第20話 サンキュー!ズーナマ!!

 ワタクシが頻繁に出没しているゴムの場所や、その下流にある消波ブロック帯って、この川でいつもボート出している奴らの中では「あそこには出すまい」とゆー暗黙のルールが存在していると思うのよね。 ←実際、遠賀川本流には存在する。

 こういったルールって結構絶対で、常連はみんな厳守する。例え複数のボートが出ていたとしても、ね。

 なのに、この日は何故かおりまして…。


 こんなイレギュラーな事態が起こるとゆーことは、事情を知らない余所もんなんでしょうな。


 っつーか。


 余所もん云々以前に、投げたら対岸直撃するげな狭い川にボートやらいらんめーが!目の前でウロウロされたら危のーてしょーがねぇんたい!こっちが投げたルアー、アタマやらにコキ当たって大ケガしたっちゃ知らんぞ?


 あと、人が狙いよるポイントの真上通るなよ!近づいてきよる間にルアーの着水点見えよるワケやき、狙いよるポイント一目でわかるやろーが!それやられたら、一撃でポイントパーやんか!テメーも釣りしよるなら、それぐらいわかろーが!それともなんか?わざと、ポイント潰して嫌がらせしよるんか?


 破れが!マジで気分悪い!

 ゼッテー他のオカッパラーの方々も、同じようなコト思っとるはず。


 なんぼ条例守りよるっちゆーたって、これはあまりにもメーワク過ぎ。

 支流でボート出すの、今すぐ止めれ!


 と、荒ぶってみました。


 でもまぁ。

 幸いなことに、奴らの釣れたシーン一回も見たことね~んですわ。キツい思いして、ボートまで出してボーズ食らう(ま、見てないところで釣っているから出すんでしょうが)とか…自分やったらゼッテーイヤやけどな。



 マナーもへったくれもあったもんじゃない腐れボートのハナシは、思い出すだけでも胸糞悪いのでこのくらいにしといて。


 今回は、どーにかバラシ癖から脱出できた…かも?な、お話。


 脱出させてくれたのは、バス釣りで最もメジャーなゲスト様であられるズ~ナマさん。

 その後、バスも来てくれたんで、有難いこっちゃ!としか言いようがありません。


 とゆーワケで、本題へと移るコトにしまっしょーかね。


 悲劇の3バラシから一週間。

 昼飯食って、暑い時間はエアコン効いた部屋で待機。

 その間に場所を決め、タックルの選択と準備。


 まずは場所。

 どこがいーかな?

 真っ先に思い当たるのはゴムの場所なんだけど、ここ最近、荒れ具合が尋常じゃないのよね。それはそれはもう、ホント酷い有様で。魚っ気、全くない。マジ、ギルアタリすら無いもんな。


 これ、多分根掛かりした糸が原因なんよね。よく引っかかる場所やもん。だから複数の人が引っ掛けて、かなりモジャモジャになっているものと思われます。ルアー引いていると、そんな感触があるもんね。


 こういったケースって、原因を除去するだけで、ポイントが劇的に復活するっちゃん。早いときは除去後数時間とかで復活することもあるよ。

 元々寄る要素を備えた場所なわけだから、当たり前といえば当たり前よね。

 なので。

 誰か糸釣ってくださいよ、マジで。っち、自分が釣る可能性もあるけどね。


 っちゆーか、ですよ。


 なんで根掛かり切るとき、手元からなワケ?引っ張ってルアーの直前で切るようにしようよ。

 じゃないと、ポイントダメになって、自分も釣れんくなるっちゃき楽しくなかろうもん?


 あ~もぉ!なんか…今回、文句ばっかしだ。


 話しが大幅に逸れたけど、そういった理由でゴムの場所は却下。



 その少し上流の河川公園は、純粋に釣り人が多いから週末は端から候補に入れない。行くとしたら平日、仕事が終わってから。



 で、結局選んだのはゴムの場所下流の消波ブロック帯。

 ここって夏場、草が深くて侵入しづらいから、僅かだけど他の場所よりはプレッシャーが低い。

 比較的大場所、とゆーのも選ぶ理由の一つかな。他の人間とカブったとしても、どこかに入れるもんね。

 こんな感じで、ゴムの場所下流に決定。っち、結局いつもと同じ場所やんか。



 場所は決まったから、次はタックル。

 消波ブロック帯でスピニングを使うのは、やり取りの面でちょっと自信がない。だから、軽いリグ扱うのはベイトフィネスで。

 とゆー理由で選んだのは、エアエッジ681MLB+REVO LTX。

 ルアーはダイワネコストレート5インチに1.3gのネイルシンカーをセットしたネコリグ。

 ちなみに。

 この前のバラしがあまりにも悔しかったので、帰ってソッコー糸をフロロ10ポンドへと巻き換えた。


 突然ですが、ここで。

 いつかやろうと思っていたエアエッジとREVO LTXの紹介?説明?みたいなのを少々。

 釣れたから、このタイミングしか無いよね!


 って、話しの流れ、ぶった切ってすんまっしぇん。


 謝ったトコロでまずはエアエッジから。

 多分、ブラックレーベルより一つ下のモデル、とゆーコトになるのでしょーな。

 2~3年前やったかな?フルモデルチェンジがあったので、紹介しているのは一つ前のモデルになるよ。

 現行型は性能がガッツリ上がり、デザインも変わり、ほぼ別物(とゆーか、まんま旧ブラックレーベル?)みたいになってしまっておりまする。だから、ここにカタログから説明引っぱってきても、参考にならないからやめとく。

 正確かどうかも分からない、素人のインプレッション的な何かっぽいヤツでご勘弁を。


 定価は2万円前後、売値は1万5千円前後といった感じかな。特徴はといいますと、ブランクスがHVFで、ブラックレーベルと全く同じモノ。じゃ、なんで安いの?とゆーことになるのだけど、X45が採用されてない(現行型はされている)のよね。X45とは、サオのねじれを抑制するために巻かれた斜め方向のカーボン繊維のコト。ま、これがないからといって素人には違いなんか分からないんだけどね。

 で、681MLBは、長い方のベイトフィネスモデル。カタログには「長さを活かした遠投性能がどーたらこーたら」って書いてあった気がする。装備の特徴としてはマイクロガイドが挙げられるかな。

 REVOを買う前、SS AIRと組み合わせて使っていた時、50UPを立て続けに2本上げたことがあったのだけど、ファイト自体は全く危なげなかったよ。ただ、寄せる力がブラックレーベルPF6101MLFBと比較すると若干弱い。よって、前回みたいに伸されてしまうことがあるワケなのよ。

 あと、感度がちょい鈍いかな。プラグも扱えるバーサタイルなキャラだから、シャキッと感が低い。吸い込むアタリなら明確にわかるけど、居食いを見落としやすい。おかげでよく飲まれるのよね~。


 ともあれ。

 値段と性能とのバランスを考えた場合、相当高レベルで両立しているシリーズだと思う。恐らく、ダイワのバスロッドの中でも、お買い得感はトップクラスじゃないのかな?

 選択肢が多いのも魅力の一つやね。

 プロや開発者が絶賛するほどの性能だから、迷ったときは、このシリーズの中から選べば、間違いないと思いま~す。



 次にREVO LTX。

 REVOはABUの主力ロープロファイルベイトリール。

 種類が豊富なので、自分のスタイルにぴったりのを見つけることができると思いますよん。


 LTXは軽さが売りの淡水専用ベイトフィネス機。

 スペックは、

 ブレーキシステム:マグトラックスマグネットブレーキ

 最大ライン巻き取り:82cm

 ギア比:7.9

 自重:152g

 最大ドラグ力:5.5kg

 ボール/ローラーベアリング:9/1

 糸巻き量:8ポンドフロロ100m

 と、こげな感じ。


 ABUのカタログによりますと、

「Revo史上最軽量ロープロベイトキャスティングリール!!ベイトフィネスに最適!![淡水専用]」

 だそうで、

「ハイスピード!82cm!!スーパーハイギヤ7.9:1!!スプールの軽量化とボディの軽量化、そしてハイギア化というのがベイトフィネスリールの絶対条件。現在アブで最も軽いレボエリート2の自重が182グラム。いかにLTXが軽量化されているかがわかるだろう。しかもギア比がエリート2なら6.4:1。ノーマル状態で7.9:1のギア比をもつLTXが、シャシー面ではどれほど衝撃的なスペックであるかがよくわかる。コメント:今江克隆プロ(ルアーマガジン4月号記事より抜粋)」

 とのこと。

 デビュー当初はABUのベイトフィネス機で最上位の機種じゃなかったかな。


 長所は、ドラグ力がSS AIRより1.5kgも高いこと。魚掛けるとほぼ確実に作動するSS AIRとは違い、少々のことじゃ滑らないのよ。

 スプールの溝が深いので、糸巻量にも余裕がある。数値を見るとSS AIRの倍やもんね。

 あと、見た目がなんかカッコイイ。黒のボディにカーボンハンドルがもぉ!そそりまくります。

 短所はブレーキの調整が割とシビア。

 投げ方も結構難しい。回転の立ち上がりが早いのかな?カルコン使い始めた時みたいな感じのバックラッシュを起こすのよ。

 他には…SS AIRよりは軽いものが飛ばない。

 とはいえ、慣れればこれらは気にならなくなるよ。



 もう一本はサイラスSYC-63MH+T3 SV 6.3R TW。糸はフロロ14ポンド。ルアーはOSPドライブスティック3.5インチノーシンカーとゆーか3cmぐらいの板オモリをハリのシャンクに巻いた、いつものヤツ。

 このセット、ボチボチ釣れない認定されてしまいそうな勢いで、ボーズ記録更新中。

 だから、今後出番を増やし、実績作りするつもり。


 んーなワケで、タックルも釣り場も決まった。

 暑い時間をやり過ごすと、タックル積みこんで出撃だ!



 釣り場に着くと、複数の先行者。しかも、ボートまで浮いていやがる(怒)。

 狙いたいポイントには入られてなかったけど、もし入ったならば隣の人が結構近い。ある程度は距離開けとかないと、互いに投げた方向が気になって集中できない。だから敢えて数10m下流のポイントから始めることに。


 まずは、エアエッジ681MLB+REVO LTXからスタート。

 流心付近の、よく根掛かりするストラクチャーから、足元に広がる消波ブロック帯にかけて丁寧に狙う。

 底を取り、チョンチョンあおって引いてくる。

 しばらく続けていると、ゴリゴリとした底の変化を感じるところで、


 モゾッ…モゾッ…


 なんか、じゃれついてくるような生命感。

 操作を止めて待つと、


 グッグッグ…


 ゆっくりと持っていく。

 アワセを入れると、


 おっしゃ!乗った!再現性あるじゃないの!


 一気に流心方向へと突っ走る。

 サオを立て、強引に巻き取る。

 糸が10ポンドになっただけで、気分的にもすごく楽。

 ガンガン巻いてゆくと、水面付近で反転。


 あれ?茶色やった?


 さらに巻くと、足元まで寄ってきて魚体が見えた。


 細い。とゆーことは…


 バス釣りでいちばんメジャーなゲスト、ズーナマさん。しかも、まあまあデカい。


 にしてもこの引き…バスかと思ったよ。

 ナマズって、ファイト中クルクル回り出すことがあるから引きで分るのよね。これって、糸に絡みついてハリを外そうとしているときの感触なんよ。でも、必ずしもそれやるとは限らないから、今回みたいに寄せてくるまで分らないことも多い。


 足元の深場への突っ込みをかわすとサオを立て、取り込みに入る。40cmは楽勝超えてそうな立派なナマズ。ベイトフィネスロッドなんで、抜き上げるほどのパワーはない。片手でサオを持ち、胸ビレの下辺りを鷲掴みにしてランディング。


 サンキュー!ズーナマ!!


 バラシ癖から脱出させてくれてマジ、ありがとう!

 ハリを外し、記念撮影しながら釣れた喜びに浸っていると、あるコトを思い出す。それは、REVOとの組み合わせで釣った魚の数。


 やっっっと二本目じゃないのよ。


 とんでもなく釣れてなかったことに気付いてしまう。

 そーいえば、買ってしばらく使った頃、レフトサイドプレート内から異音。

 それで使う気無くしてオブジェと化しとったんやった。


 今度からもうちょい出番増やしてやろう。


 そう心に誓ったのでありました。




 なんとか釣れたから、気分を変えるべくタックルチェンジ。

 サイラスの出番。

 釣っている間に隣の釣り人は移動。

 本命ポイントに入る。


 投げ続けることしばし。

 流心よりちょいこっちにゴリゴリとした個所がある。ここは、食ってくる可能性が高いから重点的に狙う。

 サオ先をちょっとあおり、浮かせては沈ませ、を繰り返していると、


 ガリッ…ガリッ…


 自分の操作とは違った間隔で、引っ掻くような感触。


 食った?


 動かすのを止め、待つ。が、異常無し。


 あれ?離したか?


 念のためアワセを入れると、重さと共に生命感。


 来ちょったんか!


 強引にリールを巻くと、激しく抵抗。右に左に走りまくる。

 足元で反転したとき魚体の色が見える。


 銀色。

 とゆーことはバス!


 さらに巻くと、顔を出す。

 抜き上げることができそうな大きさ。ハリの掛り具合も問題ない。

 せーの!で抜き上げると丸々肥えた女の子。

 ハリを外し、記念撮影。サオの模様で大きさを測ったら(帰って測ったら32cmでした)、リリース。




 今日は二本も釣れた!


 ナマズも本数に入れるの?とか、そんな声が聞こえてきそうですけど、自分は躊躇なく入れます。

 だって、食ってくれて、その上楽しませてくれたんですよ?数に入れないと、失礼じゃないですか!

 だから。


 ありがと!ナマズ!!

 ありがと!バス!!


 なのですよ。

 そして。


 バラシ癖よ、さようなら!


 …だったらいーのにな。

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