第18話 相性❤️

 似た用途のタックルを複数所有していると、使用頻度がほぼ同じでも、釣果に極端な差が出てきてしまうことがある。


 どれも思い入れがあって買ったタックルだから、持ち主としては、万遍なく釣れてほしいとゆーのが本音なんだけどねぇ。


 と、ボヤキから始まった今回は、魚とタックルとの「相性」にまつわるお話。


 多分「今日の釣果はこげなふう。」や「近況ノート」にて最多出場であろうこのセット。


 ギャレット・ディツアーエディションGDEC-622M+ミリオネアHL-SLC凛牙


 またもやコイツが活躍してくれた。

 思うような釣果が全く出せていない今日この頃。

 もう、「万遍なく釣れてほしい」とか贅沢言ってる場合じゃないのよ。

「相性」とかいう実体のないモノに縋ってでも魚に出会わないと!


 とゆーワケで、これ書いたってことは釣れたってこと。


 まずは、釣れてくれた魚に感謝!なのですよ。




 ではでは。

 実釣の部へと参りましょうかね。


 今日も暑いので、昼飯食ったら冷房効かせた部屋にて待機。

 その間に場所&タックル決め。

 日曜日でございます。

 ならば、プレッシャーは尋常じゃないはず。


 こんな時、釣れる可能性高いのは?


 考える。


 それなりの大場所じゃないと、確率下がるよね。

 この暑さ。

 深い草むら。

 あまり長いこと歩きたくない。

 となると、クルマ乗り入れできる場所。

 以上の条件から候補に挙がったのが、前の川のどこかと遠賀本流。

 前の川だと河川公園かゴムの場所かその下流。

 遠賀本流だと下流のトーナメントエリア。


 具体的な釣り場をイメージしてみる。

 トーナメントエリアは?

 大場所だけど川幅広過ぎる。しかも、パッと見障害物少ないから、どこをどう攻めれば正解なのかイマイチ分からんのよね。

 本流は却下かな。


 んじゃ、前の川は?

 河川公園とゴムの場所はモーレツに人間多そう。

 ならば、ゴムの場所下流の消波ブロック帯。

 まあまあの大場所やし、多少先行者おっても入れる場所はある。


 決~めた!ここにしよう。



 次にタックルの選択。

 まずはフィネスから。

 ヘタクソだから、消波ブロックの隙間に潜られることなく、スピニング&5ポンドフロロでやりあう自信は皆無。

 数少ない出会いは意地でもモノにしたいもんね。

 となると、もーちょいパワーが欲しい。

 でも、このプレッシャー。フィネスが効くのもまた事実。

 スピニングに代わるものといえば、ベイトフィネス。

 とゆー考えからの一本目。

 ここ最近、ブラックレーベル+SS AIRに出番を奪われ、お蔵入りしかかっているエアエッジ681MLB+REVO LTX(←REVOに問題あり。投げると、たま~にレフトサイドプレート側より異音と振動するから使いたくなかった)。フロロ8ポンド。ダイワネコストレート5インチ、1.3gタングステンネイルシンカー入りネコリグ。


 フツーのベイトも使いたいな!からの二本目。

 ギャレット・ディツアーエディションGDEC-622M+ミリオネアHL-SLC凛牙。

 フロロ14ポンド。ゲーリー4インチシュリンプ・ノーマルセッティング、ハリのシャンクに板オモリ巻き。


 ヘビーなタックルで強引なやり取りも楽しみたい!からの三本目。

 タトゥーラエリートTAEL731HFB+リョウガ2020。フロロ20ポンド。ゲーリーDDDシャッド・ナス型オモリ1.5号ショートリーダーダウンショット。


 本日のタックル決定。

 極小~中ぐらいサイズのワームが入ったバッグにリョウガ用の大きいワームを3~4種類、20ポンドフロロにもめげない太軸の2/0~3/0オフセットフックを追加でぶち込む。

 ハイエースに積みこんで、さあ出発!



 スロープを下りて、ラリー車の如く草の中激走。

 狙おうとしているポイントの草の切れ目近くまでクルマを寄せ、タックルを下ろす。


 ん~。近いってス・テ・キ!


 な~んて感動しながらクルマの顔を見ると、あ~らビックリ。雑草の種が万遍なくこびりついているじゃ~あ~りませんか。

 洗車のコト考えたら、それだけで疲れが…。

 ま、今はそんなこと考えてもどーしよーもないので、ほったらかして釣り開始。


 スタートは、ベイトフィネス。

 流心付近から消波ブロック帯の境目までを丁寧に探る。が、ギルアタリすら無い。

 20分ほど続けたところで暑さにメゲた。細かい操作が疎かになってきたから、気分を変える意味でフツーのベイトへとチェンジ。

 4インチシュリンプ、ノーシンカーとゆー名のシャンクに板オモリ巻き。

 対岸付近にぶち込んでフォール。

 異常無し。

 サオを大きくあおり、リフト&フォール。

 これをしばらく続けるものの異状無し。なので、今度はフォール後、底を取ってサオ先でチョンチョンと細かいアクション。

 続けることしばし。

 消波ブロックの隙間に根掛かってロスト。

 とりあえずハリを結び直す。ルアーは付けず、タックルをヘビーなベイトにチェンジ。

 ショートリーダーダウンショットなので、根掛かりがまあまあ多い。いつも引っ掛かる流心よりちょいこっち側でやっぱしロスト。


 ハリを結び直し、フツーのベイトへチェンジ。

 先程と同じリグで頑張ってはみるものの、異常無し。


 なんか良い手はないもんか?


 考えながら引いていると思いつく。


 ヘビーダウンショット。


 ブームにより釣れない感が高まってきた頃、この場所で連続ヒットに持ち込んだ実績のあるリグ。

 ハリを結び直し、リーダーは15cm程。その先にナス型オモリ1.5号を結ぶ。

 連続ヒットした時のルアーはOSP 3.5インチドライブスティックだったけど、今日はそんな気分じゃない。バッグを漁りながら考える。で、導き出した答えはZBCミニリザード。色はグリーンパンプキンシード。

 セットして、上流方向へキャスト。

 この頃あまりやらなくなった、マジのオモリつき。

 クラッチを切り、バックスイングを取り、振り切ると、


 ヴ―――――ン…ポチャ。


 う~ん!でったん投げやすい!!

 キャストの一連の動作からバランスの良さが伝わってきた。

 底を取り、チョンチョンとサオ先をあおりながら誘うことしばし。

 ゴリッとゆーか、モゾッとゆーか、なんかそんな感じの違和感。


 ん?何じゃ今の?


 分らないときは止めて待つ。

 直後、


 グッグッグ…


 サオ先をゆっくりと絞り込む。


 やっぱ、食っちょった!


 後にのけ反る感じで大きくアワセると、重さが乗って生命感。

 一気に流心へと走る。

 強烈な引き。


 デカいかも!


 期待度MAX!

 リールを巻くと、下流方向へ走りながら徐々に寄ってくる。

 消波ブロックの隙間に潜る気配があったので、サオを立て、さらに力を込めてリールを巻くと、重さがみるみる失われてゆき、


 バシャバシャッ!


 ド派手なエラ洗い。


 あれ?引きの割には小さい?


 飛沫の中に一瞬見えた魚の印象はそんな感じ。

 再度突っ込み、消波ブロックの隙間に潜ろうとするから、サオを立て強引に引き剥がす。

 こっちを向いた。

 あとは足元の消波ブロックに気を付けるだけ。

 反転し、なおも抵抗。

 サオを右手に持ち替え、グイッと高く上げる。

 浮き上がり、水面を滑ってくる魚。

 口に左手親指をねじ込み…取った!


 改めてマジマジとみる。

 長さはそんなにない。でも、キレイな魚体で、なかなかのプロポーション。多分、アフター回復系の女の子。

 ハリを外す時、口の中にはテナガエビのヒゲ。ちゃんとエサも食えているご様子。


 地面に置いて、サオを横に置くと、記念撮影。

 体長をサオの模様で測る(帰って正確に測定すると30cmでした)と、今度は手に持ってもう一枚。

 そして、


 じゃーね。バイバイ。大きくなったらまた遊ぼ。


 リリース。

 掴んだアゴをそっと開放すると、勢いよく深場へと戻ってゆきましたとさ。


 このプレッシャーの中で釣れたことがあまりにも嬉しくて、満足してしまったから、少し早い時間だけど撤収することに。



 帰って、長さを測定しているとき、またこのタックルであることに気付いてしまう。

 これって偶然が重なって生まれた結果だから、気にしなけりゃいいハナシなんだけど、どうしてもそこにこじつけてしまい、悪循環から抜け出せなくなっちゃうのよね。


 ホント、困ったもんだ。


 みなさんは、こんなコトありますか?

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