第68話 冬の準備。

 転職して四カ月。


 今度の会社ではエグいほど大切に扱ってもらっているのですよ❤

 というのも長いこと人手不足だったらしくてね。その間毎日が残業で、いよいよ体力的にも限界が近くなってきたため上にお願いしてお願いしてやっと入れてもらった新人だったみたい。

 この人手不足の原因というのがまた気の毒でね。ベテランさんが立て続けに二人も病気になって、復帰が困難になっちまったらしいのよ。

 だから大してさばけてないにも関わらず喜ばれ、ベタベタに甘やかしてもらっているとゆー状況なのでございますよ。

 甘やかされるのは嬉しいんだけど、明らかに戦力になってないから申し訳ない気持ちでいっぱいになんのよね~。


 はよ覚えて足引っ張らんようにならないと!


 と、珍しく前向きなコト言ってみました。


 会社は只今絶賛年修中。よって勤務が日勤となり、残業も基本なく大した仕事もないため超ヒマなのよ。しかもこの期間ってね、欠補(休んだ人の代わりの残業)しなくていいから有給取り放題。だから、ウチのパートじゃ毎年この時期全員同じ日に休みを取って、一発…じゃなかった、一泊二日で社員旅行に行くらしい。入社して割とすぐの段階で希望を聞かれ、雰囲気も良かったから参加してみたっちゃん。で、別府に行ってきたんだけど、これがなかなか面白くてね。クルマに乗った瞬間からビール&日本酒出てくる出てくる!おかげで最初の目的地である元祖中津唐揚げの店に到着した頃にはかなりの人数ベロンベロンといった有様。この日の最終目的地であるホテルに着いた頃には逆に覚めかけていたとゆーね。温泉に入ったら晩飯なんだけど、ここのホテルはバイキングがウリ。食べ放題飲み放題だったんでここでもベロンベロンに。食った後もっかい風呂に入って今度は夜の街にGO!勝手がわからない場所なので無料案内所に寄って店を紹介してもらい、キレーなオネイサンと戯れてきましたとさ❤←フーゾクは行ってないよ。高いからね。

 次の日は温泉プリンで有名な店に寄ってお土産を買い、宇佐神宮に寄ったりラーメン屋さんに寄ったりしながらゆっくり帰りましたとさ。

 旅行の後も食事とかに誘ってもらったりして、今でも仲良くしてもらってま~す♪


 にしても。

 会社のイベントがこんなにも苦痛じゃないとか初めての経験ばい。なんかこれまでにいた会社ってね、コレ系のイベント半強制的で、参加しないと説教された上に評価下がったりしてたのよね。イヤやったなぁ…。特にイヤやったのが飲みの席での説教。自分、態度やら見た目がでったん横着に見えるらしくてね、何もしてなくても一方的に嫌われるコト多いのよ。待ってました!とばかりに説教されちまうのよね~…もぉホ・ン・ト、苦痛以外のナニモノでもないし。いつもこんな感じなんで、会社のイベント仮病でブッチすること覚えたよね。ドタキャンすんのはあからさまにわざとらしくなるので数日前から嘔吐下痢症ということにして休む。イベントの何日か後復帰するって作戦で毎回やり過ごしちょりました。今の前の前の会社なんかこの手を使ってすべてブッチ。8年間いたにも関わらず社員旅行一回しか行ってないし、ソフトボール大会やドンタクなんか一回も参加してないもんね(大笑)。

 といった会社ネタはこれくらいにしといて。


 タックル編、参るとしまっしょーか!


 といいたいところですが、今回も活躍したのはギャレット・ディツアーエディションGDEC-622M+ミリオネアHL103凛牙SLCなので、既に紹介済み。

 ルアーも4インチシュリンプなので、これも紹介済み。

 だから今回も紹介は無しとゆーことで。


 でわでわ実釣編、いってみたいと思いま~す!


 昨日は会社の人に誘われて粕谷にある鉄板焼肉連れてってもらったのよね。で、新人でいちばん下っ端なのに、酒飲む人間が自分しかいないという理由から「自分だけビール飲む」という快挙をやってのけました!この上なく申し訳なかったけどね。朝起きるとその後遺症で息がオニのよーにニンニク臭い!家の者にもモロ分かりやし、自分でも気分が悪くなるくらいに激しかった。そんな午前中をどうにか乗り切り、昼飯を済ませ、釣行を計画するのでありました。


 まずは場所決め。

 今日はゴムの場所で釣りたい気分。で、もし先行者おったら下流の消波ブロック帯に行こう。


 次にタックル。

 持っていくのは、

 スピニング:ブラックレーベルSSS 6101MLXS+ルビアス2506。糸はフロロ5ポンド。

 巻き:ブラックレーベルFM701MHFB+スティーズA TW 1016-CC。糸はナイロン16ポンド。

 撃ち:ギャレット・ディツアーエディションGDEC-622M+ミリオネアHL103凛牙SLC。糸はフロロ14ポンド。


 こいつらを軽ぅ~くメンテし、ルアーをセット。

 巻きは現場でセットするとして、スピニングにはシャッドシェイプワーム。色はグリーンパンプキンシード。リグはスプリットショット。

 撃ちは4インチシュリンプ。色はブルーギル。リグはいつものノーシンカー、とゆー名のハリのシャンクに板オモリ巻いたウェイテッドフックもどき。


 こいつらをアルトにぶち込んで、さぁ、出発だ!



 ゴムの場所に到着すると先行者。

 入りたかった場所のちょい上流側から狙いたいポイントを撃っていやがる。しかもスピニングでジクジクと。


 どっか行く気配、無いな。


 この場所狙いたい気分が劇的に冷めたため、チョイ頑張って(クルマが)久しぶりに下流の消波ブロック帯へ。

 只今河川敷は草刈り中。

 でも、ゴムの場所だけはまだ終わってなくて深いまんま。バキバキヒットするススキにもメゲず、激走。

 途中、水が溜まっていてグリップを失い不安定な体勢になる。が、無事脱出。


 流石FF車!ハイエースとはワケが違うぜ!!


 ちょっとしたことに感動する自分なのでありました。

 でも、所詮二駆なんよね。結構ヤバかったし。と、身を持ってパジェロミニの悪路での強さを痛感するのでした。

 いつになるか分からんが、次はまたなんか四駆買おう。あの手の四駆は今ジムニーしかないから、納車長いこと待ってそれを選ぶかな?それとも軽トラの四駆にするかな?


 な~んてことをちょびっと考えつつ、巻きの実績場に到着。

 水際に立って川を観察する。

 水位が低い。

 満水時よりもおよそ1m浅くなっている。


 なんか釣れそうにねぇな。


 と思ったけど、投げてみないことには何もわからないから釣り開始。

 巻きのタックルをおろし、とりあえず大人し目のヤツで攻めてみることに。

 選んだのはCB50で色はワカサギ。

 セットして上流方向に投げてみる。が、異常無し。

 反対向いて消波ブロックの際を狙ってみる。ものの、やっぱし異常無し。


 ルアーを交換しながら扇形にランダムに攻めるも、一向に反応は無い。


 いい加減巻きも飽きてきたので撃ちにチェンジする。

 少し下流にある本命場に移動。

 しばらく頑張ってみるものの、ギルアタリすらない。


 周囲が薄暗くなってきていることに気づく。

 ただいま18時ちょい前。


 ボチボチ食い始める時間やな。


 ワクワクしつつキャストを続ける。

 真正面にある「引っ掛かる何か」を集中的に狙っていると、


 モゾ…


 通過中、僅かな重みとともに違和感。

 サオ先を少し上げ、聞いてみると重みが乗っている。


 食った。


 ひと呼吸待って、思いっきし仰け反るようにアワセを入れる。

 瞬間、重さが乗って生命感。

 流心方向への突進が始まる。

 サオを立て、強引にリールを巻くとこっちを向いた。

 こんな時、凛牙のロングパワーハンドルはものすごく有難味を感じる。

 決して強いドラグ力じゃないけど、タトゥーラやアルファス、カルカッタコンクエストなんかよりもはるかにやり取りがしやすい。

 ファイト中、水面に向かう気配がないので、


 ナマズ?ライギョ?


 そんな気になってくる。

 結局この魚は足元に寄ってくるまで跳ねなかった。

 サオをさらに立て、リールを巻くと足元で反転。


 白い。


 とゆーことはバス。

 魚がようやく顔を出す。

 ランディングの体勢に入る。


 右手にサオを持ち替え高く上げると護岸に接岸。

 左手親指を口にねじ込み、下アゴを握る。


 取った!


 改めて魚体を眺める。

 お腹パンパンの産卵控えた女の子。

 ハリを外そうと口を見るけど糸しか出ていない。

 思ったよりも活性が高かったみたいで、喉にハリが掛かっている。

 エラ孔から少し流血。


 ゴメンね。魚。


 エラ孔からペンチを突っ込み、ハリを外す。

 大出血するかと思ったけどそんなことはない。


 とりあえず安心…なのか?


 その後、いつもの如く記念撮影をし、サオの模様で大きさを測って逃がす。

 下アゴを持ってそっと水に浸け、解放してあげると勢いよく深場へと戻って行った。




 既にかなり暗くなっているため糸が結べない。

 バックラッシュでもしたら完全に修復不能。

 とゆーワケで撤収することにしました。


 魚は帰って測ると44cm。

 良い魚だったけど、喉にハリを掛けてしまったことが気にかかる。


 お願い!死なんでよ!


 ともあれ。

 パンパンの魚が釣れてよかったよ。

 只今11月。

 魚たちは着実に冬の準備が進んでいるのでありました。

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