第25話 巻きでも釣れた!

 二本も釣れた!

 しかも、そのうちの一本は巻き!!

 嬉し過ぎるじゃ~あ~りませんか!!!


 と、今回はいつもよりテンション高めでお送りしてますよん♪


 ではでは。

 早速釣果を思い出し、ニヤニヤしつつ、いつもの如くサオとリールの紹介からやっていきまっしょーかね。

 とか思いましたが、サオやリールは、そんなにたくさん所有しているワケじゃないので、25話ともなればカブっちまうヤツが出てくるのですよ。

 今回はどちらもカブったから、活躍したルアー達を紹介することにします。



 まず一つ目は、ヤマセンコー。

 実は何を隠そう、ワタクシこのワームが大好きでして!

 とゆーよーな、どーでもよ過ぎる情報はさておき。


 ヤマセンコーは、スティックベイトと呼ばれるタイプのワーム。

 ボディ形状は単なる棒(厳密には両端が異なったテーパーとなっており、これが動きのキモだったりする)なので、キャスト時の空気抵抗少ないのよね。んで、自重がかなりあるから、4インチより上のサイズだと、ベイトでも気持ち良くぶっ飛んでくれますよん。


 使い方は、なんといってもオフセットフックによるノーシンカー…かな?自分はそげなふうに思います。

 軟らかくて塩を大量に含んだ高比重なマテリアルは、フォールスピードがなんとも絶妙。

 水平な姿勢を保ちながら、水の抵抗を受けてクネクネとなまめかしく動くから、オートマチックに魚を誘ってくれる。

 アクションはリフト&フォールが基本。

 着水したら底を取り、サオをあおって浮き上がらせ、再度沈める。これの繰り返し。

 ファーストフォールで食ってくる可能性が非常に高いので、糸の動きはシッカリ見とくことが大切。着水してから着底するまで油断しないよーにね!

 あとは、ワッキー(ノーシンカー、ジグヘッド共に)も効果的。魚はこのリグのヘコヘコ具合が大好きみたい。

 他にも、テキサスやキャロ、ジグヘッド、ダウンショットなど、色んなリグに対応するよ。


 ヤマセンコーの中でも特に4インチは、バス釣りやっている人にとってかなりのド定番アイテム。4インチグラブ、4インチカットテールと並び、釣れるワームの代名詞になっていて、困った時の神頼み的な意味で「お守り」とか「三種の神器」なんて言われたりしております。


 このように、とっても優秀なワームだから、2、3、4、5、6、7インチとサイズが豊富。

 それに加え3インチファット、4、5インチスリム、5、6.75インチプロセンコー、4、4.5、5インチスイムセンコー、4.5インチフラスイマーといった、多くの派生アイテムがあるのも特徴かな。


 短所は脆いトコロ。

 これ、ゲーリーのワーム全般に言われている事で、実際結構すぐ裂ける。んで、ズレまくって使用不能に。ギルの啄みにも弱く、テールやその他のパーツをよく千切られる。

 とはいえ、他のメーカーのワームでも同じことが言えるし、さらに弱いのだってあるからね。なので、相対的に頑丈じゃないかと思ったりする。

 あとは…少々高価かな。

 通常時だと千円近い(4インチ)。使用頻度結構高いから、財布にまあまあキビシーっちゃんね~。せめて通常の値段がセール時の値段だったらなー、なんて思ったりするワケなのよ。だから、ボロっちくなっても簡単には捨てない。メインのパーツが無くなりさえしなければ、何度だって焼いて修理し、使い切るようにしております。



 で、今回活躍してくれた3インチヤマセンコーはと言いますと。

 ゲーリーの製品説明によると、

「ノーシンカーでの水平フォール、エスケープダートアクションといった左右へのパンチの効いたヤマセンコーのアクションが、その小さなボディにもたっぷりと凝縮されています。またワッキーリグやアンダーショットにも効果を発揮します。1パック / 10本入り 28colors」

 だそうです。

 最も出番が多いであろう4インチのカラーバリエーションは70だから、それと比べるとかなり少ないよね。使えるシチュ、かなり限定されてくるから…なのかな?4インチだとスピニングからベイトまで使えるけど、3インチは軽いから、ベイトじゃ使い難いもんね。



 二つ目のボーマー・サスペンディング・プロロングAは、超有名で、名作中の名作ミノー、ロングAのサスペンドモデル。

 ロングAに関して言うと、アメリカ生まれで歴史のあるルアー。

 スミスのWEBカタログによると(ボーマーのカタログもあるけど、全部英語で書いてあるから、ワタクシのショボすぎる英語力じゃ読めません)、

「ジャークベイトの名品としてその名を知らない者はいない”ロングA”。 高浮力且つ安定したローリングアクションがその持ち味。ジャーキング、リッピングに最適です。」

 とゆーコトらしーです。

 今回活躍したのはサスペンディング・プロロングA14APで、その発展版。とゆーことで、カタログによると、

「Tim HortonによってデザインされたロングAのサスペンドモデル。ポーズ時に水平姿勢を保つようバランス設計されており、ポーズ後のジャークにも素早い立ち上がりを見せます。バスがフローティングモデルを追い切れない低水温期に欠かせないジャークベイト。14APはベイトサイズに合わせやすく様々なフィールドで活躍。」

 らしいです。

 スペックは、長さ:8.89cm、重さ:9.6g。


 上の説明だと、ロングAもプロロングAも特別なアクション加えることが前提みたいになっているけど、自分はタダ巻きが好きかな。クランクベイトみたいにプリプリ動いて誘ってくれるっちゃんね。


 タックルの説明はこんな感じかな。




 んじゃ実釣編、いっきま~す。

 場所は、ゴムの場所下流にある消波ブロック帯。

 またここ?って感じだけど、自分の釣り方が合ってるっぽいからどうしても、ね。「確実に一本!」を考えると、ここ選んでしまうのよ。


 フィールドに到着すると、いつも狙っているポイントの数10m上流に先行者。

 干渉するのはイヤだから、狙おうとしていたポイント挟んで倍の距離を空け、もう一つの実績場に入る。そして、ベイトフィネスから始めます。


 タックルは、ブラックレーベルPF6101MLFB+SS AIR 8.1R。

 糸はフロロ8ポンド。

 ルアーは3インチヤマセンコー。色はプロブルーで、リグはノーシンカー(いつもとは違って板オモリなし)。


 流心付近にあるストラクチャーから消波ブロックまでの間をリフト&フォールしたり、チョンチョン跳ねさせながら、ズル引きで誘います。

 投げ続けることしばし。

 消波ブロックの凹凸を感じながら、サオを小刻みにあおり、ズル引いていると、いきなし、


 ギュ――――ン!


 って。

 勢いよく引っ手繰っていった。


 あ~もぉビックリしたぁ!


 こんな時って反射的に大アワセしちまうのよね。で、アワセ切れするパターンがお約束なんやけど、今回はちゃんと掛ってくれた。

 重量感はそんなにないが、派手な首振りや、元気のいい突っ込みを連続で見せてくれている。

 タックルのパワーがほぼスピニングなので、ドラグは出ないけど簡単には寄ってきてくれない。

 なかなかに楽しいのでございますよ。

 繊細な仕掛けでの大物って、嬉しいけどパワーの余裕ないから、取込むまでかなりヒヤヒヤもん。でも、これくらいの大きさだと純粋にやり取り楽しめる。

 なんか、ちょうどいいって感じがするのよね。


 なんとか目の前まで寄せると、やっぱしかなりのおチビさん。

 これなら8ポンドでも抜き上げ可能。

 せーの!で抜き上げるとジャスト20cmの本命さん。

 傷の無いキレイな魚体で、なかなかのコンディション。

 お腹に凹んだ形跡がないトコロを見ると、ヤローか産卵に関係なかった女の子かな。

 大きさはともかく、久しぶりのベイトフィネスフィッシュ。

 来てくれたことに感謝!

 記念撮影し、そっと水に浸け、解放してあげたら勢いよく深場へと消えていきました。




 この一本で、でったん心に余裕が生まれる。


 冒険してみよっかな?


 そんな気分になって、タックルを持ち替える。

 巻きの主力兵器、ブラックレーベルFM701MHFB+カルカッタコンクエスト100。

 糸はナイロン16ポンド。


「冒険」とはいえ釣れてほしい。

 出会える確率低い「巻き」だから、実績あるヤツ使いたいよね。

 となると…

 選んだのはラッキークラフトCB50。色はライムチャート。

 真冬でも魚を複数回連れてきてくれたことのあるお利口さんクランク。

 これで、消波ブロックの際や上っ面を引き倒す。

 が、異常無し。

 ワカサギカラーにチェンジするけど、な~んかイマイチこれじゃない感が漂う。

 ならば!と思い、選んだのがボーマー・サスペンディング・プロロングA。色はブルーフラッシュ。

 これまた、複数の魚連れてきてくれたお利口さん。


 再度、CB50と同じコースを通す。

 その一投目。

 一際飛び出たブロックの向こう側を通過しているとき、


 ゴッ!


 鈍い重さと共に巻く手が止まる。

 一瞬、「根掛かり?」とか思ったけど、そんなに深くは潜ってないはず。


 なら、魚よね?


 そう決めつけ、ワームよりはゆっくり目にアワせると、重さが乗った。

 巻き始めると徐々に重々しく寄ってきだす。

 暴れないから一瞬、


 あれ?ゴミ?


 とか思ったけど、直後横っ走りが始まった。


 強い!


 消波ブロックの隙間に潜ろうとしている。

 潜られると即アウトなので、サオをさらに立て、こっちを向かせる。

 すると浮いてきて、


 ガバガバッ!


 エラ洗い。

 ド派手な水柱があがる。

 その後も突っ込んだりエラ洗いしたりして抵抗しまくり。

 面白いけど、掛り具合が分らないから、かなり冷や冷やもん。


 バレんな!


 心の中で叫びながら、リールを巻く。


 魚の引きを味わっている最中。

 力が加わると、リールがビミョーにグネグネする。

 これって、リールフットに厚みがなくて、しっかり固定されてないのが原因。丸型ベイトの特徴だから、どうしようもないんだけど、でったん気になるんよね。

 魚との相性いいタックルだし、使いやすいからこの組み合わせでずっとやりたいんやけどなぁ。

 対処法は…ロープロにするしかないよな。


 なんてこと考えてファイトしていると、どうにか足元まで寄ってきた。

 顔が水面から出ると、


 あれ?強烈な引きやった割に小さい?


 引きと大きさが一致しない。

 が、しかし巻きフィッシュ。撃ちとは違う喜びがある。

 心配していた掛かり方は、見事なハーモニカ食い。


 これならバレんよね。


 っと、一安心。

 抜き上げ、ハリを外し、手に取ると、傷のないキレーな魚。

 お腹の感じは一本目と一緒で、ヤローか産卵にカンケーなかった女の子。


 巻きで釣れたことが嬉しくて、普段より多めの記念撮影をし、サオの模様で長さを測る(帰って精密に測ると38cm)。

 釣れた喜びを満喫したので、元居た場所へと返してあげることに。

 下アゴを握り、そっと水に浸ける。

 解放してやると、ゆっくり戻って行きましたとさ。




 釣れなくなって出番がメッキリ少なくなった巻き。そんな巻きで出てくれた一本は、とてつもなく嬉しくて。


 やっぱ、巻きで釣れたらいいよね!

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