。

 ブラックレーベルPF6101MLFB+SS AIR8.1R。

 リグは3.5gスモールラバージグ。

 トレーラーはゲーリーヤマモト3インチグラブで色はスモーク。


 こいつらをハイエースにぶち込む。


 今日は珍しく単独釣行じゃないのよね。

 子供が同行してくれる。

 久しぶりの子供との釣り。


 でったん楽しみ!


 到着し、水位を見るとほぼ満水。あとちょいでオーバーフローから水が溢れそう。


 オカッパリできる場所少なそうやきダムから釣ろう。


 ソッコー場所が決まる。

 ダムを渡ってすぐのトコロにある祠の駐車場っぽい広場にクルマを停めた。


 荷物をおろして釣り開始。

 ココなら足場はいいし広範囲狙える。

 まずは湖に向かって右側。角にあるオーバーフローのコンクリートでできたせき止めの際を狙う。

 が、異常無し。

 底には藻が生えているらしく、「ブチブチ」と切れる感触が伝わってきた。

 食って来そうな雰囲気ムンムンなので期待して何投かするものの…完全に異常無し。


 既に冬眠モードなのか?もしかして今日はボーズなのか?


 イヤな予感が頭をよぎる。


 左側に少しずつ移動しながら水深がありそうなトコロを探ってみる。

 が、反応無し。


 一気に堤防の真ん中辺りまで移動しフルキャスト。

 糸の動きを見ていると、かなり長い時間引き込まれている。

 やっとのことで動きが止まるとベイルを起こし、巻き始める。

 すると、


 ん?


 違和感。

 既に重い。

 さらに巻くと…そのままの重さでついてくる。


 食っちょーんか?


 とりあえずアワセを入れてみると、


 ギュ――――ン!


 糸鳴りと共にサオが絞り込まれた。

 ファーストフォールでの居食い。しかも結構な時間待ってしまっている。


 呑まれたか?


 イヤな感じしかしない。


 えらい重いからかなりの大物かと思いきや、巻くほどに近付いてくるほどに軽くなっていく。

 そして、


 パチャッ!


 エラ洗い。

 それによって上がる小さな小さな水しぶき。


 あれ?


 さらに巻くと完全に浮きあがり、サーフィンの如く水面を滑ってくる。

 深場で食ったため水の抵抗が大きくて強く感じただけだった。

 それにしても小さい! よくぞ掛かってくれました!と褒めてあげたくなるほどに小さい。

 ハリを外そうとして口を見ると一生懸命にルアーをほおばっている。

 なんか無性に笑えてくる。


 チビ特有のくっきりとした模様。

 白眼がハッキリとしたつぶらなオメメ。


 特定外来種の法律さえ無ければ連れて帰って水槽で飼いたいくらいに可愛らしい。

 子供に見せたら、


「何それ?でったん小さいやん!」


 大ウケ。


 ぶら下げたまま記念撮影し、ハリを外し、バス持ちしてさらに一枚。

 弱ってしまいそうなのですぐに逃がしてあげました。

 大きさはちゃんと測ってないけど多分10cmちょいくらい。


 おっしゃ!一本目!


 セルテートに無事魂がこもりましたとさ。

 めでたしめでたし。

 っち、なんかズルした気持ちでいっぱいやし。



 糸の傷を確認すると釣り再開。

 二投連続全く同じパターンで釣れてくれたものだから、


 もしやチビ爆釣なのでゎ?


 期待する、ものの。

 現実はそんなに甘くない。

 それからはアタリがあっても乗らなくて。

 しばらく頑張っていたけど見切られたらしく、反応が一切なくなった。

 小移動するものの結果は同じ。

 反対岸まで大移動したけどやっぱしダメ。

 子供はというと、アタリすら無し。


 結局はこの2本で終了となったのでした。

 魂はこもったのだけど、なんだ?このズルした感は…。


 次こそはそれなりの魚を釣って、このビミョーな気持ちを消し去りたいと思いま~す。

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