第29話「甦るイーテスト、全米No.1は伊達じゃねぇ」~ストーリー構想など~
・太陽系ではゼルガが駆るリキャストの指揮の元、バグロイヤーとの戦局は一見劣勢そうと思われるや互角に渡り合っていた。だが太陽系側は物資や戦力の補充がアンチ・トライアングル・フィールドによって滞っており、長期戦に持ち込まれてはいずれは破れてしまう。早く七大将軍を地球側が倒さなければいけない。このさ中、リキャストと共に戦うハードウェーザー・イーテストの姿があった。奇跡的に一命をとりとめた彼らはゼルガ達の協力の元イーテストのパワーアップに成功。再び太陽系で共にバグロイヤーへ立ち向かっていた。そして前述する長期戦への懸念に対して、ゼルガは電次元へ乗り込んでバグロイヤーの中枢を叩かんと考えており、アンドリューも協力しようとするが彼からは地球に向かってほしいと頼まれる。玲也の為に必要だと……アンドリュー曰く本来なら玲也に俺が教えることはもうねぇとのはずだが、彼が3機ハードウェーザーを所有しているからは更なる上を行かなければならないとのゼルガの考えには一応同意していた。そんな折、2機はバグロイヤー側が地球に向けて小型アポカリプスを建造していたとの事実を知らされる……だがアンドリューは、これは逆に利用できるチャンスだと妙案を思いつく。
・そして南アフリカ共和国へ進軍する電装マシン戦隊だが、ハインツの目論見はクロストを潰しにかかる事であった。玲也は3機のハードウェーザーを運用しており、1機がインターバルを迎えても、他の2機を駆使してすぐに出動が可能であり、つまり最大2日間は延々と出動できる。最もそこまでしなくとも現在のクロストの状態で彼を釘付けにさせれば南アフリカの戦場に玲也は参加する事はできない。さらに別動隊としてゲンブに陣取っている事で今の彼はゲンブを守りながら戦わないといけない。延々と彼にとどまらせる状況を作らせんとバグリーズ編隊を一撃離脱の要領で巧みに襲わせていく。クロストはゼット・フィールドを展開しながらゲンブを死守せんとするも、彼がこの場から離れることが出来ない状況がもどかしかった。もし、この場にいながら自分がブレストやネクストを遠隔でも動かすことが出来たら……。
・一方地上の本部隊だが、ダブルスト、ユースト、スフィンストの3機が中心になってバグラム。バグレラ編隊に応戦していた。最も玲也を分断され、シャルは病み上がりかつヴィータストのエネルギーをマーゼストへのコンバージョンにより消耗している。それはスフィンストも同じだが、玲也とシャルがいない状況で自分が奮闘しなければだめだと、ポータルシューターを背中に合体させて無理やりバッテリー代わりとして応戦している状況だった。そんな彼らの相手はハインツの率いる精鋭部隊、ガルフォス、アイオス、ミケルの3人が乗り込むバグアーミー――バグヘビー、バグミディ、バグライトだ。この3機はそれぞれ高機動での戦闘が可能であり、フォーメーション・サジタリウスを発動。一列になって進撃すると見せかけて、バグライトが飛び上がり鷲型に変形していたユーストの上空へ馬乗りになって一方的に迫る。そしてバグライトが飛び上がると同時にバグミディの狙撃がスフィンストを吹き飛ばす。さらに怯んだスフィンストに向けてバグヘビーのバグメリケンによって豪快に弾き飛ばされてしまう。これにダブルストがバグヘビィ相手に立ち向かうが、自分より巨体のダブルストへ対して、バグライトが馬乗りにして高度が落ちているユーストの頭を踏み台代わりにして飛び上がったうえでバグシュナイダーを手にする。すかさずダブルストの両腕がダブルゴーストへ変形して2本のドリルでバグヘビィが狙われるも、バグシュナイダーで受け止めて逆に押し返し、すぐさまバグメリケンを放って2機を地面へ叩きつける。今度はダブルストの本体を狙うバグヘビィだが、スフィンストがバスター・ドリルバンカーとドリルランサーの4大ドリルを投げつける。これにバグヘビィが怯むのだが、ガルフォスたちは今一番目障りなのはこのスフィンストだ……と集中して潰すことを選んだ。
・その頃クロストはゼット・フィールドを張り続けることもエネルギーの限界だと判断し、一か八か電次元ブリザードを発動させ、ゲンブ周辺の足場を凍結させた。これによりバグリーズの中では凍結に巻き込まれて動きを停止した者が現れ。これに撤退しようとする期待に対してアビスモルとミサイルポッドをお見舞いしてバグリーズの群れを退ける。この様子にグナートは認めたくないがクロストの性能はなかなかだと称賛しつつ、少し勿体ないがこれで思い知らせてやろうと、バグネプチューンを出動させた。バグネプチューンは空中から脚部からのビーム砲とエネルギーシールドを展開しながら一方的にゲンブらへ襲い掛かってくる。これに玲也はブレストで応戦しようとするも、バグネプチューンはその巨体でクロストを氷結した足場から転落させたうえ、深海でバグネプチューンに乗りかかりながら、一方的な攻撃を加える。ミサイルポッドを展開しても脚部のエネルギーシールドには通用せず、脚部からのビーム砲がゼロ距離でクロストの腹部を貫く。バスター・マチェットを展開して反撃に出ようとするも、バグネプチューンのサブアームがそのマチェットを掴んではへし折り、本来の腕で一方的に電次元ブリザードの砲門をゼロ距離で放たれて凍結されながらもへし曲げた。このクロストが一方的に追いやられる戦いは、クロストのエネルギーだけでなく、長時間の戦闘で玲也が疲弊している事もあった。さらに追い打ちとして頭部から超音波を展開して、玲也とエクスを苦しめていく……
・もうダメか……玲也に一瞬諦めの脳裏が過った時に奇跡は起こった。天から放たれた一筋の光がバグネプチューンの頭部を貫いたのだ。彼女はまだ健在だったが怯んだ隙にクロストはクロスト・ワンへ脱出。これを追おうとしたシンシアだが、グナートからは一体何者からの攻撃かわからないが、これ以上の深追いは必要以上に戦力を消耗する。撤退したとしても原因が正体不明の光線による被害と弁明すればハインツなら納得するだろうと撤退を命じたので彼女も従うことにした。
・さてその一筋の光の正体だが、天羽院らが建造していたアポカリプス2号であり、彼はトループと共謀してこの戦争のさなかにハインツを始末しようとピンポイントの長距離狙撃で仕留めようとしていたのだ。しかしイーテストに看破されてそのアポカリプス2号が破壊……されたのではなく、光線を掃射する際に彼が半ば強引に本体の位置を動かして光線の軌道を変えて、バグネプチューンの元へ放つことにしたのだ。完全に仕留めることは出来なかったのだが、ただ光が放たれたことが絶好のタイミングだった。アポカリプスの光がアンチ・トライアングル・フィールドを一瞬ながら穴をあけることに成功し、伝次元ジャンプを敢行したのだ。
「あいつらはよくやってるけどよ……わりぃな、俺は戦いの中でしか生きられねぇ、花形プレイヤーとしてここで終われねぇんだよ!」
・そして今……南アフリカにイーテストが姿を現した。ジェット、ファイト、ブラストでもない新たなる形態インフィニティ。バグアーミー3機に蹂躙されながらも耐え抜くスフィンストを見て、アンドリューは才人へおめぇもここまで粘ったかとその根性を認めながら、今度は3機に対してイーテストが立ちはだかる。放たれるプラズマ・スライサーがバグライトの両腕を切り落とし、火を噴くグレーテスト・キャノンがバグミディのスナイパーライフルを破壊する。そしてバグヘビィのバグシュナイダーはグレーテスト・エッジを前に切り落とされた。
・ハインツがグナートから撤退の原因を聞くと、この作戦は何者かに妨害されて破綻したと察し、ガルフォスらへ撤退を命じた。それと同時にトループの駆るバグホウオウの姿が現れたこともあって黒幕を理解したこともあったが……。アポカリプス2号でハインツを始末する作戦が失敗しトループは猶更後がなくなったと自ら専用機で出動してハードウェーザーを仕留めて罪を帳消ししようと考えたのだ。ねらわれたスフィンストだったがドラグーン・フォートレスが身を縦にしてバグホウオウの放つスタンニードルを受け止めるも、逆にドレイナーアームでエネルギーを吸いながら艦を喰らおうともしだした。
・最もそんなにうまくトループの考えた通りに事は進まない。玲也がブレストに乗り換えて転送し、カウンター・ダガーを放ってドレイナーアームを切断する。アンドリューの復活に玲也は驚きと喜びを感じているが、今はそれどころではないとすかさずスフィンストとコンバージョン。ブレスト・ブルとして姿を現す。これにアンドリューは「もうとっとと片付ける気満々」だと突っ込みつつも彼自身その気。
「俺はなぁ、うまく立ち回れってこいつらに教えてるけどなぁ……てめぇのようなプライドもねぇ立ち回り方は嫌いなんでね……!!」
・バグホウオウが変形してビーム砲を連射しながら機首からのサーベルとニードルマイトを展開させて突っ込んできた。これにイーテストがブレスト・ブルに騎乗して受けて立たんと応戦。高度はブレスト・ブルの方が低いが上から迫るバグホウオウにヒートドリルを下から突き上げて、怯ませた隙に十文字にグレーテスト・デュランダルがバグホウオウを掻っ切った、アンドリュー曰く「十文字一点突破フォーメーション」が見事に決まり、バグホウオウは海へと沈んだ直後に爆散するのだった。
・かくして七人将軍の二人目を仕留め、アフリカを奪還した電装マシン戦隊。玲也、シャル、才人の3人はそろって疲れており、アンドリューは鍛え方が足らねぇと突っ込みながらも、おめぇら3人は俺がいなくても100%の活躍が出来てたと称賛する。最も俺が加われば120%だがなともコメントしていたが。シャルがインフィニティとの新たな形態について聞くと、リタが世代差を補うためにまぁ今までの形態を1まとめにして底上げしたとの事。これに3形態使うのがアンドリューさんじゃないのかよと才人が問えば、ヴィータスト、スフィンストの2機をアーマータイプで使えるから3タイプなのに変わりねぇと彼が返す。いわばこれで6機のハードウェーザーをフル活用することが出来て猶更無敵と称する二人。ただ玲也はこのアフリカの決戦で玲也は別動隊としてクロストで海から攻めたことが裏目に出て、今回相手の作戦に引っかかり身動きができなかった、3機をもっとうまく使えたならば……と新たな課題に直面していた。少し悩んでいる玲也に対してアンドリューが肩をポンと叩きながら、おめぇは俺が教えることは何もねぇといった筈がまだ強くなるつもりの羨ましい奴か!?とおどけてみせる。これに自分は真面目だと少し怒る玲也だったが、それもわかってらぁとゼルガの奴が考えてたことをおめぇも考えてたのかと感心していた。まぁ今日はもう疲れてるからまたその話はあとにして休めとアンドリューがその話を締めて、ドラグーン・フォートレスはアフリカから飛び立とうとしていた。より強くならなければならないとの玲也の決意ととともに
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