第28話 今年最後の前の川(対岸)🏁
ぼちぼち十月も終わり。
なのに、まだ稲刈り終わっちゃいねぇ。例年よりも二週間以上遅いけど、品種変えたのかな?
っち、なんで稲刈り?とか思う人いるかもだけど、これがヒジョーに関係あるのよね。というのも、家の前の川って農業用水なもんで、田んぼの都合で水位が大きく変動する。田んぼってね、稲刈り終わったら水要らなくなるのよ。そのタイミングで5キロほど下流にある大きな堰が開けられる。すると水位が1mほど低くなるから、歩きやチャリで行けるポイントの多くが干上がってしまい、釣りできる場所極端に少なくなる。特に家の前の対岸辺りって、川が大きく曲がっていることもあり、カーブの内側では広範囲にわたって砂や砂利が溜まっている。そのせいで足元は浅く(堰が閉まっていても水深5~60cmくらいで、底が見える)、場所によっちゃ川底が顔を出してしまう。遠浅になって釣りしにくいから、来年の春、水位が上がるまではシーズンオフ、っつーわけ。
で、サブタイトルなのですが、この釣行の数日後に水位落ちたから、「今年最後の…」だったりするのですよ。
ではでは、本題へと移ることにしますかな。
今回活躍してくれたのは、
アルディート721HRB+T.Dジリオン100H。
所有する中でも屈指のボーズ率を誇るタックルでありまする。
それなのに、ですよ。
あまり間を空けることなく活躍してくれた!
それだけでもモーレツに嬉しいのだけど、今回は性能を十分発揮できるサイズだったため、嬉しさ倍増なのよね。
では。
いつもの如く、釣具達の説明からしまっしょ~かね。
サオとリールは21話で登場したから簡単に。って、ホントその時の気まぐれで説明入れたり入れなかったり。マジスンマセン。自分のいい加減さがよく出ておりますな。
どんな特徴があるのかと申しますと、一言。
強い!
サオは使用範囲の上限が2オンスで、1kgを上回るようなデカい魚が掛かったとしても余裕のファイトが出来、なおかつ抜き上げられるほど。
リールは頑丈なアルミフレーム&ドラグ力6kgと、キャスティングメインの小型ベイトリールじゃ最強の部類。4~5kgとゆー設定のヤツが多いことから見ても、如何に強いかが分かるっしょ?だから、このような強いサオとの相性も良いのです。
とまぁ、こげな感じかな。
次にルアー。
この日活躍してくれたのはゲーリーヤマモトDDDシャッド。
アタマの「DDD」は、「ディーディーディー」じゃなくて、「トリプルディー」と読みますよん。
ゲーリーヤマモトの製品説明によると、
「ベイトフィッシュの泳ぎ、習性的なリアルな動きを完全再現した新しいシャッドワームの登場です。DDD-SHADはボディ上部にノンソルティ素材を、下部にソルティ素材を使用しているため、これまでにない安定したパーフェクトなスイムバランスを実現してくれます。さらに、3Dカットされたテールは、小魚に近いリアルな波動を生み出し、これまでのシャッド系ワームとは明らかに一線を画するアクションを演出できます。それによってベイトフィッシュへの反応と同様の捕食本能を刺激することを可能にしました。1パック / 7本入り 9colors」
とのこと。
製品説明にちょびっと付け加えると、尻尾はピンテールっぽいけど断面が円形じゃなく扁平で、先っぽが複雑な形をしております。説明しにくいので、興味を持たれた方は画像見てちょんまげ。
あと、リブが無い。「リブ」とは、ミミズを連想させるボディ表面にあるシマシマとゆーか凹凸のことで、これにより表面積が大きくなり、水との絡みが良くなる。んで、動きがよくなる効果があるから、多くのワームの表面にはこの加工を施してある。なのに、このワームには無い。ツルッツルなのよ。なんでそんな大事なモンが無いの?というハナシになってくるのだけど、このワームに求めたのはトゥイッチ(短い距離でルアーの頭を左右に振るテクニック)によるフラッシング(反射光)効果だそうで。
実際使ってみると。
フリーフォールさせたらボディをロールさせ、尻尾を振りながら沈んでいく。ヤマセンコーにかなり近い動きかな。ただ、尻尾が細いから、ウネウネ感はこっちの方が大きいけどね。自発的な動きがすんごく良いから、ノーシンカーやキャロといったワーム自体の動きで魅せる釣り方が効果的。
オフセットフックを尻尾の付け根から刺して、頭部付近にネイルシンカーを打ち、バックスライドさせるのもいい。
他にはダウンショットや、ジグヘッドなんかもいい。チャターベイト(リップ状の金属片が着いている、プラグみたいに巻いて使うジグヘッド)のトレーラーもメジャーな使い方かな。
変わった使い方としてはネコリグが結構イケてるみたい。これ、釣りビジョンの「スゴイアワー」でかなりの釣果出しておりました。
サイズは5インチで9gとデカいけど、食わせる力が強いためなのか、20cm程の小さな魚でもガッツリ食ってくるよ。しかもこの自重のおかげで、リョウガ2020やタトゥーラHDカスタムみたいなデカめのリールでも、難なく飛ばすことができるとゆーね。
このような長所を持った、なかなかのお利口さんワームなのですよ。
長所を挙げたから、次は短所…なんだけど、正直完成度がかなり高いんで、あんまし無いかな。強いて挙げるならば、アタマが細いってトコぐらい。尖っているから、そこだけ周りよりも強度がちょびっと低く、大きな力が加わるとハリ孔が広がりホールド性が悪くなる。修理すれば使えるけど、回数増えるとだんだん強度的にショボくなり、最終的にはホールドしなくなって、細い部分ちょん切ることになっちまうのよね。ただ、切ってもフツーに釣れるし、逆付けしてネイルシンカー打って、バックスライドにしてもいいから、そこまで致命的な短所じゃないけどね。
他には…置いてある店が極端に少ないのがイケナイかな。強度面よりも、むしろこっちの方が致命的な短所で、かなり手に入りにくい。恐らく近いうち絶版になるとか、既になったとか、そんな感じじゃないのかな?
4インチシュリンプにしてもそうなんやけど、自分がメインで使っているゲーリーのアイテムって、な~んかマイナーで絶版になりやすいっちゃんなぁ~。
なんでやろ?オレ、変わりもんなんかな?普段の行い悪いんかな?両方かな?
といった感じで、タックル編おしまい。
続いて実釣編へと参ります。
会社からの帰り道。
土手の上から見た水位はまだ田んぼ仕様。
ならば、対岸で釣ることができる。
会社にて溜め込んだストレスの解消を兼ねて、重いルアーぶん投げたい!
そんな欲望を満たすために選んだタックルは、アルディート721HRB+T.Dジリオン100H。糸はフロロ16ポンド。
この組み合わせ、所有するタックルの中でも飛距離はトップクラス。ルアーの重さによっちゃ、対岸直撃も楽勝だったりするから気持ちいいんだわ。できれば糸は14ポンドにして、さらにぶっ飛ばしたいんだけど、サオのパワーとの関係で、それやるとアワセ切れ多くなる(実際切れまくった)からやらない。
飛距離を楽しみたいから14gバレットシンカーのテキサスリグで、6.5インチカットテールをセットする。色はグリーンパンプキンシード。
これで、いつもの水門から始めます。
対岸の護岸際にブチ込み、底を取ったらチョンチョンあおりながら引いてくる。
が、異常なし。
数m刻みで上流へと移動しながらこれを繰り返す。
折り返し地点と決めていた橋脚跡まで到達したけど、ここまで全く異常なし。
背後に目をやると、幸いなことに河川敷は草刈りからそんなに日が経ってないため、歩くの楽そう。
ならば、もう少し上流まで行くしかないじゃない!
とゆーワケで、冒険が始まるのです。
家から最も近い水門の対岸まで、ナチュラルトリッパーのオープニングを思い浮かべつつ移動することに。
ここは、普段草が深くて侵入することができないから、あまりスレてない。運が良ければ複数の釣果が期待できるとゆー、まあまあステキ場所。
底にゴロタ状の何かが存在するため、テキサスやジグヘッドみたいな、フロントにウエイトの偏ったリグを引くとイマイチ引っ掛かる。
川幅がここだけ狭くなっているため、思ったより流れがあり、ノーシンカーだとファーストフォールを狙ったポイントに入れにくい。だから、ナス型オモリ1.5号のショートリーダーダウンショットにリグり直す。
ルアーはこの場所で実績のあるDDDシャッドをチョイス。色はブルーギルカラー。
開始後数投目。
上流側のよく根掛かりする何かがあるところを攻めていると、
コツッ…グッグッグ…
いきなし食いやがった!
持ってったのを確認し、思いっきしのけ反るようにアワセるけど、
スポッ!
あれ?
何の抵抗もなかったため、一瞬アワセ切れかと思ったんだけど、糸を巻き取るとオモリとハリは付いていて、ワームだけが無い。
っつーことは、ハリ掛かりしてない可能性が高いから、居ればまだ食ってくれる…かも?
念のため結び直し、再度同じワームをセットし、同じポイントに撃ち込む。
すると、その一投目。
コツ…グッグッグ…
同じようなアタリ。
さっきの状況から判断し、長めに待ってアワセると、今度は見事フッキング。
ギュ――――ン!キュッキュッキュッ…
テレビでよく見るファイトシーンのような糸鳴り音と共に、鋭く突っ込み激しくサオを絞り込む。
かなり強い引きだけど、強力なタックルなので伸されるとかそんな感覚は全くない。
突っ込みが落ち着くと、サオの強烈な弾力で自然に魚を寄せてくれる。
リールは小さい割に巻き上げトルクが太いので、暴れても力任せに巻いて寄せられる。
やっぱ、このタックル、いーな。
とか、バランスの良さをしみじみ実感しながらやり取りを楽しむ。
ファイト中エラ洗いしなかったから、ナマズ?とか思ったけど、足元で反転した際、銀色見えたから本命さん。
足場が高い(1.5mぐらいある)から不安にはなったけど、それでもせーの!で抜き上げる。
そして感動のご対面。
魚を手にして掛り具合にビックリ。
上唇の浅い位置にチョコンと掛かっちょーだけやし。
まぁ、硬いパーツ貫通してたから、見た目よりはバレ難かったんだけどね。
これを見て、すっぽ抜けた理由が分かった…ような気がした。
多分コレ、ショートバイト(食いが浅い)。
気温、低くないのになんで?
とも思ったが、朝晩の冷え込みがキツくなり、食いが渋くなったのは充分に考えられる。
ハリを外し、いつものように記念撮影をして、申し訳ないけど足場が高いのでそっと投げ込むと、勢いよく深場へと戻って行きましたとさ。
ちなみにこの魚、測るの忘れたけど35~40cmぐらい。まだお腹の凹みが完全には回復しきっていない、少し背骨の曲がった女の子でした。
この後リグり直し、同じように探ってみるも、反応が無くなったから諦めて戻ることに。
先程折り返そうと思っていた橋脚跡まで戻って、そのままのリグで釣り再開。
杭の周辺では全く反応が得られない。
そーいや今年、このポイントで一本も釣ってねーな。
思い当たるのはボート。この頃頻繁に浮き出したから多分そのせい。
見た目にも美味しそうなポイントだから、必ずしつこく撃っていくもんな。ホント、こげな狭い川でボートやら出すなよ!ルアー直撃しそうで危ないし、ポイントの真上通ってつぶしやがるから、マジ迷惑。
魚がいれば早い段階で結果が出るポイントだから、早々に見切る。
少し下流まで移動して、石畳が切れる付近。
ゴロタの上を通過中にまたもや、
コツッ…
金属的なアタリ。
充分に食い込ませ、
グッグッグ…
持っていくまで待ってアワセる!けど…何の抵抗もなくリグがぶっ飛んでくる。完全に掛かるタイミングなのに、またもやすっぽ抜け。ルアーを見ると歯形がハリよりも後ろ。
これじゃ掛かるわけがない。
やっぱショートバイトなんやな。
先ほどのこともある。期待して同じところに投げ込んで誘うけど…そう何度も同じことは起こらない。
数投して反応がないから、下流方面に少し移動。
よく根掛かりするテトラ地帯を通過していると、
コツッ…
前回と同じようなアタリ。
長めに待つけど持っていかない。サオ先を少し上げ、聞いてみるとわずかにお辞儀。重さが残っている。
居食い。
飲まれてしまうくらい待ってアワセたのに、やっぱしすっぽ抜け。
もぉ~~~っ!ホント、何なん?なんで掛からんの?まったく意味不明やし。
結局4ヒット3バラし、とゆーかすっぽ抜け。
1本釣れたからよかったけど、すっぽ抜けたヤツ、感触からしてどれもチビじゃないアタリだったから、全部手にしたかったよ。う~ん、残念。
ともあれ魚の顔を見れて大満足。
これを機に、釣れるタックルへと変わってほしいものであります。
ここでさらに一つ言い訳。
これもサブタイトルの件だけど、「今年最後の…」とはいうものの、釣行から既に一年以上経っております。早いコト追いつきたいとは思っているのですが、どーにもねぇ。書いている間にも釣りに行き、少しずつだけど釣果が積み重なっていっているもんだから、どうにも追いつけそうにないのですよ。そこんとこ、生温い目で見守っていっていただけたら、な~んて思っている次第なのであります。
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