第10話 交換後の初フィッシュ!カルカッタコンクエスト編

 巻き用のリールをね、T3 SV 6.3R-TWからカルカッタコンクエスト100に変更したんですよ。


 何故かと言いますと。

 キャスト時の引き摺った感がどーにも不自然で気色悪いから。飛距離自体は何の問題も無いのだけど、巻きの場合キャスト回数多いから、ストレスになってくる。

 それと、ハンドルがな~んか重い。

 こーゆーのって、集中力に地味~に影響してくるのよ。特にここ数年、釣れる本数激減しているから、集中力の低下は命取り。知らず知らずのうちにルアーの操作がいい加減になって、ボーズの回数増えちまう。

 だから、こんな時はサオとリールの組み合わせを変えて、気分転換。




 それでは参りましょー。

 まずはタックルの紹介から。


 巻き用:ブラックレーベルFM701MHFB+カルカッタコンクエスト100。糸はナイロン16ポンド。


 撃ち用:エアエッジ681MLB+レボLTX。糸は8ポンドフロロ。


 スピニング:ブラックレーベルSSS6101MLXS+ルビアス2506。糸はフロロ5ポンド。



 この中で、活躍したのは巻き。

 サオは6話で登場したヤツだから説明省きま~す。


 リールは初代カルカッタコンクエスト100。

 スペックはこんな感じ。

 ギヤ比5.8。

 自重225g。

 ドラグ力4kg。

 糸巻量16ポンド100m。


 カルカッタコンクエストは、シマノの丸型ベイトリールで最上位機種。金色のボディーカラーがなかなかカッコイー!

 所有する唯一のシマノ機でありますよん。


 ここで。

 何故一つしかないのか?

 それは…。

 これまでのハナシを見てもらうと分かるけど、自分、根っからのダイワ派なんですわ。

 なんでダイワ派かとゆーと、シマノの第一印象が悪かったから。

 ルアーを始めた頃、友達からバンタムを貸してもらい投げてみたトコロ、これが有り得ん程飛ばん。←今になって思うけど、欠陥品じゃなかったんかな?

 といったことがあって、ダイワに流れたっちゅーワケ。


 それから8~9年後、一回目のバスブーム到来。

 この時の同僚がバス釣りやっていて、そのことがキッカケで仲良くなり、※訳あって離れていたバス釣り復活。

 ※)実はこの時ワタクシ結婚(笑)していたのですよ。で、貧乏だからタックルに回す金が無くて、仕方なく離れてました。

 しかし、小遣いもらえるほど収入はないから、最新のタックルなんか買えるはずもない。

 既に所有していた古いタックルをメンテしながら使用することに。

 そんなあるとき、会社帰り同僚から釣りに誘われ借りたのがスコーピオン1000。これがもぉ衝撃的で。

 飛ぶのなんの!巻きは滑らかで、ストッパーのタイムラグもない。

 自分が使っているタックルって、どんなポンコツ?この10年で何があった?って言いたくなるレベル。

 お陰様で、シマノのマイナスイメージ完全に吹っ飛んだ。


 それからさらに時は過ぎ、バスブームが完全に去ってしまったタイミングで離婚&転職。

 今まで自由にできなかった金に若干の余裕ができ(厳密には、余裕できたワケじゃないけどね)、釣具漁り再開。その時転職先で知り合った同僚から「バス釣りやめるから、使うなら安く売るよ?」と、話を持ちかけられ入手したのがコレなのよ。



 その週末、糸を巻き直し、ワクワクしながら釣り場へGO!


 記念すべき一投目。

 何も気にせず、いつも通りサオを振り抜くと、


 バサバサ!ボチャン!!


 ルアーは目の前に落下。

 指を離した瞬間、再起不能!とまではいかないけど、結構な規模のバックラッシュ。


 え~…何これ…


 思わず茫然。

 糸を引っ張り出しながら


 これ、使いこなせるん?


 怖くなってくる。

 というのもキャスト時、スプールから指を離した直後の回転の立ち上がりが、あまりにも軽くて急激で。マグフォースの挙動とは全く違うのよ。

 なんかのレビューで「使い手を選ぶ」的なこと書いてあったけど、このことなんか~と納得。そして自分は選ばれなかった方なんだなと(泣)。


 シマノのブレーキはSVS(シマノバリアブルブレーキシステム)と呼ばれる遠心ブレーキ。6個あるブレーキカラーの中から好きな位置と個数を選択して作動させ、好みのブレーキ力を得る仕組み。色んなメーカーから遠心ブレーキの手本にされるほど完成されたシステム(らしい)。


 どうにかバックラッシュを修復し、キャストするものの、再びバックラッシュ。

 投げる度、キャスコンを締めてみたり、ブレーキカラーの個数を変えてみたりするんだけど、どうしてもちょうどいいブレーキ力が得られず、飛距離が出なかったりバックラッシュの繰り返し。

 なんかもう、情けなくて。

 しばらくこんな感じでどうにもならなかったんだけど、ふと思いつく。


 初心者がやるように手首を固定し、スナップが効かないようにして、腕でキャストしてみるとできるかも。


 早速実行してみると、これがなかなか上手くいく。

 それからは、なんとなく感覚がつかめ、キャストできるようになったとゆー、苦労話があるのですよ。

 コツがわかってからは、ブレーキカラー2個、微調整はキャスコンでって感じに落ち着いた。その頃にはスナップを効かせてもバックラッシュしなくなり、もっと慣れてくると、サオを振り切った瞬間のスパッと抜けたような感じがエライ気持ちいい。しかもぶっ飛んでくれる。

 となるとこれはもう、巻き専用で使うしかないじゃないですか!

 こんな流れで、それなりの釣果を出していたんだけど、巻きのタックルはこれ一本だけなので、酷使し過ぎてベアリングから異音。最初は音だけだったけど、使っているうちに失速するようになってきて、飛距離も出なくなったため、ベアリング交換を思い立ったワケなのよ。




 ここで、どーでもいーハナシを一つ。

 釣りが趣味の者同士、仲良くなって高確率でする会話。


 ダイワ派?orシマノ派?


 ホント、心の底からどーでもいーハナシなんだけど、コレ、話している者限定で結構盛り上がる。

 で、ダイワが大好きだとシマノが大嫌い。逆にシマノが大好きだとダイワが大嫌い。といった傾向があって面白い。

 インプレッション見ると、嫌いなメーカーをけなしまくる、といった戦いが繰り広げられているのですよ。

 自分はというと、性能を知ってからは「どっちでもいーやんか」とか「ただの好みの問題やん」と思ったりする。




 ではでは実釣へと参りましょう。

 選んだ釣り場は、前々回のアルファス編と同じ場所。


 この日、実は一本デカいのをバラしておりまして。


 その時の状況は以下のとおり。

 最初、スピニングでやっていたんだけど、小さいギルがワームの尻尾を千切っていくばっか。ギルでも釣れてくれれば面白いんだけど、流石に何をしても乗らないと飽きてくる。

 ここで、ギルには見切りをつけ、本格的にバスを狙うため、ベイトフィネスへとチェンジ。最初OSPのドライブスティック3.5インチ、ノーシンカーを撃っていたんだけど、なんかこれじゃない感漂いまくり。

 で、思いついたのがネコリグ。

 ここ数年、ほとんどの釣り人がモーレツに使いまくっているリグのため、見破られた感が強く、最近使っていなかった。でも直感を大事にしたくて、リグり直す。

 ワームはダイワネコストレート5インチ。ネイルシンカーはタングステンの1.3g。

 流心に投げて底を取り、チョンチョンと小刻みにサオ先を動かし引いてくる。

 しばらく頑張っていると、消波ブロックにさしかかった時、


 コツ!


 待望のアタリ。

 動かすのを止めると、


 グッグッグ…


 サオ先が絞り込まれた。

 重量感がある。

 多分40UP。

 思いっきしのけ反るようにアワセると、一気に流心方向へ突っ込まれる。

 サオを立て、耐えていると


 ゴリゴリ…


 消波ブロックで糸が擦れる感触。


 ヤバイ!切られる!


 思った瞬間、


 プチッ!


 8ポンドフロロ、ラインブレイク…。


 え~…これ、ゼッテーデケかったぞ?


 このバラしで心がボキボキに。


 さて、どうする?


 今のショックで、繊細な操作するような集中力がどこかへ消し飛んだ。


 こーなれば!


 ボーズ覚悟で巻いてみることに。

 とゆーワケで、今回活躍したコンクエストのセット登場。

 この間の実績からカブアを選択し、ベアリング交換後の一投目。


 シャ――――…ポチャン


 セラベア特有の音を響かせつつぶっ飛んだ!

 失速しないとここまで飛ぶのか!と改めてビックリ。


 そのまま下流方向の消波ブロック帯の上っ面を引いてくる。が、アタらない。


 今日はボーズか…さっきのバラし、痛かったなー。


 マジで悔やまれる。

 とりあえず気分を変えるため、ルアーをチェンジ。

 ラッキークラフトのCB50をチョイス。カラーはライムチャート。

 同じ方向に投げ、消波ブロックに当て、バランスを崩した瞬間、


 ゴッ!


 ひったくられる。

 一瞬、根掛かりか?とも思ったけど、どう考えてもそんな深さまで潜っちゃいない。

 反射的にアワセると、ものすごい重量感。

 突進が始まる。


 巻けんし!


 なんせ小っちゃいリールなもんでハンドルも短く、巻き上げトルクが細い。

 上じゃ書かなかったけど、唯一ともいえるこのリールの欠点とゆーか短所っぽいヤツ。

 突進直後、


 ゴリゴリ…


 やな感触。


 また!


 消波ブロックの隙間に潜ろうとしている。

 サオを立て、ブロックより魚を引き剥がす。

 どうにかこっちを向いてくれたものの、ふたたび深場へ。

 巻くのを止め、耐えると突進が止まる。

 一気に巻くと、無事消波ブロック帯クリア。

 なんとか潜られずに足元まで寄ってきた。

 姿を見て、


 あれ?強かった割に小さい?


 これがこの魚の感想。

 でも、巻きで釣れた!しかもこの前の20cmよりははるかにデカい。


 サオと並べ記念撮影。

 左手でアゴを掴み、持ち上げてもう一枚。

 ロッドエンドと尾びれの端を合わせ、大きさを覚える。

 ギリギリ40cm無いように見えたけど、帰って測るとジャスト40cm。

 思ったよりもデカかった。


 バラしからの大逆転!

 しかも巻きで釣れた!

 リールの性能も上がった気がするし、今日は100点満点だ!

 な、釣行でしたとさ。


 おしまい。

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