第24話 オールドタックルで釣れたそのあとに。
釣果なんか一切期待していなかったオールドタックルで、二本も釣れるとは!
まさかの展開に、嬉しさ百億倍。
「釣れた」という事実はとてつもなく強い。
ボーズを回避できたことで、心にはモーレツな余裕が生まれる。
しかも、ありがたいコトに時間はまだまだある。
とゆーことは、ですよ。
追加できるかも!なのでございます。
ここからは、タックルが30年以上新しくなり、マジな釣りへと移行する!
持ち替えたのは、タトゥーラエリートTAEL731HFB+リョウガ2020。
フィネス有利なこのご時世。マジな釣りなのに、なんでそんな強いタックル?とか思われるかもだけど、使うルアーはバックスライド系とかi字系などのノーシンカー。だから、釣り方に関して言うならば、かなり弱かったりするワケなのよ。
セットするのはOSPドライブスティック4.5。背から腹にかけて青っぽい灰色から透明に変わってゆくグラデーションで銀のラメ入り。セクシーシャッドver.2とゆー色らしい。
ノーマルセッティングしてハリのシャンクに板オモリを巻いた、いつものノーシンカーもどきリグでございます。
一投目。
川の真ん中よりも少し向こう。
たま~に根掛かりする「何か」があるトコロを重点的に狙う。
投げ込んで、余分な糸フケを取り、着底を待つ。
フワッと糸が弛み、着底のシグナル。
小刻みに躍らせ引いてくる。
底の感触が変わる。
この辺から特に丁寧に…
ゴリッ
引っ掻くような微かな違和感。
ん?アタった?
動かすのを止め、待つけど…持っていかない。
少しテンションをかけ、聞いてみるけど生命感はない。
それでも食っている可能性はあるので、念のためアワセを入れてみると、
ん?
重量感、というか動かない。これでもか!と言わんばかりに根掛かり。
え~くそ!まだ一投しかしてないのに!
サオ先を小刻みに動かすけど外れない。
糸にテンションをかけ、リールとリールからいちばん近いガイド間の糸を引っ張って放し、衝撃を与えてもダメ。
立ち位置を変え、引っ張ってみても、びくともしやがらん。
諦めて切ることに。
サオとルアーが一直線になるようにして、ゆっくり引っ張っていくと、
ゴクッ!
鈍い感触と共に軽くなる。
あ~あ…切れやがった。下ろしたてのワームやったのに一投目でパーとか、たいがいせーよ!
イラっときつつ、回収するためリールを巻く。
すると、
あれ?
なんか、ほんの少しだけ重さというか抵抗がある。見るとハリがついていた。
根掛かり取れた勢いでワーム外れた?
フックポイントの状態や伸びを確認するため抜き上げると、
!!!
3/0とゆーデカい太軸のハリの、ベンドしはじめたトコロからポッキリ折れていた。
「ゴクッ!」っちゆー感触、折れた時の衝撃やったんやん。焼き具合、よろしくなかったんやな。
焼き具合の問題って厄介で、折れたハリの入っていたパッケージに限り、全部が似たような品質だったりすることがある。実際、一袋(6~9本入りが多い)まるごと折れた経験ありやもんね。これ、見た目じゃ全く判断できないから、ホント困る。
気を取り直し、ハリを結ぶ。
チョイスしたのは、ゲーリーヤマモトバックスライドホッグ。
バックスライドホッグ(Back Slide Hog)とは、ティムコのWEBカタログによりますと、
『驚異のバックスライド性能。
バックスライドホッグはその名のとおり、バックスライドに特化したワームとして生まれました。バックスライド系ワームにもっとも大切な性能である水中での安定したバックスライド幅を持たせるために、ボディ形状や各パーツのバランスを追求。扁平ボディと各パーツは驚異のバックスライド性能を生み出します。またフォール時とリフト時には、各パーツが機敏に反応。バスにアピールします。
重量は10gに設計。扱いやすい重量に設計することで、幅広いタックルでの使用が可能となりました。言わずと知れたゲーリーマテリアルは、ノーシンカーにこそ最大の威力を発揮します。そのパワーをゲーリーバックスライドホッグで体感してください。
3 inch
10g
7 count』
とゆーコトらしーです。
ここで。
ゲーリーヤマモトなのに、なんでティムコ?とか思う人いるだろうけど、実はこんな感じのコラボ、割とある。例えばティムコだとシャッドシェイプワームやフラッピンホッグ、ウェイブモーション等々。フィッシュアローだとFAホッグ、フォールシェイカー、キャンドルテールなんかがそう。
これらはゲーリーのカタログに載ってないアイテム。なのに、売り場はゲーリーのコーナーで、パッケージもゲーリーだったりするからなんか複雑。
といったメーカー事情は置いといて。
このルアー、4インチシュリンプが絶版になって(ちょい前、期間限定で復刻した)困っていた頃デビューした、同じようなキャラのアイテム。
代用品として試しに買ってみたら、予想以上にいい仕事してくれたのよ。だから、追加で買ってみた。のはいいんだけど、色を冒険しすぎたせいなのか、投入するシチュを間違えたのか、これまで5本使ったにもかかわらず、未だ釣れてないのですよ。
その色は何かといーますと、青。目の覚めるよーなキレーな青。
そんなに悪い色じゃないと思うっちゃけどなー。
ちなみに前回買った色は、ブルーギル(薄い茶色ベースに青のラメ)とゆーヤツで、ガッチガチに手堅い色。
これをノーマルセッティング(ケツから刺す)して板オモリ。
リグり直し、しばらく経ってから。
ちょい上流に投げ、底を取り、小刻みにサオ先をあおり、跳ねさせながら引いてくる。
すると、消波ブロックを感じた辺りで、
ゴリッ…ゴリッ…
擦れるような感触。
ん?これ…アタリ?
あまりアタリっぽくなかったけど、念のため巻くのを止めると、直後、
グイーン!
かなりの勢いでサオ先が絞り込まれる。
思わず反射的に合わせてしまい、
ヤベ!※切れたか?
※)このパターンのアタリって、糸のポンド数関係なく、アワセた瞬間切れること多いのよね。
後悔したものの…切れてな~い!
しっかりフッキングできて、強力な突進が始まる。
流心方向へと突っ走る感触がサオに伝わってくる。
うわ~!その角度、消波ブロックに擦られるヤツ!
かなりビビッたけど、糸が擦れる感触はない。とはいえ、もたつくと間違いなく擦られるワケで。
強引にサオを立て、タックルのパワーにモノを言わせ、こちらを向かせると、ゴリゴリ巻いて寄せてくる。
途中、エラ洗いしないから、「ライギョか?」とも思ったけど…立ち位置より数mのトコロで反転。
銀色の魚体が見えた。
バス!
ランディングの体勢に入り、サオをさらに立て、浮かすと…デカい!
掛かり具合を確認すると、ルアーは見えている。
浅い掛りだけど、唇の硬いパーツを貫通していた。
流石、撃ちのサオ!
バレる心配はなさそうだから、せーの!で抜き上げた。
ハリを外し、口に親指を入れて持ち上げ、マジマジと観察。
傷のないキレイな魚体。
一旦凹んだお腹があと少しで元に戻りそうな、アフター回復系の女の子。
記念撮影し、サオの模様で大きさを測る。
水に浸け、そっと親指を開放すると、一瞬フワッと漂って、ゆっくり深場へと戻って行った。
帰って測ると41.5cm。
今回は、見事オールドタックルが活躍してくれた!
さらに最近のでも釣れた。
いつもとは違った嬉しさを味わえたから、別の意味で心に残る釣行となったのでありました。
おしまい。
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